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断崖への旅路7(集落)

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 


 天高く聳える岩の断崖

 断崖は地を這う者たちに立ち塞がる

 重く圧し掛かる畏怖の断崖



 ■コークリットの視点



「ふぅ……凄いな」

 俺は断崖から飛び出た棚地の縁に立って、見晴らしの良い世界に心を打たれる。

 そこは断崖の四~五百メートル中腹の部分。階段状瀑布の四層目と五層目の間で、壮大な景観が俺の心に迫ってくる。

 何という重厚な地殻。

 何という荘厳な瀑布。

 何という妖艶な水煙の世界。

 はあ、人が到達したことのないリートの大断崖に、俺という人間が来たんだなあ。人間世界にこんな雄大な自然はないよ。


「はぁ~……」

 思わずこぼれるため息。

 断崖の縁に立つと、高所の恐怖で手足の力が失せる気がするけれど、何故か断崖の縁に惹かれる。不思議だ。怖いのになあ。

 ああ、見渡す限りに広がる圧倒的な地殻。

 灰色と茶色が入り混じったような重厚な岩の城。大地の重さを露わにした畏怖の姿。

 普段何気なく立つ大地は、その下にこれほど大きな岩塊を横たえているんだな。全く、何て凄いんだろう。


「凄い……自然は何て凄いんだろう」

 断崖を駆けあがる冷たい風を受けながら、俺は何度目かのため息をつく。


「うふふ。本当凄い景観……素敵」

 風でなびく髪を耳に挟みながら、俺の横に立つシス。

 うぐぐ、可愛い。

 目を細め遠くを見つめる彼女は、柔らかな頬笑みで。緩いウェーブのかかったショートカットが大人とも少女とも取れて、可愛いさを増す。華奢で儚げな姿も相まって、壮大な大自然から彼女へと心を奪われてしまう。

 と俺は、昨晩のことを思い出して顔が熱くなってきた。恥ずかしい! 恥ずかしくも、俺は彼女の胸で泣いたまま、疲れて眠ってしまって。子供か俺は。

 でもお陰で、朝起きたら霊力が信じられないほど回復していて……ラーディン領を出てから初めての「霊力完全回復」だと思う。自分でもビックリで。

 彼女がいなかったら……あの精神状態のまま過ごしていたら、眠ることなんて出来ず霊力はさらに減ってるくらいだ。

 ありがたい……ありがたいなあ。温かな感謝の気持ちが込み上げてくる。

 子供たちを襲った、非情な現実への「冷たい悲しさ」は心の内に確かに存在しているけれど、同時に親身になって他者を癒そうとしてくれる「温かな優しさ」が、包み込んでくれている。

 ありがとう。本当に。

 はあ、でも同時に恥ずかしい。泣きながら寝るなんて! 格好悪い! 叫びたい! この大断崖に!

 冷風の中で顔の熱さを感じ、自分の大きな手を利用して顔を隠して体をわずかに背ける。


「……」

「どうしたの? コックリ?」

 見られたくなくて顔を背けたのに、シスは心配そうにわざわざ周りこんで覗き込もうとする。

 や、やめてくれ!

 クルリと背を向けると「どうしたの?」とわざわざ逆から周りこんで! とても心配げな瞳は俺のことを心配する愛情深いそれだ。

 そんな瞳で見ないでくれ~~! 落ち着け、俺。真上を見上げて顔を見られないようにする。


「顔を隠さないで~~! 大丈夫なの? 大丈夫なの?」

「んんっ、だ、大丈夫だよ。何でもない!」

 咳払いして、心を落ち着かせた俺は彼女に顔を向ける。

 彼女は俺をじっと見つめる。心配そうな瞳。

 と、切れ長の目が細まった。俺に覇気が戻っていることを安堵しているようだ。ああ、安堵の表情は凄く可愛い。いつにも増して可愛いのは何でだ? 分からないけれど、瞳か? いつもより瞳が潤っていて。翡翠色の瞳がもう宝石のようで。いつもより瞳孔が大きく開かれて、俺が映っているのが分かる。

 うう~、可愛い過ぎる! 胸がグルグルする!


