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冬花は家に着くとお風呂に入るよう夏空に伝える。




夏空は疲れているのか元気がない。




「とりあえずゆっくりあったまりな。それでご飯食べ

 た後に話聞くよ。」




夏空はこくりと頷きお風呂に入る。




(パーティーっていう気分でもないし。てきとうにご飯つくっちゃお。)




冬花はご飯を作りながら次のことを考える。




(動画は最終手段としてとっておこう。この後の動きも

夏空と話さなくちゃな。)




冬花は少しため息をつく。早く夏空が落ち着いて学校にいけるようになって欲しいと心から願う。





ご飯を食べ終え、明日の準備も終わらせた後、冬花と夏空はホットココアを飲みながらソファーに座る。




二人で動画とボイレコを確認し終え一息つく。




「とりあえず夏空。ちゃんと言うことができたね!偉

 い!すごい!」



「・・・。」



「今日のこと、ゆっくりでいいから聞かせて?」



夏空は学校での出来事を順に話す。



言い返したこと、石田さんのこと、夢希のこと。



「私ね、言い返せたことに自分でもびっくりしたの。

 今までは声も出せなかったのに。」



少し声のトーンは上がったが、すぐに夏空はため息をつく。



「でも、今日のことはびっくりした。石田さんを脅す

 ようなことをすることも、夢希にあんなことするの

 も。酷すぎるよ。」



夏空はまたため息をつく。




「これからどうすればいいんだろう・・・。」




「問題を解決するにはね、順序っていうものが大切だ

 と思っているの。私の持論だけど。」




冬花は夏空に軽く微笑む。




「夏空はすごく成長してる。私が保証する。だから考

 えてごらん。次はどうすればいいと思う?」



「・・・。」



「今日やめてってちゃんと言った。でもまたやられ

た。なら次はどうする?」




「先生に言ってみようかな。ちゃんと。」




夏空は冬花の顔をチラッと見る。



「うん!いいと思う。先生に言ってごらん。」



「それでもやめなかったら、どうしようかな。なんか

 やめない気がする。また隠れてやりそう。」



「そうねぇ。そしたらいよいよ私の出番。夏空がちゃ

 んと言い返して、先生にも言えたら、私はより学校

 に行きやすい!」




冬花はにやりとする。




「解決しなかったら向こうの保護者も呼んでとことん

 やり合うわよ。もう子どもだけで済む話じゃないか

 らね。」



(おそらくそうなるかなー。今日見た感じだと、あのク

ソガキ共は反省したことなさそうだし。動画撮っとい

てよかった。)





夏空は大きな欠伸をする。





「疲れたけど、明日も頑張る。なんか怖さはびっくり

 するくらいなくなった!リュックと筆箱が汚れたの

 はショックだけど。」





冬花は夏空を軽く抱きしめる。




「偉かった。さすが夏空。自慢の子だよ。」




背中をポンポンすると、夏空の力が抜ける。





「ありがとう。冬花さん。本当にありがとう。」




二人は今日初めて穏やかな時間を過ごした。


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