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一緒に暮らし初めて1週間がたった。


思った以上に問題なく、二人は楽しく暮らすことができていた。



平日は冬花が仕事のため、夏空が家に1人いることになる。冬花が決めた範囲の勉強をすること、お風呂掃除をすることが夏空の日課になっていた。


お昼ご飯は夜の残り物や冷凍の物で簡単に済ませていた。



一方冬花は、仕事を素早く済ませ定時に上がることを心がけていた。夜ご飯はなるべく作りたいが、料理がそんなに得意でない冬花は、出来合いのものを買ったりテイクアウトをしたりして、無理のない生活を送っていた。



そして毎日、寝る前にデモンストレーションを行い、愛姫達に言い返す練習もしていた。





土曜日の夜、夏空はベッドの中でもう緊張をしていた。



(月曜日から学校にいくなんて考えられない。どうしよう。)



何度も寝返りをうつ。




(だめだ。眠れない。)




部屋をそっと出て、お水を飲む。



すると冬花がその音に気づき、部屋から出てきた。



「どした?眠れない?」



「なんか、緊張しちゃって。」



夏空は深いため息をつく。



「夏空、こっちおいで。」



冬花に呼ばれ、冬花の部屋に入る。



「?なんか勉強してたの?」



冬花の机は灯りがついていて、ルーズリーフや本が置かれていた。



「これはねぇ、明日詳しく話すけど。」



そういいながら一枚の紙を夏空に見せる。



「打倒!愛姫充紅夢希のいじめっ子3人組」



筆ペンで荒々しく書かれたその紙をみて夏空は驚いた。


「何これ?」



「夏空も頑張るけど、私も頑張る。二人で力を合わせれば怖いものなんてないのよ。」



冬花はにししと笑いながら電気を消す。



「明日ちゃんと話すから。今日はもう寝よ!生活リズム崩すのはよくないよ。」



冬花は夏空をベッドに招き入れる。


「狭いよ冬花さん。私、もう中学生なんだから、おかしいよこんなの。」



「誰も見てないしおかしくなんかない。あったかいし。たまにはこういうのもいいじゃない。」



夏空の背中のあたりをポンポン叩きながら冬花は寝ようとしていた。



(いつぶりだろう。人と一緒に寝るのなんて。)



小さい頃、施設のお姉さんが背中をポンポンとしてくれたことを思い出す。

でも、誰かと一緒に寝ることは初めてかもしれない。



(あったかい。)



冬の寒さが少しも感じられない。



夏空は何故だが分からないが涙が溢れてくる。


ひっくひっくと泣く音が部屋に響く。



冬花は夏空を無言で抱きしめる。




夏空は温もりの中

幸せな気持ちで眠りにつくのであった。


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