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最後の秘密 六
「でもさ正人、お前、その風花ちゃんって子、どう思ってんだよ?」
「ど、どうって別に…何とも思ってねえよ。」
宏樹の指摘に俺は動揺する。
「ってかさ正人、前から思ってたことだけど、正人は嘘をつくのが下手なように見受けられるよ。」
「そ、そんな冷静に言われても…。」
バリバリの体育会系の宏樹とは違い、和馬はいつでも冷静沈着なインテリタイプだ。
『でも時々、発言が鼻につく時があるんだよな…。』
まあでも、和馬はいいヤツで、もちろん俺の友達だ。
「そっか~やっぱそうなんだな!
じゃあ俺たち、応援するから!
当日頑張れよ!」
「もちろん僕も人の恋路を邪魔したりはしないよ。
頑張れ正人!」
「あ、ありがとな…。」
と、俺は応援される羽目になった。




