50PT突破記念.サツマイモ捜索隊(2人)
「モグ…モグ…モ………!…ゴクッ……………キョロキョロ………パクッ………ホクホク……モグ…モグ…モグ…」
「何食ってんのヨーク」
「!?はんだ。おしゅひんへしはは(訳:なんだ。ご主人でしたか)」
「食いながら喋るな。食うか話すかにしろ」
「ようはい!(訳:りょうかい!)モグ…モグ…」
「喋る方を優先しろよ!」
なんなんだよ…。ナンじゃないよ?そういや何年とは言わないが小学校の時に給食でナンが出てくるとクラスの男子の1人が必ず『今日の給食ってナンなん?』って言うんだよね。そうすると他の男子が『ナンだよ』って言うと絶対『だからナンなんだよ』って言って最終的には『ナンなん?』っていい始める男子までいたんだよ。ちなみに地元ではよくあった話だから笑いながら出来るけど東京らへんでやると喧嘩を売ってる様にしか捉えられないから注意してやりましょう
「ゴクッ…。すみません。今食べ…ヒック!」
ん?どうした?薬物でも食ってたのか。薬物は吸ったり飲んだりする物とか言うツッコミは置いといて。まさかヨークが中毒者だったなんて…
「違いますよ!」
「お前…とうとう人の心を読めるように…」
「全部駄々漏れでしたよ!今、食べ…ヒック!てたの…ヒック!はサツマ…ヒック!イモ…ヒック!です…ヒック!よ」
ごめん。何言ってんのかわからんわ
「だから…ヒック!サツマイモ…ヒック!ですよ…ヒック!」
あ~~~。サツマイモね。って事はそれ(どれだよ)はシャックリか。どうでもいいけど地域にもよるけどシャックリって言うところとヒャックリって言うところがあるよね。…って
「サツマイモ!?どこにあった!言え!早く言え!言わないと死んで貰う!」
「わかりました!わかりましたからT200を抜こうとしないで下さい!回りに被害が出ます!」
「さっさと言え!」
説明しよう!俺…田畑 今日助はサツマイモが大好物ってほどではないが好物なのだ。サツマイモと薩摩芋ってどっちが正しいのかな?
「陸軍に兵器を納品する時に黒髪で後ろを縛った少女に故郷で採れたんですけど凄い余ったのであげますって言われて、さっきアフターバーナーで焼いてきたんですよ」
「よーし!その少女を…って待て待て。お前は何で焼いてんだよ!大人しく食堂で焼いて貰えよ!」
「だって頼むとお金が掛かるんですよ」
ヨークってこんなに貧乏臭かったっけ?まぁ、昔は酷い生活だったからわかりなくもないが今は高級官職だぞ。いったい何に使ったんだよ。ちなみにアフターバーナーってのは現代の戦闘機って後ろからジェットを噴出するでしょ?そのジェットの事をアフターバーナーって言う。多分!間違ってても知らん!
「取り合えず人事部へ言って女性兵の名簿を確保して片っ端から潰して行こう」
「その言葉、下手すると危ない方に聞こえますよ」
あーーー!知らない知らない
~人事部~
「女性兵ですか?」
「「うん」」
「今日助様もとうとう後継ぎをお考えになられたのですね。嗚呼!嬉しき事です。そうと決まれば気合いを入れなければなりませんね。しかし職場の方を…」
「はぁ…聞こえてる?俺はまだ後継ぎを作る気はないし結婚をする気もない。今回はちょっと探してる人がいてな」
「それは失敬。了解しました。こちらが女性兵全員の名簿です。女性兵は意外と人数が多いので出来れば自分も手伝いたい所存なのですが生憎仕事がまだありまして…」
「気持ちだけでも感謝する。今回のお礼に労働環境を改善する政策を作るわ」
「ありがとうございます。ですが気にしないで下さい」
机の上に大量の書類と緑色の液体が入った瓶と、その空き瓶が置いてあれば誰でも気にするわ。人員を増やそうかな…
「それよりも、その名簿はあげます。予備がありますし、お忙しいのでしょう?」
「あぁ。感謝する。では」
「はい。ご機嫌よう。えーと…この人は海軍行きで、この人は成績がいいから陸軍かな?いや。空軍でもいい様な…」
大変そうやな
それから俺達は女性兵を片っ端から探した。…が全員ともヨークの言ってた少女ではない。ここである仮説が立てられる。『不法侵入者である説』だ。だって探してもいないし全員ヨークの言ってた少女じゃないし。不法侵入者かゴースト系列の魔物としか考えられない
「ご主人」
「んあ?」
「これは推測なのですが、もしかすると研修生か、もしくは将校の娘等ではないでしょうか?」
「その発想は俺の頭蓋骨にはなかった」
「頭で考えて下さいよ…」
「やだ。そうとなれば早速、放送で呼び出してみよう」
「冗談ですよね?この馬鹿広い城全域に拡音魔法を使う気ですか?」
「拡音魔法か。その手があった。放送ってノリで言っただけだからね?」
「やってしまった」
