エピローグ
妖怪の黒幕はルミナ先輩であった。
2年毘沙組は、全力でその脅威と戦い、見事勝利をおさめたのであった。
妖怪を倒し、ホテルの結界は解かれ、俺達は帰還した。
先輩含め死者はルミナ先輩だけだったのは良かったが、1人失ったのは確か。しかし大きな弔いもなく、学園は今日も通常運行である。
「はー、大変だったな。危うく死ぬところだったぜ!」
机にしがみつくブンジ。額にバンドエイドがはってある。いや、そこよりボディへのキックの方が大ダメージだったと思うがな。エリクシールを使ったにしても大した回復力である。他のクラスメートも欠席者はいない。
「あ、先生が来たよ!」
リョウカが言うと、ガラガラガラと教室の扉が開き、マナベ先生が教壇に立つ。極めて平凡な光景だ。
「みなさーん、たいへん残念なお知らせがありまーす」
あ、またか。
「このままだと、世界は3ヶ月足らずで滅亡するそうです」
「えーっ!?」と、俺以外のクラスメイトが声をあげた。
まあ、今回は2ヶ月長いみたいだし。前よりはゆとりがあるな。
これが私立メタトロン学園。これが俺達の学校生活。
ああ、平凡。
実に平凡なり我が人生。
≪END≫