ステータス
「ステータスが見てみたい。」
ウォーキング中、なんてことない日常会話をしていたら、息子が小難しいことを口にした。
なんだ、きょうびの小学生は、そんなしゃれた言葉を知っておるのかね。
「何でいきなり?ああ、もしかしてドレクエとかやってて知りたくなったの?!なんだ探究心豊かな人だな!!」
「スキルとか知りたい。」
スキル?!またやけに中二くさい単語が飛び出してきたぞ!!
さては異世界転生モノのアニメばかり見ている影響だな!!!
「君のスキルはフレンドリーだよ!!見ず知らずの人とにこやかに戯れることができる希少スキルです!良かったね、コミュ障のあふれるこの世の中で、平穏無事に人間関係を広げて行くことができますよ!!」
「そうなの?」
そりゃあね、小さい頃から一緒に暮らしていますから!!
子供のスキルなんて親だったらわかるもんなんですよ!!
「少々俊敏性にかけるものの、穏やかで平凡に生きていけるから安心したまえ!!ちなみにね、お姉ちゃんは天真爛漫スキルの持ち主で、お父さんは大食いと無神経と対人のトリプルスキル持ちだね!!」
「お母さんは?」
なんだ、君は自分のスキルのことを知れたらそれでいいんじゃないのかね。
人の事を知りたがるとは、実は案外知りたがりなタイプ?
いつものほほんとしてるし、ちょっとイメージと違うな、もしや将来的に貪欲スキルとか出現しないでしょうね…。
「あたしゃ一般人スキルの持ち主だよ!!」
「フフ…普通の人?」
そうそう、あたしはただの一般人!!
君の頭の上に、
息子(12)
レベル19
dd(5102/28115)
言霊 B
予知 C
器用さ B
フレンドリー
親孝行
・・・
なんてのは、見えてないんだからね!!
向こう側から来るおじさんの頭の上にも、
市民(68)
レベル18
dd(25066/25169)
呪い C
知識 C
嘘つき
窃盗経験あり
・・・
なんてのも、見えるわけないんだからね!
後ろから追い抜いてったおばちゃんの頭の上に、
ケドソキアオイ人(26998)
レベル211
dd(9965/∞)
言語 A
擬態 B
有効期限2022/08/22
とかも見えてないし!!
桜の木の下の半透明な奴に張り付いてる、
地に堕ちた亡者(享年28)
レベル0
dd無し
恨み D
怒り G
継続期限切れ/捕獲待ち
みたいなのも当然見えてないわけで!!!
「お母さんは、面白い人スキルがある!」
「うふん、そお?えへへ、褒められた!!よーし、君あさごはんはおいしいものでも食べますか!!カフェのバイキングとハンバーガー屋のマフィンセット、牛丼屋の朝定食、焼き立てパン、さあどれが良いか言ってみたまえ!!」
ニコニコ笑う息子の頭上に、牛丼のアイコンがぽんと浮き出る。
よし、じゃあ今から牛問屋に行って納豆定食食べるか!!
「じゃあ、焼き立てパンにしよう!」
うん?
息子の頭上に…良い人のパッシブスキルが輝いている!!!
そうか、家族のことを考えた時に自動的に発動されるんだな!!!
自分は牛丼が食べたいけど、お土産を買って行ってあげようという気遣いがなせる焼き立てパン選択…なんと言うけなげな!!!
「ウーン、お母さんは牛丼が食べたいな!!じゃあさ、牛丼食べてからパン買ってかえろ!!」
「それがいい!」
なお、お土産に買った焼きたてパン12個は、例にもれず安定のひとつも食べられない結果に終わったと言うことです…(。>д<)




