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小話-side夏空-

「晴山さん。帰りに先生のところ寄って。あ、柳田さ

 んも。」



模試の結果が返され、授業の終わりの挨拶した後、そっと先生にそう言われる。


柳田君と顔を見合わせ、一緒にカウンターにいく。


「晴山さん、こっち。」


国語の先生に手招きされそちらにいく。柳田君は数学の先生に呼ばれていた。


「模試の結果すごく良かったね。今まで頑張ってきた

 結果がよく現れてる。」


先生にそう褒められ喜びが増す。


(早く冬花さんに見せたい。)


それで終わりかと思いきや頭を下げようとすると話しが続いた。



「志望校、私立にしてみない?東高校より上のとこ

 ろ。公立は東高校のままでいいけど、私立はもっと

 上のところ受けてみてもいいと思うの。」



塾の先生にそう言われて少し考えたが、すぐに答えはでた。



「ありがとうございます。でも私は東高校がいいで

 す。公立で家からも近いし。私立の方が偏差値も進

 学率いいけど東高校もすごくいいし。」



はっきりと意思を伝えたため、先生もあっさりと納得し話を終えた。




「晴山さん志望校の変更勧められた?」



先に話が終わっていた柳田と夏空を待っていた秋帆が玄関にいた。



「あ、うん。たまたま模試の結果がいつもよりよかっ

 たからかな。でも変えなかったよ。」



「やっぱり。柳田と同じだったね。」



夏空は少し聞くか迷ったが気になったため少し小声で柳田に聞く。



「柳田君は変えちゃう?」



すると柳田は腕で少し口元を隠す。



秋帆はなぜかニヤニヤしている様子であった。



「俺の家母子家庭なんだよね。だからあんまりお金に

 余裕なさそうなんだ。東高校ならチャリで行けるし

 勉強もできるから1番いいかなって。」




「そうなの?柳田シングルなんだ。夏空は知ってるけ

 ど、うちも前はシングルで今は再婚したんだー。」



夏空は柳田の言葉に少し驚くが、さほど何も思わなかった。



「じゃあみんな東高校なんだよね。嬉しいな。」



夏空がとても嬉しそうに話すため秋帆もつられて笑顔になる。



「絶対落っこちないようにしなきゃ。ね、柳田。そん

 なニヤけてると危ないかもねー。」



「朝比奈ほんとうるさい。ニヤけてない。」




(あと少し頑張ろう。


みんなで東高校行くのが楽しみ。)




夏空の受験もあと少しで終わりを迎える。

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