「うわあ~~高い! シス姉ちゃん! 僕、こんな高いところ初めて!」

「うふふ、本当よね!」

 テルがやってきてはしゃぐと、再びざわめき出した心が和んできた。ふう、良かった。いいぞテル!


「ぶっはっは、もう笑ってしまうほどの広大さだな!」

「シス姉ちゃん、これ落ちたら絶対死ぬよねっ!」

「もうっ! 笑顔で怖いこと言わないの!」

「フッ、いくらエルフの再生能力が高くても、ダメな時はダメだからな」

「ちょっ!」

 くく、ローレンがまた俺とシスの間に割り込んできた。

 ふう、そうだよローレンがいる。少し神経質そうな感じだけど美青年のローレンは、明るくて誰にでも分け隔てなく愛情を与えてくれる優しいシスと足して割るとちょうど良い。

 そうだそうだ、シスは同じ時を過ごせるローレンと結ばれるはずだから、変に意識しない方がいい。


 昨晩、彼女は落ち込んだ俺を慰めようと、抱きしめて頭をなでてくれたんだが……そう、それはあくまでも気を落としていた俺を励まそうとしただけ、ただそれだけだ。

 彼女は優しくて愛情深いひとだから、感情の精霊がおかしな俺を元に戻そうと抱きしめただけ。それだけに過ぎない。

 勘違いしてはいけない。

 はぁ、まったく。こんな誤解を与えるような行動をするのは、たまに彼女がするイタズラ心からだろうか。

 神殿騎士として、霊力操作で魅了(チャーム)や色仕掛けなどへの耐性があるとはいえ、その霊力たる『心』が弱ったときにそんなことをされるとさすがに動揺する。


「まったく。まだまだ修行が足りないか」

「え?」

 いちいち俺に反応しなくていいのに、シスはローレン越しに俺を覗きこむ。その仕草がまた、可愛いっ! うおお、まったく修業が足りん!

 その時、斜め上の方がガヤガヤとにぎやかしくなってきた。


「「まあ、ケンタウロスにエルフ。久しぶりに見た」」

「「ここ数十年マーケットに行ってないものね」」

 緑が豊かな斜め上の棚地に、ディアオロスが沢山いる。でも多くがケガをして包帯を巻いたり、角が折れていたり、足を引き摺ったりで痛々しい。


「お待たせしました。準備ができましたのでどうぞこちらへ」

 とアレクサンドラが降りてきて、俺たちを上へと案内する。

 上の棚地へ登ると、そこには見事な樹冠の森が広がっている。断崖だというのに、大きく育って本当に樹木は強いなあ。と木立の向こうに大きな洞穴がポッカリと口を広げているではないか。

 森に入って洞穴に近づくと、その大きさに驚く。

 その洞穴は、シスの切れ長の目のような横幅のある洞穴で、高さは五メートルほど横幅は三十メートルほどはあるだろうか。これは大きい。


「はわぁ~、村だ~~雰囲気ある」

「うわぁ~、凄い!」

 くく、シスとテルが同時に感動する。そう、広々とした洞穴の中には村がある。

 洞穴の両側には円柱形の塔のような家々が並んでいて、至るところに生えたマジックマッシュルームが緑や黄色の光を発して輝いている。おお~、洞穴内は明るくて読書をするのも問題ないくらいだ。

 どんな暮らしをしてるのかな?

