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第2話 救助にはイケメンが来て欲しい

ウオルフが去った後、塔の中が少しだけ騒がしくなったのを雪割り木イチゴを食べながら感じていた。


「なにかしら。いつもと違う。緊張感のある感じ?」


その時、威厳をまとった足音が近づいてくるのが分かった。

それはこの部屋のドアをノックしたのだ。


「は、はい」

「ルビー殿下。拙者、ブローにございます」


「は、はい。准将閣下が何用かしら?」

「フ。実はお耳に入れることでもありませんが、不届きな人間があなたを助けようとこの塔に侵入したのです。まぁ退屈しのぎに拙者のところまでくればよし。そんなことはないでしょうがね」


「え? 私の救助がですか!?」

「さようにございます。しかし血祭りですよ。あなたには絶望でしょうが、これで人間ももはや悪しき考えは抱きますまい。そしたら祝言です。拙者は陛下に上奏してあなたを妻にするつもりです」


「ま、まぁ……」

「フフ。戦勝を祈願して下さればうれしいです。拙者はあなたを恋い慕うものの一人にございます」


威厳のある足音が階下に向かって行くのが分かる──。


ちょっとちょっと。ブロー准将も私に恋心を持っていたですって?

獣人ウオルフの気持ちと板挟みよ。私は!


それに、私を救出にやってきた人って誰?

お父様は私の救出を誰かに命じたってことよね。ああん。ありがたい親心。

でも、あれかしら。そんな危険を冒してまでやってくるってことは、やっぱり私を嫁にするとか、そんな条件をつけてるに……違いないわ。お父様のことですもの。


それに私は一応は王位継承権を持ってはいるものね。

力だけで無能のアンポンタンでも、私を助けさえすれば女王の夫となれるってことよね。それって国に不誠実じゃないかしら。

もっと、文武両道の人を婿に選ぶべきよ。


だけど、この魔族の領内にこっそりと忍び込んで助けられるような人がいるかしら?

もしもくるなら誰がいいかしらね?


──パトリック近衛兵長!

彼は美男だし、カリスマ性もあるものね。

27歳、金髪、長身、小顔の逆三角の体型。

未来の女王の夫。うーん、あり得るわ。

それなりにお話もしたことあるしね。うん。

ブローやウオルフよりも親密だわ。


美男美女のカップル。ってことは産まれてくる子どももきっと可愛らしいに違いないわ。

たくさんの美しい子どもたちに囲まれての王政。いいじゃないの〜。



──リカルド騎士長もいいわよね。

パトリックよりも年下の24歳だけど、若くして騎士長ってのがすごいわ。

そりゃ名家の名声があってこそかもしれないけど、パトリックかリカルドかって言われたら顔だったらリカルドの方が好きだわ。


それに私に恋心を持ってたって感じだしね。

整列した時、私に見惚れて固まってたってのも侍女から聞いたことあるもん。

家柄だってパトリックよりも上。

これはリカルドに軍配が上がったも同然だわ。



でもさ、でもよ。でもでも。

ファーガス将軍だったらどうする?

お父様のお気に入りだけど、デブで不細工の四角い顔、33歳。

もう親子ほど歳が離れてるじゃない。

お父様からも、ファーガスはどうだ? とか聞かれたことあったもんね。

まぁ結婚の話じゃなくて男としてみたいなことだったけどさ。

お父様のことだからファーガスを政略的に救助隊に派遣することは多いにありえるわよ。


そうなったら大変よ。どうしましょ。どうしましょ。

もしもそうなってもねやを共にするもんですか。

こっそりとリカルドと恋に堕ちてもしょうがないわよね。その時は。


ああ、王族じゃなければ好きな人と結婚できるのになぁ──。

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんと言いますか、恋に恋するお年頃と言いますか。 恋多きお年頃と言いますか。 ルビー姫16歳の妄想が微笑ましいですね。 敵地に囚われていながら、それだけ良くしてもらっている証拠でしょう…
[一言] まあ、王族でなくとも好きな人と結婚できるとは限りませんが……
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