021 ガッコウは弱肉強食のリング 3
児島、お前の負けだ。ワン・ツー・スリー。
3つ数えても児島は動けなかった。この時点で私の勝ちが確定する。
これは不良どもが作った天頂ルールだ。倒したほうが勝ちを宣言して3秒以内に反撃できなければ、敗者はこの日から3日間リベンジすることができない。
私は壊れた机と椅子を除けて児島の机と椅子を自分の場所に据えた。
床に座りこんだままそれを見ていた児島が苦々しく口を開く。
「てめえ、正気か? 今から天頂獲りに参加するつもりかよ」
そんな気はないがケンカなら買ってやるぞ。ただしお前は今日から3日間外野で見学だ。せいぜい笑われろ。
「うるせえ! クソ雑魚オタクがいきがってんじゃねえ! あとで後悔すんなよ」
後で悔やむから後悔だ。二重表現ってやつだ。習わなかったか?
「き、強調してんだよ!」こんなときだけ詩人か?
児島が机を交換しに教室を出ていくと、クラスの遊茶公大が話しかけてきた。でかい体を揺らしながら空いている前の席に座る。
「おいおい、派手にやらかしたじゃねえか。花札トリオが出てくるぜ」
知ったことか。公大も私の近くにいると的にされるぞ。
「今さらクソ雑魚オタクがキモ豚オタクに何の遠慮だよ。しかしおれねえ……どんな風の吹き回しだ?」
まあ色々だよ。それにもう誰に遠慮もしないと決めたからな。