 生態が分かっていない民族の暮らしを見るのはドキドキする。


「はわあ~~、広いなぁ~~」

「フン、キョロキョロするな」

 くく、相変わらず息ピッタリのシスとローレンだ。

 でもキョロキョロしてしまうのは頷けるな、珍しいし。

 洞穴中央は大通りと憩いの場といった感じで、大きなマジックマッシュルームが発光し、その下でディアオロスの女性たちが糸を紡いでいる。

 ほお~、幻想的な光景だ。

 洞穴独特の音の籠り方や反響、薄暗さやひんやりした環境に一種のノスタルジーを感じる。いいなあ、洞穴集落。


「でしし、歩きやすいなあ」

 そう、洞穴の床はタイルで整えられていて、歩きやすい。タイルは亀の甲羅みたいな感じだ。奥へ進むごとに段があって登ってるようだ。おお、所々に小さな滝が流れ落ちて、洞穴の壁に水路があるようだ。凄いな! 瀑布からここまで引いているのかも。


「風が抜けてるわ。どこかで外に繋がってるのね」

「キョロキョロするな」

 両側の家々には老いも若いもディアオロスたちが沢山いて、昨晩助けに入ったことが知らされているようで、子供が笑顔で手を振ってくれているし、大人たちも拍手して迎え入れてくれる。

 ああ、でも一定数は包帯を巻いたり、角が折れていたりで痛々しい姿の獣人がいる。


「さあさあ、皆さまあちらへ」

「「おお!」」

 奥へ進むと縦に広い大きな風穴になっている。

 そこには幅が広い円柱形の塔があって、アレクサンドラが入って行く。

 おお、ディアオロスの長の屋敷か、ワクワクしてきた。神殿騎士をやっていなければ、生涯知らなかっただろうから本当にうれしい。そんな俺を見てシスが「うふふ」と笑うので、内心がばれているようだ。

 それでもワクワクしながら中に入ると、円形の部屋の壁には作り付けの棚があって、雰囲気がいい。棚には様々なマジックマッシュルームが発光し、植物や垂れさがる蔓草が。おお~、期待した通りの幻想的な室内だ。


「さあさあ、どうぞお座りください」

 部屋の中央には車座に座れるよう絨毯が。おお、色からするとサテュロスの絨毯かな?

 座っているディアオロスは七名で、全員女性だ。全員、各集落の首長たちだそう。よくよく考えれば、この洞穴内にいたのも老いも若きも女性ばかり……そのことから、もしかするとディアオロスは女性が治める種族なのかもしれない。

 と女性たちの中央に座っていた女性が立ち上がった。人間で言うと三十代前半という感じのキリっとした大人の女性で、金色の長い髪と金色の鹿の毛並みがとても美しい。素敵な女性だと思う。

 と視界の片隅でシスの頬が僅かに膨らみ、口がとんがるのが分かる。可愛い!

 じゃなくて俺はまたシス曰くの「やらしい目」だったか? 自分じゃ分からん!


