なんでも屋、殺人や変な事以外は受け付けます
今回はリュウキが開いた店にバイトが入ります
かくして元店長の店の前に店を構えることになった俺だが、客はほとんど来ていない、たまに子供に昆虫を採取する依頼を受けるくらいですね。
そして、俺が営む店はなんでも屋である、殺人や変な事以外は受け付けます、ぜひご来店を。
「たのもー!」 また来たよ、はぁ。
「なんですか?店長。」
「いやぁ、バイトの店が繁盛してるか確認しに来たんだよ。」
「余計なお世話です、見ての通り客なんて来ませんよ。」
「そうか···じゃ、また様子見に来るから。」店長(元)は手を振って出ていった。
バイトでも募集しようかな···よし、バイト募集するか。
そっそくポスターを作り上げ店の前に貼り出しておいた。
そして何も無い暇な時間を過ごしていると。
「たのもー!」また店長か?でも声が違う。
「バイト募集の紙見て来ました。」見た感じ、まだ13〜4くらいの少女がドアの前に立っていた。
「バイト?なんかの依頼じゃなくて?」
「はい、お金が無いんです。」
「ん、それじゃあこの紙に名前を書いて。」
ミカド それが彼女の名前だった。
「ミカドだね、これからよろしく。」
「はい!よろしくお願いします!」
キューと小さなお腹の音、よほど腹が減ってるようだ。
「美味しい!こんなにしっかりした食べ物を食べたのは久しぶりです。」あまりにお腹が減っていたらしく、ご飯を作ってやった
俺は尋ねる「家ってあるの?」
「いいえ、わたしは旅をしていたので家はありません、よかったらどこか寝る場所があればいいのですが。」
「部屋なら好きな所使えばいいよ、俺だいたいここで寝てるし」
「ありがとうございます、じゃあこの部屋貸してください、きれいにしますから。」
「うん、いいよ」
こうして俺はバイトを雇うことに成功した。
〈次の日〉
「おはようございます」と起こされた
「あぁおはよう」 !周りを見ると昨日まであんなに散らかっていた部屋がきれいに片付いていた。
「おお、ありがとう」
「いえいえ部屋を貸してもらっているのですから当然です。」
片付け上手だな、雇ってよかった、だがやっぱり客は来ない。
まだバイトしてた頃の貯金がたくさんあるけどいつまでもこれだとなぁ。
「この店って何しているんですか?」
「ん?なんでも屋だよ、依頼が来たら殺人や変な事以外は受け付ける。」
「とても暇そうですが····」
「そりゃあ有名じゃないからなー」
「ふむ、よくわかりましたじゃあ私宣伝してきます。」
「頑張ってね〜」 と、気力の無い返事をして作ったけど放置してたポスターを渡した。
そして1時間くらい経ってからミカドが戻ってきた、ポスターはかなり減っていた。
「いろんな人に配ったり壁に貼っておきました」
「うん、ありがとうそろそろ昼ごはんにしよう。」
今日は店長の店で鍛えた自慢のラーメンを振舞った。
「あ〜暇だー」適当にダラダラして時間を潰していると、ガチャ
店のドアが開いた、店長かな?
「すいませーん、ここはなんでも屋であっていますよね?」
うおっしゃー!客ぅぅ!
「はい、そうですが今日はどんなご用件で?」
「いやー、部屋がなかなか片付かなくて、手伝ってもらってもいいでしょうか、報酬はたくさん出します部屋が広いものですから」
「はい、ではいつ伺えばよろしいでしょうか?」
「なるべく早くがいいですね、3日後に来てください。」
「はい、わかりました」
そして、その客は帰っていった。
「ありがとうミカド、初めての客だよ今日はごちそうだ!」
「お役に立てて嬉しいです!」
今日の晩ごはんは外で食べることにした。
仕事があるのはいいがこの後地獄を見る