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夏空は落ち着きなく部屋の中を歩き回っている。



無理もない。今日は合格発表の日だ。



「じゃあそろそろ掲示板見に行く?」



「行く!どうしよう。怖いよ。」



夏空は試験中のミスをいくつか気にしていた。



「大丈夫よ。満点の人なんていないよ?逆にいくつ

 かは間違えても大丈夫って思わなきゃ。」




そういいながら冬花は出かける準備をする。



「よし!行こう!」



「え?冬花さん鞄は?」



「あ。」



冬花も夏空と同じようにとても緊張していた。



(こんなに緊張したのいつぶりだろう。)



受かると思ってはいてもやはり不安になる。



二人はだいぶ早い時刻に発表を見に行く。




「あ、柳田君!」



「晴山さん。早いね。」



「柳田君こそ早い!ちょっと意外かも。」



校門の前には柳田と柳田の母親がいた。冬花は挨拶をして夏空から少し離れる。



合格発表の掲示はもうしてあるが時間になるまで校門が開かない。




柳田と話している夏空をそっと見る。



(だいぶ距離が縮まってる。青春だねぇ〜。)



すると柳田の母親と目が合う。



「あ、晴山さんのお母さん。この前はお宅にお邪魔さ

 せていただいたそうで。ありがとうございます。」



お母さんと言われ少し驚く。否定するか迷ったがおそらく里親のことを知っての上で言ったのであろう。

冬花はそのまま話を続けることにした。



「いえいえ。こちらこそ美味しいお菓子をありがとう

 ございます。それに夏空、柳田君に数学をよく教え

 てもらっているそうで。」



柳田の母親は少し嬉しそうに笑う。




「春樹がね、最近塾の話をするようになったんです

 よ。しかも今まで女の子の話なんてこれっぽっちも

 しなかったのに、最近は晴山さんや朝比奈さんの名

 前がよく出ます。本当に驚きました。」




「思春期だからか、なかなか男女で話すのがまだ難し

 いですよね。うちも夏空から男の子の名前を聞いた

 のは柳田君が初めてです。」



世間話をしていたら係の人がきて門を開ける準備をする。





ガラガラガラガラ






門が開くと夏空達は掲示板に向かって早足で歩く。





周りから喜びの声が聞こえ始めた。冬花と夏空も急いで番号を確認する。






(どうか、どうか、夏空の受験が成功しますように。)





冬花は夏空の肩に手を乗せて受験の終わりを見届ける。


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