蛇の獣人の執念
フレアース様VSミスリル!!
この激しい戦いを制するのはどっちだ!?
ダンさんの超攻撃で魔幻獣十二魔人の一人ミスリルは倒れたかに見えた。
だが…そこには不穏な空気が漂うのだった。
「やった…のか?」
ダンさんがそう言うと囚われていた飛鳥ちゃんは解放されゴホゴホと咳をしていた。
「飛鳥ちゃん!?大丈夫?」
「ゴホッ!な!なんとか大丈夫です!皆さんご心配かけました!」
飛鳥ちゃんは何とか無事なようだ。
「うん!ひとまず大丈夫みたいだね!」
「無事で良かった!」
ダンさんもネージーさんもホッとしたようだ。
だがその時…突然大地は揺れ地震が起こり始める!!
「な!何だこの地震は!?」
「皆!伏せろーーー!!」
炎の化身のままのフレアース様が叫ぶ!!
ゴゴゴゴと大地は揺れる!!
すると瓦礫の中からボコボコっと大岩を転がし中から何かが顔をもたげる!!
「大蛇!!!」
ミスリルの本来の姿であろう大蛇がその姿を現したのだ!!
「さすが一筋縄ではいかないようだね…僕も本気でいかせてもらうよ…。」
するとミスリルの頭上に巨大に大岩が出現する!!
「いつの間に!!くっ!!」
フレアース様は炎を出現させると大岩に向かい放つ!!
「フレアボム!!」
フレアース様の炎は数個に分裂し大岩を捉える!!
ボンッ!!ドン!ドン!!ドガーーーーーン!!!
大岩は砕かれ辺りには無数の石つぶてが降り注ぐ!!
「うおおおおーーーっ!!惨岩爆壁!!!」
ドガッ!!ゴロッ!!ドッ!!!
ダンさんの作り出した岩壁は降り注ぐ石つぶてを跳ね返していく。
するとミスリルは不敵な笑みを浮かべる。
「フフ…フフフ……僕の蛇岩はそんな簡単に壊せないんだよね…再生。」
見る見るうちに岩は塊となしまた…岩の大ベビの姿へと戻っていく。
「なにっ!?」
僕達の目の前には岩で出来た大蛇が今にも襲いかかろうと首をもたげている。
「ここは私が!!はぁぁぁっ!!」
「拙者も!!」
ネージーさんの声に飛鳥ちゃんも共闘する!!
二人は風を集めていくと周囲に風が巻き起こっていく。
ネージーさんの剣に竜巻が!!
そして飛鳥ちゃんの掌の上には風の手裏剣が具現化されている。
「魔法剣!!トルネード!!」
「風魔手裏剣!!!」
竜巻と風の手裏剣の二重攻撃がミスリルに襲いかかる!!!
「お…おおおぉぉぉ…。」
ズババババーーーっ!!!
ゴオオオーーーーッ!!!
手裏剣がミスリルの身体を切り裂き竜巻はその身体を粉々に巻き込んでいく!!!
「か…考えたな…土属性に…風…だと…ぐあああああああああああーーーっっ!!!」
二人の特大の合わせ技にミスリルの身体は切り刻まれていく!!!
徐々にミスリルの身体である岩は崩れ…そして土へと化し粉々になっていく。
「ミスリルよ…私一人の力ではどうやらお前は倒せなかったようだ…だがこちらには強く頼もしい仲間達がいる…お前の敗因はそれだ。」
フレアース様のその言葉に消えかけているミスリルは静かに語る。
「フフ…フフフ……。」
「何がおかしい…お前達の目論見はここで潰えた…我々は風雅を復活させ…そしてお前達の野暮を止める。」
「フフ…そうだね…相手が僕…じゃなきゃ…ここで終わってた…かもね……さぁ…フレアース…『スネークオブザフロッグ』!!」
「なっ!?」
フレアース様は一瞬固まるのを僕たちは見てしまったんだ。
「「フレアース様!?」」
皆がフレアース様の名を呼ぶ。
「ククク…じゃあ…フレアースのお仲間の皆…いずれ……また。」
ミスリルはそこまで話終えるとシューーーっという音と煙と共に消え去ったのだった。
「今度こそやった…のか?」
「多分…?」
ダンさんとネージーさんはそう言い合うと安堵の表情へと変わる。
が…僕達はすぐさまフレアース様に駆け寄る。
「フレアース様!」
「あ…ああ……な…なんでも無かったようだな…驚いただけだ…気にするな。」
その時フレアース様の表情に違和感を僕は覚えていたんだ。
「よし!じゃあ皆!ようやくここまで辿り着いた…風雅復活を試みよう!!」
フレアース様の笑顔に皆もう安心だと笑顔になる。
僕も考えすぎかと門へと向かう。
僕達の目の前の巨大な門…これは現世と常世の狭間に当たると言われる門である。
僕達の前に立ちネージーさんは祈りを込める。
「私の先祖様…遥か時を超えて今…ここに黄泉の国への道をお示し下さい。」
すると門が突然光り出す。
そして何者かの声が聞こえてくる。
(我が子孫と仲間達よ…この門の解錠を行う…その後の審判はケルベロス様に委ねられよう。)
僕の耳にそんな声が聞こえると他の皆にもその言葉は聞こえたようだ。
「黄泉の門が…」
「開く……。」
「兄さん……。」
「風雅…」
僕達の思いは風雅復活の為に祈られたのだった。
ゴゴゴゴという音と共に開いていく目の前の巨大な門。
その先に光と共に見えてきたのは巨大な三頭の頭を持つ怪物…ケルベロスの姿であった。
「あれが……。」
「地獄の門番と言われるケルベロス…」
僕達の五倍程はあるであろうその大きさ。
口は耳まで裂け目は全てを震撼させるであろう程の威圧感。
正にモンスターが僕達の目の前にあわられたのであった。
◇
◇
◇
ようやく地獄の門番ケルベロスとの対峙。
果たして風雅復活はなるのか!?
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