68-side夏空-
卒業式当日
受験を控えているため卒業気分を味わえないと思っていたが、いざその日になるとやはりいつもとは気分が違う。
式では3年生全員を順番に呼名する。
夏空は無事に自分の番が終わると、席に座って呼名が終わるのを待つ。
(中学2年生までは本当に酷かったな。)
学校が嫌いだった
世の中の全ても嫌いだった
生きるのが辛かった
こんな自分が大嫌いだった
それが、まさかこんな風に学校生活を楽しめる日が来るとは夢にも思わなかった。
(一生分の運を使い切ったかもしれない。
でも、そうだったとしても神様に感謝したい。)
これからは自分の力で頑張ればいい。
もう十分に恵まれた。
夏空は冬花に向けて卒業式の歌を歌うのであった。
卒業式後、冬花や秋帆と写真を撮る。冬花は秋帆の両親にも持ち前のコミュ力を発揮してすっかり仲良くなっていた。
「お母さんびっくりしてたよ。夏空と冬花さん顔も似
てるから親子にしか見えないって。」
秋帆はどこが似てるか探しながら言う。
「似てないよね笑でも嬉しいな。」
冬花と親子に思われたのを素直に嬉しく思う。
「いや、似てるよ。笑い方とか仕草が冬花さんに似て
るときがある気がする。ほら、夫婦でもだんだん顔
が似てくるって聞いたことがある。」
夏空は自分の顔をぺたぺた触りながら首を傾げる。
帰り道、冬花と夏空は卒業式のことや秋帆から言われたことを話しながら帰る。
その後ろ姿は誰がどう見ても親子そのものであった。
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