『ならずの柿、書けずの速記』
掲載日:2026/01/31
何とかいう村に、一回も実を結んだことがない柿の木があるという。昔、その村では、源平の合戦があって、その死霊のために実を結ばないのだという。しかし、源平の合戦があった土地は、その村だけではないのに、柿が実を結ばないという話は聞かないので、理屈から考えても正しいと思う村人はいない。この村では、朝起きられなかったときや、ジャムを塗ったパンが床に落ちたときなどに、源平合戦のせいにするが、一番用いられるのは、速記が書けなかったときだという。
教訓:何でも源平合戦のせいにできるというのは便利である。




