戦争編2の2.てーへんだ!
「てーへんだ!」
「どうしました?佐渡様の真似なら許しませんよ?」
「似てねぇだろ!イムさん。今から強襲上陸しに行かない?」
「その『飲みに行かない?』みたいなノリで前線に連れてくのやめてくれます?『行く』が『逝く』に成ってしまいます。別に良いですけど何かありました?」
いいんだ…
「ヨークが…ヨークが…」
「ヨークさんがどうかしたんですか?」
「ヨークが…『ヨークタウンに乗ってドイチェランドへ行くんだ』って言い出して…」
「どうでもいいですね。んで?本当は?」
「ヨークが陸爆のテストフライトするらしいから占領しといてだって」
「死ねと言いたいのですか?人任せですね。ってか陸爆なのにどうやって離陸するのですか?飛行場の作成には少なくとも5ヵ月は掛かりますよ?」
いい質問ですね~
「ヨーク曰く『空母で飛ばします』だそうです」
「馬鹿ですか!陸上爆撃機ですよ?空母で飛ばせる訳ないじゃないですか!」
うん、その通り。普通なら無理だね。だが俺が要求したスペックにはトンでもないのがあったのだよ
「俺が要求したのは『航続距離』と『旋回性能』と『安定さ』だけじゃない。あとなんだと思う?」
「えーと…『俊敏さ』?」
「とっくに捨てた。正解は『運用能力』だ。あとお前には海軍司令官を任せてるんだからせめて『コスト』と言え。んで『運用能力』をなぜ求めたか?それは飛行場建設期間を事前に計算に入れていたからだ。航続距離7000海浬があっても飛ばす飛行場が無ければ意味がない。そこで俺はある機体を思い出した。それが世界唯一の陸上爆撃機『銀河』だ。銀河はスペックが良さげなだけでなく大型なら空母でも発艦可能なの。あくまでも可能。つまりかなりの練度が必要。だがヨークにそんなことは関係なかった」
「なかったって事はやったのですか?」
「戦略爆撃機を模擬飛行甲板で発艦成功させた」
「凄いのか馬鹿なのか…」
模擬飛行甲板と言うのは地上に飛行甲板と同じものを作り本当に空母で運用が出来るのかどうかを調べる為に作らせた短い飛行場だ。カタパルトも付いてるしワイヤーも張ってるから実際に飛んでる様な訓練が出来る。運営は陸軍、使用は海軍
「だから陸爆でも大丈夫」
「わかりました。ではテストフライトのみ、許可します」
「そういうと思ったから占領を目的にした。陸軍に伝えろ。『陸上爆撃機搭乗員と強襲上陸部隊を空母に乗せろ』と。あと空軍にも『陸爆護衛機搭乗員を空母へ収集しろ』とな。出撃だ」
「はい」
~会議室~
「第1艦隊を先導艦隊とし、編成を戦2番艦、空1番艦~空2番艦、駆逐1番艦~駆逐3番艦の6隻を輪形陣で海域に突入させて下さい。次に第2艦隊を強襲上陸艦隊とし、強上1番艦~3番艦、駆逐4番艦~6番艦、戦1番艦の輪形陣で海域に突入し、沖から1200mに成ったら単横陣に変更、上陸して下さい。強襲上陸部隊は強襲上陸艦1隻に1000人、計3000人を10往復して下さい。往復途中で損害を受けた場合は現存している残りの艦にできる限り乗せて来てください。空軍は陸爆の護衛を行い、万が一、陸爆が落とされれば上陸部隊の支援を行って下さい。その他質問があれば今か作戦中にしてください。5人に1つトランシーバーを支給します。必ずまとまって動く様に各軍全員に伝えろ。部隊の人員は陸軍に任せる。作戦決行は未定とし各艦隊は補給艦と共に行動、決まりしだいZ旗を強襲上陸艦隊旗艦の強上1番艦にかざす。出港は4日後の0100とする。以上!」
「「「は!」」」
何か司令官司令官してた。ちなみに強襲陽陸艦ではなく強襲上陸艦な理由は乗り上げる前提の艦だから。一々カッターなんて使ってられるか!あと貫徹工事って凄いね。有給とボーナスの支給っと…
~4日後 0000~
「陸軍全員集まりました」
「空軍全員集まりました」
「海軍全員集まりました」
「よろしい。1時間早いが出港だ。乗艦しろ」(早いわ!1時間も早いとか張り切り過ぎかよ!遠足ちゃうわ!)
てな訳で出港
[次回]戦争編2の3.作戦前
もしくは第1回本編で出てきた兵器のモデル紹介
次回はちょっと休憩的な感じで兵器紹介か戦争編2の3を書こうと思います。紹介する理由は皆さんが頭の中で想像しながら楽しむのにどう言う見た目をするのかがわからなくならない様にです。想像しないですかそうですかそうですか。少なくとも自分はします




