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最後の秘密 二十一
「正人、今まで何やってたんだ?」
俺はその日家に帰るなり、父親の質問を受けた。
「だから、友達と勉強に…。」
「それは本当か?」
…俺の嘘は、どうやらバレているようだ。
「…でも父さん、俺勉強頑張るから…、」
「そんなのは当たり前だ!」
俺の発言は遮られ、俺は父親に一喝された。
「正人、繰り返すがお前はうちの病院の貴重な跡取りだ。
だから正人、結果を残すんだ。今度の試験の成績が悪かったらお前の外出も…、」
「じゃあ俺勉強の続きしてくるから!」
今度は、俺が父の言葉を遮る番であった。




