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台本を装備した悪役令嬢があらわれた!  作者: ぱつぷぇ
台本の中で狂気を綴ることはできない
31/103

実行力って何時から買えますか?





 マキナ、今から死に近づこうと思います。引き戻せなくなってしまったのなら、自分の命をもって戻すしかない。


 と言っても急に「はーい死にまーす」なんて軽く死ぬ程命を軽く見てない。ちゃんと順を追ってストーリーを戻します。



 ここからはモンスターが絡んでくる。つまり、モンスターに殺られてしまえばいい。誰にも責任はかからないし、記憶にも残りにくい。


 という訳で、唐突に話を振ってみる。



「私、リウぺスキアーの森に行きたいなあ」



 ゲームの中で一番危険と言われている場所の名前を出す。ノアとヘライトを危険な目には遭わせたくない。


 私の考えの通りに行けばいいのだけど……。



「はあ!? あの森に行きたい!? マキナ様、知ってるのですか、あそこは……」


「危険、なんでしょう? だからこそ行ってみたいの」



 行ってみたい訳ねえだろ。ヘライトの態度がまだひんやりしているのに。


 二人は有り得ないと言った顔をしてこちらを見てきた。ノアは私に懐いてるから止めてくるだろうな。ヘライトは……なんだかんだ止めてくれる。



「マキナ様、頭おかしいのでは?」


「うん、おかしいよ……別に貴方達を危険な目に遭わそうなんて考えてないから、一人でも」


「嫌だっ、私、ついて行きます。……貴女が私の知らない所で殺されたりでもしたら……」


「わ、私も……マキナ様、頼りないからすぐ殺されそうですけど」



 もうヘライト君たらツンデレ。十割合ってるけどね、確かに殺され役だけどね。


 ――さて、ここからは台本通りにするのではなく、台本に寄り添って進もう。最初からそうすれば良かった。



 【エクシアは綺麗な植物が沢山あると聞き、リウペスキアーの森に行きたいと言い出す。


 勿論二人は止めた。しかし、エクシアは「だったら一人で行く」と言ったため、二人は行くこととなった。


 そんな中、国ではある問題が起きていた。モンスターの大量発生である。】



「あ、でもモンスターいーっぱいいるんだって」


「それがどうしました? 行くのでしょう?」


「ヘライト様は線が細いから頼りなく見えましたか?」


「脚がそこら辺の茎より折れやすそうな貴方の方こそ」



 二人共、細いよ……? そう言ってしまいたかったけれど、余計面倒臭いことになりそうだったので黙っておいた。



「まあまあ私は行ってくるから。その内」



――――



「ああまたマキナ様に酷いことを……私の馬鹿」


「マキナ様が亡くなったら、私も共に逝きます。そうすれば、今度はもっと早く出会えますよね」


「でもその前にマキナ様を殺った奴を殺さないと」


「そうですね、それが先でした」

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