拡音魔法は文字通り音を拡散させる魔法。魔術初級から習得出来るこの魔法は魔物を追い返すくらいしか出来ないため、残念魔法と言われている。ちなみに俺は魔抗術しか習得してないので発動不可能。今度ギルドへ行って更新しよう
「ヨーク」
「もうこの際どうにでもなれですよ。発動時間30秒に設定………はい。終わりました」
この世界って基本的に難しい魔法でなければ無永唱なんだよな
「『城内に子がいる者は子を連れて会議室へ、研修生も会議室へ集まれ』」
ヤバイ。15秒弱余った
~会議室~
「ヨーク。いるか?」
「はい。います」
「確保してこい。俺はコイツらを解散させる。今回、集まって貰ったのは備品についてだ!最近、盗難が続いてるので触ると犯人と疑われかねないので触らないように。以上だ。短くてすまんが解散だ」
ちなみに今、言った事は全て嘘。本当だったらトックのトウにヨークが殺してるから
アイツらここで固まるなよ…。やっと帰ってったよ…
「あの…なんの御用でしょうか…」
見た目はヨークの言った通り黒髪で後ろを縛ってるね。ただねヨーク。この髪型の事をポニーテールって言うんだよ。多分。だって短いもん。ポニーテールって50cmのイメージがあるけど少女は25cmくらいだし
「今回は君に聞きたい事があってね。単刀直入に聞くけどサツマイモってまだある?」
「…え?」
「いやな。ヨークがサツマイモを食っててな。俺はサツマイモが好物だからどうしても食べたいんだよ。だからさ。いくらでも払うからさ。ね?」
「………ちょっとヨークさんは席を外してくれますか?」
「了解しました。食堂へ行ってきます」
ヨークがいると言いにくい事を言うのかな?…ってそうじゃなかったらヨークを外さないか
「今日助様は…」
「今日助で頼む」
「はい。今日助はヨークさんがいなくてもいいですか?」
「うん」
「即答ですか。私は小さい頃にヨークさんに助けられたんです。その時のヨークさんは、まだ吸血鬼の王でした。その時から私はヨークさんが好きになりました。ヨークさんのためならアカワラを相手にしてやろうと。しかし、今日助がこの国の王の座に着いた時に見たんです。貴方に敬語を使い忠誠を誓うヨークさんの姿を。それからのアカワラは違いました。戦争に参加し必要最低限の兵力で幾度となく勝ち続けていました。私は私1人ではどうする事も出来ないと確信しました。だから…」
「はぁ…呆れた…。ふざけてんじゃねぇよ!何が必要最低限の兵力だ!こっちは全力だよ何時でもな!こちとら国民に被害を出さない様に立ち回ってるんだよ!何がアカワラを相手にするだ!そんな事で有限資源を無駄遣いしてる場合じゃねぇんだよ!お前らの知らんところでも軍人は戦ってんだよ!軍機に触れるがな!前は魔王が攻めて来たし生物兵器として改造されたアルファだって攻めて来たんだよ!魔王は戦う気がなかったから損害0だがアルファが攻めて来た時の戦いで何人死んだと思うか?5000人だ。5000人がアカワラの為、家族の為と戦って死んだんだよ!軍国を批判したいなら好きなだけ批判しろ。だがな。今、一生懸命に頑張ってる奴等や戦いで命を落とした奴等の批判は許さねぇ。軍は平和的じゃない?平和な世界を実現出来る様になってから言え!寝言は所詮寝言だ!目を覚ませ!現実は甘ったれた事を言ってる場合じゃねぇんだよ!アカワラは今は安全かもしれない。今はどこにも勝てるかもしれない。しかし、それは今のところだ。いつアカワラを越える国が出来るか!いつアカワラが攻められるかわからない。だからアカワラには軍がある!だからアカワラは勝たなければならない!必要最低限に見えてるのは幻覚だ。先の大戦で被害が少なかったのは兵力のほとんどを国境に配備したことによりワザと戦況を膠着させたからだ。無理に戦線を引き上げなければ被害は出ない。だから必要最低限に見えた。実際は全力の兵力だ。大戦では俺も戦ったよ。城には非戦闘員と警備隊、憲兵を残し全員が戦ったよ。だから今の平和があるんだよ。たかがお前1人で無駄な出費は出したくないんだよ!いつ宣戦布告されるかわからんからな。これがわかったらトットとサツマイモ寄越せ!」
「…う…」
「う?」
「ウェ~~~~~~~~ンンン!!!」
え?泣いたよ。ヤバイよ。泣かせちゃったよ。どうしよ。本音を日本の現状と共に言っただけなのに…
「わだじだっで本気で必要最低限だっでおぼっでながったしぃ!!!」
泣き声うるさ!
「そ、その。悪かったな。ほら。飯を奢ってやるから。お願いを1つ出来る範囲で聞いてやるから。な?な?」
人が来るから泣き止めよ!!!
大鯨のような幼馴染みと響のような妹が欲しかった…。長いですよね。頑張りました。次回は60PT以下略です。本編はまた後で。響可愛い(>∀<)




