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002 クソ雑魚オタクのバラッド 2

 ぼくは日妹千歳ひのもとちとせの子として生まれたが私生児だった。父親がぼくを認知しなかったせいだ。


 母さんの結婚生活は聞くだけで地獄のようだった(当時の様子をぼくに語ってくれたのは母方の祖父だ)。

 日妹家で母さんは祖母という鬼婆にずっといびられ続けていた。自分より学のある女が許せなかったのだろう。そして慣れない農作業を強いられ母さんは体を壊した。加えて食事に殺鼠剤でも入れられていたのかもしれないと祖父は言った。


 夫である父親は鬼婆の言いなりで母さんを庇うことは一度もなかった。役場職員で外で酒を飲んで帰ると母さんに暴力を振るった。ひどいときは鬼婆も危険を感じて逃げ出すほどだったという。


 そんな中で母さんは3年我慢したが、最後は子供ができなかったことを理由に離婚させられた。しかし皮肉なことに母さんは離婚後にぼくの妊娠を知る。離婚が決まって毒を盛られることがなくなった母さんを、泥酔した父親がこれが最後とばかりに襲ったせいらしい。赤裸々なぼくの誕生秘話だ。


 だが鬼婆は父親の世間体を気にして認知することを許さなかった。その時にはすでに後添えを迎えていたというのもあっただろう。

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