シュガータイム
佐野元春の大ファンの私。
19歳の時に、同じ新入社員として入社した、Kさんから教えてもらったアルバムだ。
かなり、衝撃的だった。
『シュガータイム』は、佐野元春の、三枚目のアルバムである『サムディ』に収録されている最初の曲だ。
この曲を聴いていると、Kさんとの思い出が蘇って来る。
私とKさんとは、高卒で入社した写真とカメラを取り扱う会社の同期である。
今は、時代の流れと共に、倒産してしまい、跡形もないけれど。
でも、その時代においては、カメラやDPEの普及でかなり流行っていた。
同じような業種で今尚残っている会社もある。
ヨドバシカメラとか、カメラのキタムラとかがそうだ。
私が就職した会社は、田舎の小さなカメラ店で、それでも20店舗ほどのチェーン店を運営していたので、その頃の地場産業としては成功していた方だったと思う。
Kさんは、同い年だけれども、私よりもとても大人びていた。
ちょっとインテリ風だった。
”何で彼ほどの頭のキレる人が、大学に進学しなかったのかなあ”と、それがいつも疑問だった。
面と向かって聞いたこともあった。
”何で大学に行かなかったの?”
”・・・・。”
彼は何も答えなかった。
とても話が合う人だった。
同性の友達よりも、はるかに。