号俸制になる!
私はこれまで、官公署で18年間働いて来た。
15年間は契約で、ここ3年は正規で。
そしてついに…
労組の方々のご苦労もあり、ついに念願の『号俸』が私達の職種でも適応されることになった。
今思えば5年前の三月、同僚の6人のうちの二人が、一早くこの号俸が適応された。
”号俸”と言うのは、”国家公務員の職階によって決められた俸給”である。
要は勤続年数によって、一年に一度、昇給されるというシステムだ。
昇格した同僚は、その当時で一人年、もは9年、もう一人は5年という勤続年数だった。
因みに私は当時勤続12年。
その時は、天地がひっくり返るかと思った。
”何で、私は、なれなかったの?”と、物凄くショックを受けた。
職場から、裏切られたような気にもなった。
何と言っても、6人の同僚の中で、私が一番年齢が高く、勤続年数も一番長かったからだ。
それなのに、なんで私は号俸に適応されなかったのか…。
その二人が、私よりも世渡りが上手かったからに他ならない。
県議会議員の友達がいたり、課長におべっかを使ったりと、ありとあらゆる手を使って、その地位を手に入れた。
5年間、その怒りや、悲しみや、憤りを乗り越えるのは、本当に楽ではなかった。
ひと言では、言い表せないほどの屈辱だった。
働かせていただけているだけ、感謝だし、子ども達の養育費もそこそこまかなえていたから、自分の心と折り合いをつけながら今日までやってきた。
その結果、末っ子も今年の春大学を卒業し、就職も出来たのだから、これからは自分の老後の蓄えなどに回せるなと思っていた。
とにかく、感謝しかない。
これから二年半。
念願の俸給をもらうことになる。