変化って何をすれば抑えられますか?
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「あともう少しで着くはずです」
「こんな整備されていないような所にありますかねえ」
「あったとしても過度な期待は禁物だな」
「夜中も歩いちゃう?」
モンスターが活発化する時間帯だけどね、と付け加えると賛否両論どころか否否一択しか来なかった。
「あ……あれじゃないですか?」
シアがシアが指さす方向には、確かに城壁の様な物があった……けれど、様子が可笑しい。
何が可笑しいかは分からない。けれど、禍々しいオーラが放たれているから安全でないことだけは確かだ。
「引き返す?」
「いや、この時間で引き返したら……それこそ夜中も歩くことになるぞ」
「ありゃ……シアちゃんは私が守るからね」
どうせ男三人はシアを余裕で見捨てるだろうから。マキナさんが上から目線で助けてやろうではないか、前世のことは許してやろう。
――あれ、いつものシアだったら控えめな声で「ありがとうございます」と言ったりするのだけれど。
「……シアちゃん?」
「――わ、私も……私も、マキナさんだけ守ります!」
「…………ん? は? そんなの、回復魔法の持ち腐れじゃない?」
「いえ、そんなことないです。もう全て飲み込むことにしました、そしてその結果、着いて行くべきはマキナさんだと」
この子も可笑しくなってしまったみたい。あとまともなのは私ぐらいだろう。異論は認めない、言わせない。
しかしシアは何かが吹っ切れたのか、清々しい顔で私にそう言ってくる。感染?
「私、マキナさんと仲良くしようとしてなかったじゃないですか。なのに、ずっと私のことを守ろうとしてくれて……」
「……要は?」
「マキナさんと仲良くなりたいです、烏滸がましいかもしれないけれど、姉妹のように 」
「はあ!? マキナ様もなんで流されがちなんですか、あんなに迷惑なことばかりしてきたのに」
ノアから文字通り否否一択、嫌々一択の批判が飛ぶ。ごめん、弱い子は放っておけない主義。
シアは憑き物が落ちたかのように爽やかなオーラを発して、流石ゲームのヒロインだっただけあるなと思った。
「急に態度変えて、演技に思われるかもしれませんがずっと考えていたんです!」
「うん、分かったから、落ち着こう? レヴィア辺りからの殺気が凄まじい」
「だから、今日は仲を深めるためにも一緒の部屋で休みませんか?」
……まあ、同性だしギクシャクすることもないでしょ、いいよ。
と、言おうと思ったのだけれど右腕はヘライトが占領している。よって、ヘライトに引っ張られる。嫉妬かな、可愛い。
「今更過ぎです。そうやって油断させて、また殺すんじゃないですか」
「殺す……? ごめんなさい、私、何も分からなくて」
「そういう所、そういう所が前から大っ嫌いなんです!」
「うう……でっでも、そんなこと言う人は私も嫌いですし、この状況だと有利なのはレヴィア様と、同性である私ですから!」
シアもよく周りを見てごらん、皆君を殺そうとしてるんじゃないかなってくらい殺気に溢れているよ。
「……マキナ、早く行こう。もう目の前に見えているのに行かないのは勿体ない」
「それもそうですね、ほら、三人も行きましょう」
「俺もかなり我慢してることを忘れるなよ」
「肝と心臓に銘じておきました」




