3.妖刀って喋れんだ
~森~
やっと着いた!早速妖刀妖刀。ってない…
「オイ!ラミウリ!妖刀ないんだが!!!」
返事なし!ふざけてんのかオイ
「うるさいですね。妖刀妖刀って…」
「妖刀って言って何…が…誰?」
後ろから女の人の声がしたから振り返ったけど…誰もいねぇ
「ココですよ。ココ」
だからどこだってんの!
「下ですよ下」
ん?下?あ!
「あった!えっと…ありがとうございます。この剣を探してました。姿が見えなくてどこにいるかがわからないですが」
雑に落ちてんなー。まぁ。無いよりはマシか。丁寧に鞘まであるし
「何を言ってんだ?吾輩はこの刀だぞ」
「え?嘘?またま…「ほんと」
「刀って喋れたんだ」
「吾輩は妖刀だからな」
妖刀すげー!!!
「じゃあ擬人化も出来たり?」
「しないぞ?」
やっぱり。まぁいいや
「ほら、とっとこ吾輩を持ち上げろ!この地面、硬いのだ」
「はいはい。あと『とっとと』な」
感覚あるんだ
「って重!」
想像を超える重さでした
「当たり前だ。一回鞘から抜けば一気に軽くなるぞ」
刀は持ち主を選ぶって本当だな
〜この後、刀を抜くのに一時間掛かった〜
「やっと抜けた〜〜!」
これを抜くなら岩に刺さってる聖剣を抜いた方がまだ早いかも…
「ほれ。早く街へ行くぞ」
「はーい」
「そこを右。その後の曲がり角を左に行ってまた右へいっ…」
なんで知ってんだよ
〜エラクス街〜
「遠いわ!大分遠いわ!」
「もうへばったのか。貴様、前世は何をしていた」
「時々バイトする変態」
「自分で認めんな!」
事実だし。否定のしようがないね
「早速だがギルドへ行くぞ」
「命令形かよ…」
「なんか言ったか?」
「いえ、なんでもございません!」
〜エラクスギルド〜
入って気づいた事がある。ゲームみたいに賑わってない!マジで超平和!騒がしくない事はいい事だけどね。ひとまず受付嬢みたいな人がいたからちょっと情報収集でもしてくるか
「あのーすいません。狩りに行きたいのですが…」
「はい!職業はわかりますか?」
職業が必要なのか…
「すいません。わかりません」
「なら今から調べますので武器種と名前、性別、年齢をお書きください」
「ア、ハイ」
紙を渡された。えーと…何々
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武器種:
性別:
名前:
年齢:
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少な!想像以上に少ない!書くしかないか…
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武器種:剣
性別:男
名前:今日助
年齢:17
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「書き終わりました」
「はい!お預かりします。……………大丈夫ですね。ではこちらに来てください」
なんかあるのか?そういやここの世界って日本語が共通言語なのかな?違うか。妖刀のオマケだよな。きっと。ワンチャン奇跡が起きて理解しているとか?無いな…