知らないふりをしている
休日の朝
私はいつものように夫の朝食を作っている。
味噌汁に納豆ご飯。
日本人は朝飯はそれぐらいでいいのだと夫はいつも言っていた。
「すまん!部長から急にゴルフに誘われた。朝飯を食ったら言ってくる!」
そういうと夫は朝飯をかきこんで出掛けて行った。
ゴルフ道具は持たず、かわりに花束を抱えて。
それをみて私は頭を抱える。なんというわかりやすい男だ。ひねりが無さすぎる。浮気しに行きますよと行っているのと同じだ。
私は夫の後をつけた。案の定、近所の久保さんの奥さんと待ち合わせていた。
久保さんの奥さんはいつもノースリーブに腕カバーをしている。
夫はノースリーブに腕カバーをしている人妻が大好きなのだ。
なんでもノースリーブと腕カバーの隙間に見える部分がたまらないのだそうだ。
夫の考えはいつも訳がわからない。
ふたりの後をつける。
久保さんの奥さんが時折ふりかえって私を見るが、おそらく私に気づいている。
まあいい。私も波風を立てるつもりはない。
変わりに、久保さんの夫を貸してもらうだけだ。
久保さんの夫は事務職で、いつもワイシャツに黒い腕カバーをしている。
私はワイシャツに黒い腕カバーをしている男が大好きなのだ。
おわり
あとがきを書くのはたしか七回目になります
7つまりラッキーセブン
セブンスター
セブンイレブン
僕が作品をつくるとき
まずタイトルを適当に決めます
そのタイトルでなにか思い浮かべばお話をつくる感じ
七回もそんなことをすればなんとなく自分が作る話の傾向というか
そんなものが見えてくるものですね




