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彼女の夢 十三
「今日はありがとう、正人…。」
ライブ後、俺と風花は少し話をした。
「今日はあたしの1番の願いを叶えてくれました!
でも…、ごめんね正人。もうそれに見合う秘密は、今のあたしにはありません。
あたし、正人にもう『秘密』『隠しごと』なんてないよ…。」
「…は?
何言ってんだよ。もうゲームなんて関係ないじゃん。
これからは俺たちずっと一緒なんだから、もうそんなのどうでもいいよ。
だから…これからも俺の側にいてくれる?」
「もちろんだよ、正人!」
そして、俺たちは誰も見ていない所で、少しの間だけ抱擁した。




