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風の便り  作者: 水谷一志
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海の見える観覧車 十四

 そう、俺は気づいたことがある。

 今は9月の終わり。風花と初めて出会ったのは、8月の終わり。

 この1ヶ月間で俺は…、

 風花のことを、確実に好きになっている。

 …思えばこの1ヶ月、俺はそれ以前に比べて、ブルーな気持ちが減っていた。そして受験勉強に対しても、前より真摯に向き合うようになっていた。

 『風花も高校で頑張っているんだ。だから俺も、しっかり勉強頑張らないといけないな…。』

 俺がそういう気持ちになったのは、完全に風花のおかげだ。

 そして、俺は風花の笑顔がもっと見たい。一緒にバカ話をしたい。そして、俺は…、

 風花のことを幸せにしたい。

 今俺は、観覧車に風花と一緒に乗った時の沈黙の意味を、理解したような気がする。あの沈黙は…、風花との関係が「秋風が立つ」ように消えてしまわないかどうか、不安になったから、いやそれだけでなく、そのことを考えてしまうだけで切なくなってしまったからだ。

 そう、俺は風花のことを考えると、切なくなってしまう…。

 でも、風花は俺と同じ気持ちなんだろうか?あの時、あの沈黙の時、風花も同じことを思っていたのだろうか…?


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