友好度っていつになったら買えますか?
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「……はあああああ……」
私のベッドで気持ちよさそうに寝ているノアを見て、ため息をつく。別に嫌いになったとかそんなことない、好き好き大好き。
とか思ったけど、ノアのファンの人達に「じゃあ何が不満なのよ馬鹿、この馬鹿!」なんて言われそうだなあ。
彼の頬には痛々しい傷があった。急いで処置したから痕は残らないと思うけど……。
ゲームだとノアは強い。でも、ノアの兄達は他の意味で強い。だからノアは逆らえない。逆らったら居場所が完全になくなるから。
「お嬢様、昼食はどうしますか? 要ります? 要りません?」
「んー……軽食でいいや。あまりお腹すいてないから」
「分かりました! ……ノア王子は、これからどうなさるのでしょうか」
「分からないな。本人に聞くよ、いい子だからきっと答えてくれる」
ノアは厚い毛布を何枚も被って眠っている。起きる気配はない。彼の部屋にベッドはあるのか?
本人に「誰も使ってない部屋があるからそこ使っていいよ」と言ったけど、ノアはどうしても私の部屋がよかったらしい。
「……可愛い顔しちゃてまあ」
「――マキナ、様? ……ごめんなさい、私、眠って」
「もう少しでイロナが軽食持ってきてくれるから、食べられるようだったら食べて」
「あ、りがとうございます」
起き上がろうとするノアを抑えて、寝かせる。そうだ、もう亡き者にしていた台本様を久しぶりに見ようではないか。
ベッドから離れテーブルに向かう。読もうと思ってテーブルに置いた台本。縁談イベントが終わった? ところからだから……。
次はモンスターが絡んでくるのか。RPGではないからガッツリ戦闘という訳ではないけど、ノアとヘライトがエクシアを守らないといけない。
……エクシアこのままだったら死ぬんじゃ? 主人公が死ぬのが一番バッド。死ぬならマキナが死なないと。
「お嬢様、持ってきましたよー!」
「へいよ、ありがとう……ノア様、お腹空いてますか?」
「……少し」
「なら、食べて下さい。その体ではいつ倒れてもおかしくないです」
彼の長い髪はシーツの上につく程伸びていた。一番最初の頃より少し伸びた気がする。
彼がそれを鬱陶しそうにしていたので、緩く結ってあげる。
「くすぐったいです」
「女の子みたいで可愛くなりましたねえ!」
可愛い弟とはこういう子を指すのかな。ヘライトはツンデレ弟で。
この二人を弟として迎えたい。そうすれば私はずっと貢げるのに。
「……可愛いじゃなくて、格好いいがいいです」
「え? でも、ノア様もヘライト様もカッコイイより可愛いが似合いますよ」
「嫌です。何か、異性として見られていないような……。もっと強くなったら、私のこと……」




