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プロローグ
「あーあ、空から女の子でも降ってこないかな」
街中で歩きながら、そんなファンタジーなことなんて起きないと思いながら空を見上げる
『女性がビルの淵に立っていた』
「・・・ごめんなさい神様。二度とこんなふざけた事言わないんで幻だと言ってください。」
そう呟いて目を閉じ、また目を開く。
『女性がビルの淵に立っていた』
「幻じゃない!!」
幻覚ではない事を理解し、叫ぶと周りの人々も女性に気付いたようで騒ぎ始める。
当たり前だ。ビルの5階の屋上の淵に女性が立っていたら誰でも驚く。
『飛び降り自殺って初めて見る。写真撮ってアップしよ』
『うそっ、飛び降りないよね?冗談だよね?』
『惜しい。あと少しでスカートの中が見えるのに!それに高すぎて見えない』
人々が好き勝手に騒いでいる中で、俺はどうやったら自殺を止められるか考えていた。べつに俺じゃなくてもいいじゃないかという考えはなかった。
そして俺はある言葉を思いついた。これから死のうとしているかもしれない人に効くかわからないが、一つだけ方法を思いついた。
「あのっ!・・・」
「・・・」
「パンツ丸見えですよ!!」