武道場
出すのの遅れました。すいません。
さて、武道場に向かうまでに呉伊にいくつかの質問をされた。
「ククっ師匠は、何故武器を持ってねーの?」
「必要が無い。」そう淡白に答えると
「ククッそりゃ違いねーや♪」気色の悪い調子で返ってくる。
「そんでーどして俺なんかを弟子に取るんだ?」
「面白いそれだけだ」
「そうですか、そうですかー俺から言わせれば師匠の方が面白いけどな♪」
「気になっていたが何故急に師匠呼びだ?」
「やっぱ形から入りたいのよ俺は♪」
「そうか、好きにしろ」
「ククッアザーっす師匠♪」(襲撃時と雰囲気が全く違うな)
「呉伊先程までとは、雰囲気が違うが?」
「あー、やっぱ気になります?あれねやっぱ盗賊らしく威圧感を出すため的な感じですよ〜♪」
「そうか」(全くもってしょうもない。)
「それは、そうと先程から視線を集めているようだが?」
「ククッそりゃね、半分は指名手配中の俺への視線あー衛兵集まってきちまうなぁーまあいいか。そしてもう半分が師匠への視線ですねククッ」
「指名手配か何故その怪しい格好をやめない?素顔ならばバレないだろうに。それとお前はわかるが私への視線の意味がわからん」
「ククッマジで言ってます?w一回自分の姿鏡で見たらどすか?w」
「容姿か」(そういえばあいつは、男前と言っていたか。」
「ククッそうっす。その優れた〜容姿に〜視線が集まってます♪それに俺もちょっと服変えてきます♪」(いちいち腹の立つ言い方をする。)そう言って呉伊が路地裏に入り服を変え顔を出し現れた。いかにも一般人という感じの服装になっている。顔は、整った形に金髪のこの世界の平均的容姿な気がする少し違うといえば、目つきが悪いところと左目の下から首元までついた傷だろうか。
「ククッ、結構整った顔でしょ♪」
「そうだな」私がそう答えると
「ククッやっぱ気になります?この傷は、昔のヤンチャの傷跡ですよ♪気にしないでくださいな♪」
「聞かぬつもりだったがな」
「そすか♪」
そうこうしているうちに、武道場に着いた。
「ここか」私がつぶやき
「ククッ師匠は、武道場に向かってたわけか♪」呉伊が納得する。
私が靴を脱いで武道場に上がる。すると「靴脱ぐんすかここ?」そんなことを聞いてくる、本当にこの世界が武神が治めている国か疑わしい。そう思っている間に呉伊も靴を脱ぎ着いてくる。
「掃除はされているようだ」埃のほとんどない廊下を歩きそう呟く。進んで行くとおくの部屋からもの音が聞こえる。床に素足や足袋が擦れる音。聞き慣れたあの音だ。私がそっと部屋の扉を開けるとそこには、子供が三人と大人の女性が道着で稽古をしていた。しばらく見ていると大人の女性と目が合う
「どちら様でしょうか?」そう声をかけられ
「すまん、邪魔をするつもりは無かった。私は、武藤勝。こっちは、弟子の闇世呉伊だ。」
すると女性は「闇世呉伊?はっ!指名手配!?」そう言う。すると私の横を彼女の上段突きが通過する。(ノーモーションでこの速さなかなかの突きだ。)そう私が感心していると、
パンッ 乾いた音が響く。確かに彼女の突きは速くそれもノーモーション並みの人間ならば、一撃で意識を持っていかれるかもしれない。だが、その拳は呉伊の顔面ではなく左手に収まっていた。
「な!」女性は信じられないという声を出す。
彼女の速度を呉伊の反応速度が上回っただけのこと。そして彼女は、慌てて次の一手回し蹴りを繰り出す。しかしこの時点で勝敗は決している。初撃の、突きを簡単に制された時点で呉伊の勝利だ。
呉伊は、体をそらせ上段突きをかわしそのまま右の拳を彼女の顔面に叩きこむ、その瞬間に私は、呉伊の右腕を掴み拳が顔面に届くギリギリで止めた。そのまま彼女は尻餅をついた。
「顔面を潰す気か?」そう聞くと
「ククッ、つい反射的にね♪」そう呉伊は答える。
「殺意は無かったようだが、万が一がある」
「ククッちゃんと手加減はしてありますよ♪」(やはりこいつは、この世界有数の強さなのだろうか?)
「そうか」そう私が答えると。尻餅をついていた女性が
「ま、まさか。私は手加減をしていた人間に完敗するとは。殺してくれ!」そう叫んだ。(どうしてこの世界の人間は最初のイメージを数分で壊していくのだろうか?)そんなしょうもないことを考えていると。
「やめろ!師範に手を出すな!」そう言って一人の青年が女性と呉伊の間に割って入った。それを見ていた他の二人の少女と少年も間に入ってきた。震えながら言葉も発せないような恐怖を感じながら、自らの師である者を守るために。
「やめて、私のことはいいから逃げなさい!」
「それは、できません!師範は自分たちが守ります!」
(完全にこちらが悪役だな)そんな感動ムードの中
「ククッ感動の人情劇中に悪いが俺たちが何かしたか?♪」
「何を言う!師範を殺そうとしていただろ!」怒りに任せ青年が怒鳴る。それに合わせ。「「そうだ。そうだ!」」と二人も騒ぐ。こんなやり取りを見て(収集をつけるのがめんどくさいな。)そんなことを考えてしまった。そこから四人の誤解を解くのには時間がかなりかかった。私はこれからは呉伊を指名手配犯であることを隠すことに決めた。
「「すいませんでした!」」青年と女性が頭を下げ。「「ごめんなさい」」と少年と少女も謝っている。
「いきなり、指名手配犯の名前が出て気が動転してしまい。それで本当にそこの指名手配犯は、武藤殿の下僕になられたのですか?」そんな風に呉伊を煽る。
「ククッ、下僕じゃねえ。それに俺は闇世呉伊だ。やっぱ顔面潰しとくか?」笑って返す呉伊。
「改めて、私の名前は神武 咲この道場の師範をしている。」
「自分は、グランだ、師範に拾われた、元奴隷だ。そしてそこのチビ二人は俺の弟と妹で一緒に拾われた元奴隷だ。」
「アランです」男の子の方がそういうと女の子の方もそう答えた。
「ミランです」
(この世界は、日本名だけでなく外国名のような名前があるようだな。」
「そうか私は、武藤勝改めてよろしく頼む。」
「ククッ、闇世呉伊まあ名前は知ってるよなよろしく♪」挨拶が終わり話をする。
「この道場は、咲殿一人で教えているのか?」
「ええ、昔はもっと多くの門下生がいたし、教える人間も多かったんですけどね。今じゃ門下生は三人これじゃあいつ潰れるかわからないんですよ。」
「武道離れか」
「そうですね、今じゃ武器や魔法なんてものの方が圧倒的に便利で簡単に強くなれますからね。」そう話をしている時。
ドンッと道場の部屋の扉が蹴破られた。
「邪魔すんぞ!」屈強な男が5人入ってきた。
呉伊「ククッ俺が悪役じゃねえか♪」
咲「貴様は、悪だろうが!」
呉伊「ククッちげえねえや♪」
勝「仲が良いな」
呉伊&咲「「何処が!!」」(やはり仲が良い)