「仲間を救ってくださりありがとうございました。私はこの地のディアオロス族の族長アヴドーチヤです」

「神殿騎士コークリットと申します。この隊のリーダーをさせて頂いています」

「話しはアレクサンドラから伺いました。人間の世界で怪異が起こり、痕跡を追ってリートの大断崖を目指していると」

「はい。その流れの中で、ケンタウロスの周遊地やエルフの里にも不可解な事件が起こっていることが分かり、協力関係を結ぶことになりました」

 ハルさんやローレンたちも自己紹介すると、ファラレルの森で起こったデルモス騒ぎと、エルフの里で起こったヴァルパンサード騒ぎ、風の峡谷の氷河化を説明した。


「「何と!」」

「「そんなことが!?」」

「「サテュロスまで!」」

 首長たちがザワザワとする様子は、ご婦人であることから井戸端会議の主婦たちに見える。失礼か。


「さらにオークの部族が徒党を組んで、獣人狩を行っています。そのオークの鼻奥には」 俺は青石を取り出して「この青い石があってオークを操っているようでした」

「「操る!?」」

「「何という!」」

 アヴドーチヤ族長は俺から恐る恐る青石を受け取ると、食い入るように見る。首長たちも顔を寄せあい、代わる代わる手に乗せ、光に透かして見つめる。


「見たこともない石です。これが原因と」

「はい。初めは粒子状の砂として水に溶けこみ、断崖の上から川の流れとともに落ちてくるようです」

「「初めは砂!」」

「霊力を持つ、三十度から四十度くらいの体温を持つ恒温動物の体内に入ると、自ら集まり固まって、その動物の霊力を奪い、操るようです」

「「何と……!」」

 首長たちは口々に考えを述べると、一人の首長が「はっ」と気がついた。


「実はここ一~二年で、水鳥や魚を主食とする小動物が消えたのはもしかして!」

「「なるほど! そういうこと!」」

 なるほど、水鳥か。

 言われてみれば、マヌーの湖沼帯でも水鳥が少なかったような気がする。普段のマヌーの状態は知らないが、あの大きさに比べて鳥が少ないという感覚はあった。

 そして一~二年ほど前から異変が見られたとすると、恐らくもっと前から着々とこの青砂は流れていて、許容範囲を越えたため異変が具体的に発現して来たんだろう。

 そう考えているとアヴドーチヤ族長が首長たちを見回した。


「人間の世界でも、ケンタウロスの地でも、エルフの地でもおかしなことになっている……これは我々ディアオロスもまた協力しないとですね」

「「はい!」」

「では神殿騎士殿。我々も青砂の調査隊に加わろうと思います。獣人が住む最も奥地がここだとすると、我々の最大の貢献は食料補給でしょう。まずは食料確保をしましょう」

「お願いします」

「防寒対策も必要ですね」 と別の首長が「今の季節ですと断崖の上は日中でも十度行くかどうか。夜間の気温はマイナスですし」

「「そうなんですか!」」

 これにはハルさんやローレンたちも驚いていた。そんなに寒いのか!


「そして重要なのは、大瀑布を登り越えるルートの整備。実は断崖の上へと行くルートは、ディアオロス用の飛び石の道で、とてもではありませんが大型のウォーエルクや、体の大きなハルデルク殿が登れるようなものではありません」

「「そうでしたか!」」

 聞くと、第六層、第七層にはまともな道はないらしい。なぜかというと、道を作ってしまうと凶暴、強力な魔獣類が降りて来てしまうからだという。

 ハルさんが問いかける。


「下にあったような道を作るとしたら、どのくらいの時間がかかりますか? あのくらいなら私でも楽に登れるんですが」

「ああ、下層の通路ですね。半年ほどあれば何とか」

「「半年!!」」

 ううむ、てっきりすぐに行けるものとばかり思っていたから意外な足止めか?


「フム、ちょうどいいんじゃないか?」

「え?」

「スランたち後続隊もそのくらいで追い付いて来よう。その前に完成すればいい」

「なるほど」

「後は」 族長がチラッと俺を見る「巨大ムカデの駆除次第。それが早く終わればルート整備着工が早くなるわけですが……」

 うーん、さすが上手いな。

 一刻も早い駆除を促すために、話す順番を考えてある。さすが族長。


「はい。まずは魔法で偵察してみましょう」

「「おお! 魔法で!」」

 俺は千里眼を二つ出すと外へと飛ばす。

 おお、断崖と断崖の間を飛ぶのは心が躍る。ちょうど中間地点で真上から見下ろす瀑布は荘厳の一言だ。

 ひだを持って流れ落ちる瀑布は、まるで揺らめくオーロラを見下ろすようだし、流れ落ちる水を受け止める滝つぼは一つの湖というほど大きく、泡が複雑な紋様を作り出して力強い。はあ、立ち昇る水煙が雲となって、躍動する。ああ心が洗われるようだ。おっと感動している場合じゃない。


