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淋しい世界に星が降る。  作者: シュレディンガーの羊
本編。
1/17

00。  淋しい世界。


暗闇の夢を見る。

頭上に広がるのは漆黒の空。

そこに散らばるのは細かな光。

泣きそうなほどに綺麗な夜空。

満天の星々が、俺を見下ろして瞬く。


「君は一人じゃないよ」と。


俺は何も言わない。

足元にまで侵食する闇の手。

太陽を飲み込む夜の海。

淋しさが募る虚無の地上。

満天の星々が、再度瞬く。


「でも、君は一人だよ」と。


俺は何も言わない。

違う。

俺は何も言えない。




そして今日も俺は、何も言えずに目を覚ます。

星が瞬かない世界を生きるために。



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