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「まあ、10年くらいはちょっとしんどかったけど、今
は全然!やっぱ時間が解決してくれるっていう言葉
は本当だと思うよ!」
冬花は終始明るいトーンで話す。
「お金には困らなかったし、仕事にも没頭できたし。
本当に今は全然大丈夫!」
冬花はお茶をくむために立つと夏空が背中に抱きついてきた。
「冬花さん。私、今ならわかるよ。」
夏空の涙で背中が濡れる。
「元からないのも辛い。自分は何もないから一番辛い
とも思っていた。でも、でもね。」
夏空がぎゅっと冬花を抱きしめる。
「あった幸せが崩れていくことが、どれだけ辛いか。
今の私なら分かる。冬花さんがどれだけ辛かったか
を考えるだけで、私が苦しい。」
夏空が嗚咽する。
「ありがとう冬花さん。話してくれて。冬花さんの悲
しみが私にうつればいいのに。」
夏空がさらに力強く冬花を抱きしめる。
(ああ。これが愛なのかもしれない。)
今なら
最後まで見捨てれなかった母の気持ちが分かる。
(私が夏空を見捨てることはありえない。)
冬花の頬が濡れる
何年も溜まり続けた涙が次から次へと溢れる
冬花の半分も生きていない少女は
深い深い悲しみを一緒に背負い
冬花に愛を教える
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