52-side夏空-
「夏空、実力テストの結果よかった?」
昼休み、秋帆に聞かれ夏空は緩んだ顔を元に戻す。
「え?あ、ごめん。」
「謝ることじゃないよー。すごく嬉しそうだったから
聞いちゃった!」
中学3年生は1年に3回実力テストがある。定期テストも合わせるとすぐにテストの日がやってくる。
「うん。前より上がってたからちょっと嬉しくて。」
「だって夏空しっかり勉強してるもんね。偉いよー。
私も頑張らなきゃなー。」
「秋帆は最後の大会近いんだよね?毎日部活もやって
勉強もやってる方がすごいと思うんだけど。」
(秋帆は間違いなく才色兼備だ。何でもできる。)
夏空と秋帆は窓際にもたれながら話す。
「夏空は志望校決めた?」
「うん。東高校が第一希望。やっぱ公立に行こうと思
ってる。私立は桜川高校かな。あと、もう一つ滑り
止めで中里高校も受ける予定。」
「え!私も東高校か南高校で迷ってるの!今のままだと
東厳しいからどうしようかなーって。」
二人はお互い顔を見合わせる。
「秋帆は陸上で高校選ぶのかと思ってた。」
「東も結構陸上部強いんだよ。私、勉強と両立したい
から私立だと厳しいかなーって。東だと校内で10番
くらいにいないといけないからさ。」
夏空は素直に思ったことを伝える。
「秋帆はさ、今陸上もやってるから勉強する時間どう
しても短くなっちゃうかもだけど、部活が終わった
らたぶんすごく伸びると思うの。」
「そんなことないよ。」
「ううん。私怖いの。今回はテストの順位上がったけ
ど、これから部活を引退した人たちがみんな勉強頑
張るでしょ?本に書いてあったけど、部活頑張って
た人は勉強も頑張ればすごく伸びるんだって。」
「そうかなー。まあ志望校はまだまだ決めなくてもい
いし、とりあえず勉強頑張ろうかな!」
秋帆は思いっきり伸びをする。
「もちろん秋帆が1番いい高校を選んで欲しいけど、
もし高校も一緒だったら嬉しいな。」
夏空の顔がまた笑顔に戻る。
二人はいよいよ受験生としての夏を迎える。