「平地部分に森があるものの、見当たらないな。湖の上にも幾つか島があるけれど、そこにもいない」

「もしかしたら瀑布の裏側に潜んでいるかも。日中はいつも日陰に潜んでいるようで」

「では瀑布の裏へ」

 千里眼はシャボンのように弱いので、瀑布から飛び散る砂混じりの細かい水煙や巻き起こる風で壊れないよう慎重に進める。よし、無事に瀑布の裏に入った。


「瀑布の裏は日中でも薄暗いですね」

「い、いますか?」

 族長たちも、シスたちも固唾を飲んで俺を待つ。

 瀑布の裏の空間はやはり広く、上下にまで気を配りながら進む。ところどころで張り出した崖が瀑布を区切っていて、そそり立つ岩壁に立つカモシカや猛禽類が千里眼に気づく。野生動物は敏感だな。

 しかし、かれこれ五百メートル近くは経つというのに巨大ムカデはいない。


「……いませんね。第六層の瀑布の裏には」

「なるほど。では七層目に移動しているのかも?」

 では、ともう一つ待機させていた千里眼を六層目の瀑布を飛び越え、七層目に。

 七層目にも広々とした滝つぼと湖のような水盆が広がっていて、先の方に瀑布が白いカーテンを作っている。ゴウゴウとうねる水盆の上を飛び、また瀑布の裏側に慎重に入ってみる。さてここにいないとすると、もうこの上のリートの大断崖に戻って行ったということになるだろうな。

 と考えていたその時。


「っ!」

 薄暗いホールの壁にヌラヌラとした光沢の節が……!

 壁にへばりつく、長い体……! 気持ち悪い陰影が、壁や天井に……!


「うおっ!?」

「「ど、どうしました!?」」

「何て数!!」

「「ええ!?」」

「「多いのですか!?」」

「四~五十匹いるぞ!?」

「「そんなに!?」」

 と、前方の薄暗闇の中に意識が行った刹那!


 ブツッ!!


「あっ!」

「「ええっ!?」」

「「どうしました!?」」

「千里眼を消された……」

 ヴァルパンサードの時のように。

 魔獣や幻獣、野生に身を置くものは、他者からの視線、意識を向けられることに鋭敏であることが多い。

 千里眼から感じる俺の意識なのか視線なのか、そもそも千里眼が放つ魔法に反応したのか、それら諸々「異変」であることを理解し、その存在を攻撃した……!

 だがそこじゃない!

 俺が叫んだのはそこじゃない!


「何かいた!」

「「え!?」」

「「何か!?」」

「「巨大ムカデでは!?」」

「いや、何か別の! 別の大きなっ! それに消された!」

 ザワッと皆がざわめいたその時!

 第六層目に置いていた千里眼が、その異変を映し出した!


「あっ!」

「「今度は何!?」」

「巨大ムカデが!」

「「巨大ムカデが!?」」

「「どうしたって!?」」

「第七層の瀑布裏から! 一斉に飛び出してっ!!」

「「えええっ!?」」

 突然! 巨大ムカデが瀑布の裏から! 一斉に飛び出して来た! うおおっ、気持ち悪い! ゾゾゾゾゾッ! ゾゾゾゾゾゾゾッッ!! 気持ち悪い!


「壁を這って! 両側の断崖を! 走り降りてくる!」

「両側!?」

 俺は瀑布の向こう側の断崖を見て理解した! 棚地に洞穴! 幾つも! 向こう側にも集落があるんだ!

 マズイ! 集落に知らせないと!

 このままだと、最も近い集落に五分とかからず到達する!

 突然飛び出してきたのは、俺の千里眼のせいか!? 偵察者がいると!?


「集落に知らせないと!」

「急ぎ、狼煙を上げます!」 首長の一人が走り出す!

 族長が「皆も武器を!」と叫ぶと一斉に動き出す!


「俺は向こう側へ向かったムカデを倒します! ハルさん、ローレンはこっち側に来るムカデをお願いします!」

「「任せろ!」」

「待ってコックリ! 風の守りを!」

「頼む!」

 シスは手早く俺に魔法をかけ終わると、俺の胸に手を置いて「大丈夫っ! 頑張ってっ!」と励ましてくれた!

 途端に、勇気が湧いてくる! 逆に小さくなる焦燥感や恐怖心!


「ありがとうっ!」

 俺は駆け出した!



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