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その日の夜、冬花は夏空から話し合いの様子を詳しく聞く。




「よく頑張ったね。夏空。」





(おかげで私も動きやすい。)





冬花は明日学校に行くことを決意する。





「何で人をいじめることに何も思わないんだろ。」





夏空は理解できない様子でため息をつく。





「世の中にはいろんな人がいるからね。」





冬花は軽く息をつく。





「でも、最後のチャンスを無碍にしたのはあの子達だ

 から。もう手加減はしない。夏空の優しさを素直に

 受け取ればよかったのにね。」





「明日からどうするの?」





夏空は首を傾げて冬花の計画を聞く。




「とりあえずビデオ持って学校に行く。それで最終的

 には向こうの親を呼んでもらって話をする。」




冬花は明日を半休、明後日は一日休む予定をカレンダーに書き加える。




「そんなに休んで大丈夫?無理してない冬花さん。」





「まだまだたくさん有給あるから大丈夫。」





「有給っていうの?自由に休めるのすごいね。」





「案外大人の方が休めるもんよ。」





そんな冬花をみて、 

夏空は早く大人になりたいと強く思あのであった。











次の日、冬花は朝学校に電話をし授業後に話をしに行く約束をする。




(ちゃっちゃっと仕事をして午後に備えなきゃ。)





冬花はまたもや鬼のように仕事をこなして学校に行くのであった。






学校につき、夏空と鈴木先生、教頭、学年主任の5人で話をすることになった。





「夏空の保護者をしている月野冬花と申します。本日

 はお忙しい中、このように時間をとっていただきあ

 りがとうございます。」






どのようなときも、口調は丁寧に謙虚に。

しかし、伝えるべきことは短くはっきり伝える。

冬花が仕事で培ってきたスキルがこのような形で発揮されるとは、冬花自身も思いもしなかった。




「夏空から大体の話は聞きました。丁寧に話を聞いて

 くださったようで。」




冬花は携帯を取り出す。




「先に謝らせてください。このようなことをしてしま

 い申し訳ありません。ですが、夏空に何かあっては

 と思い急いで現場に駆けつけて、思わずとってしま

 いました。」




冬花は怒りを抑えたような表情で動画を見せ、話を続ける。




「夏空にもし何かあったらと思い、こっそり携帯も持

 たせて連絡できるようにしました。私が夏空にそう

 させました。」




(駆けつけたというより張り込んでいた気が・・・。)





冬花の話に心の中でつっこむ夏空ではあったが、ここは冬花に合わせる。




『夏空。基本は事実を話すけど多少違っても気にしな

 いでね。あ、あと、怖い表情とかするかもしれない

 けど、それも気にしないで。まあ話し合いの仕方だ

 と思って!』




昨日の夜言っていた冬花の言葉を思い出す。





確かに、冬花の話し方のおかげか




場は静かだが常に緊張感があり、空気が張り詰めている。





「先生方。これはいじめです。いや、警察に届け出て

 もおかしくないことだと私は思います。」





「・・・。」





先生達は誰も話さない。





「ただ、警察に行くのは最後です。やはり子どもたち

 同士のことですし、今後一切このようなことをしな

 いのであれば、今回は終わりにしたいと夏空も言っ

 ています。」





夏空は黙って頷く。





「できれば明日、この方達の保護者と話をさせていた

 だきたいです。子どもも交えて全員で。いじめは学

 校で起きたことなので、学校を通して話し合いをし

 た方がいいかと思いまして。」






冬花の迫力にその場にいる全員が唾を飲む。






「わかりました。担任をはじめ学校全体で解決してい

 きたいと思います。明日、授業後場を設けさせてい

 ただきます。」





「ありがとうございます。よろしくお願いします。」











帰り道、冬花と夏空は横に並んでゆっくり歩く。





「明日で全部終わるかな。」





夏空が冬花に少し不安げにたずねる。





「明日で終わらせよう。そして夏空が落ち着いて学校

 に行けるようになるよ。絶対ね。」





二人の戦いはいよいよ終わりに近づいている。

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