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風の便り  作者: 水谷一志
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落としたスマホ 一

 いったい俺は、何のために生きているんだろう? 

 近頃、そんなことをよく思う。

 そう思うのは、夏期講習中の塾の教室で、いやそれだけでなく、夏休みなのに開いている高校の校舎で、また殺伐とした家の中で…。

 俺の名前は、二階堂正人にかいどうまさと。高校3年生だ。そして今は8月の終わり。高校1、2年生の時は、8月は夏休みだ、海だ、バーベキューだと言って友達とはしゃいでいたが、今はそういうわけにもいかない。何せ、高3の夏と言ったら受験生として頑張り時のシーズンだ。(ちなみに塾の教室内にも、「夏休みが勝負の時」といった内容のポスターが貼られている。)

 と、いうわけで俺は、夏休みが始まってから、ひたすら勉強をした。目指しているのは…医学部。最難関の学部だ。

 「正人。今は勉強をしっかり頑張りなさい。そして医学部に入って、この『二階堂病院』を継ぐんだ。」

 これは、俺の父から耳にタコができるほど聞かされた言葉である。そう、俺の両親は2人とも医者で、母は父の開いた病院に勤めている。(そういうわけで、俺の両親は開業医ということになるんだろう。)

 ちなみに、これは自慢になるかもしれないが、俺は小さい時から、勉強も運動もできた。特に中学時代は、5教科の成績はトップクラスで、試験では学年のトップ3以下に落ちたことはない。

 「正人、よく勉強、頑張っているな。」

「偉いね、正人。」

 俺は中学時代、そんな声を両親にかけられ、喜んだものだ。

 そして俺は、「鳴り物入り」(少なくとも当時の俺はそう思っていた。)で、地元一番の進学校の高校へと入学する。


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