表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
台本を装備した悪役令嬢があらわれた!  作者: ぱつぷぇ
台本の中で鬱くしさを言い表すのは難しい
5/103

語彙力ってどの店で買えますか?




 あれから何とかしてあのドレスは着なくて済み、比較的シンプルなドレスを身にまとうことができた。



 けど、どんな格好をしても『令嬢』であることには変わらない。


 下手なことをすれば首、即、斬。関係ない所で死んでたまるか。




「今日の目標はノアを拝めたらいいな」


「目標になれていませんよお嬢様」


「黙らっしゃい」



 あ、あと一つ新たにわかったことがある。メイドは意外といい人。


 何か私……マキナを嫌ってるメイドばかりだと思った。


 でも、そんなことは無かった。上辺だけで物事は判断してはいけないんだな。



「……何だか疲れた」


「お嬢様、本当に大丈夫ですか?」


「大丈夫。いつもの私よ」



 んなわけないだろ。いつもの私って何? いつもの私はただのイケメンに飢えたオタクなんだけど。



 ああノアにもしあったらどうしよう。言いたいことまとめておけばよかった。


 主人公と関わったらそう簡単には会えない、話せない。


 最初で最後の推し拝み、絶対に逃さない。




「――お嬢様、着きました」


「あ、あ……ありがと……」


「私達も細心の注意を払いますが、モンスターにはご注意を」


「そっ、そっかあ……」



 そんな奴らの存在なんて忘れてたよ。異世界を題材にしたっていうからにはモンスターもついてくるよね。


 そういえば悪役令嬢もノアとヘライトに痛めつけられた後、モンスターにとどめ刺されてたっけな。




「……可愛いスライムがいい」


「では、どこから行きますか」


「え、ついてくるの?」


「何故ですか、お嬢様をお守りするのが私達の仕事ですよ」



「き、今日は休み! お疲れ! 私は1人で巡ってるから!」




 後ろから聞こえるメイドの声に耳も傾けず、ただ走る。


 ヒールの高い靴じゃなくてよかった。



 ……けれど、ここがどこだか分からない。




「まま、ま、迷子……」



 ゲームだと背景としてしか描かれていなかったから、街がこんなに複雑だなんて知らないよ。



 人の多いところは極力避けて満喫しよう。いや、それは満喫と言えるのか?


 ……その、人気のない所を満喫すればいいのか。



 よし! ひとまず……ゲームで見たことのある所を探そう!



「――あ! あそことか」



 あそこは確かノアと主人公が初めて出会った場所。


 誰にも期待をされないで、酷い扱いを受けて身も心も何もかもがボロボロのノアを気にかける主人公。


 最初は主人公を信じてなかったノアだけど――




「――誰、ですか」


「んにゃっ!? な、なんですか……って」



 噂をしすぎて影が濃くなったらしい。


 少し青ざめた白い肌、透き通るような水色の目、そしてそれを縁どる長い睫毛にくっきりついたクマ。



 何より美人、もう美人、圧倒的に美人。鬱くしいとは正にこのこと。




「――とっ……ととっ、とりあえず…………温めましょうか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