54.いや、お前は味方だろ
「…は!」
「どうした?アルファ?」
「この気配…この魔力量…このちょっと酸っぱい味…魔王だ!」
魔力に味なんてあんのかよ
「魔王って味方じゃない?」
「知りませんよ!私の魔力感知がそう言ってるんですよ!」
バグったな。けど念のためイエラスに頼んでラミウリにでも聞いて貰うか
コンコン
「失礼します!イエラスです」
「いいぞ↑」
「失礼します。お母様から先程、連絡があり『魔王ノ復活ヲ確認。神界ノ全戦力ヲ持ッテシテモ封印不可。ソチラデノ迎撃ヲ要請スル。我々ハ負傷者ノ手当テデ忙シイノデ後ハ頼ンダ。デハ、オ先ニ失礼。チナミニ魔王ハ1人デ戦ッテルヨ☆』との事」
「なんで電文形式なんだよ!って言うか最後の『オ先ニ失礼』は言いたいだけだよな!つか神界の全戦力を使っても勝てねぇって無能過ぎるだろ!最後の『☆』いらねぇーよ!」
「今日助殿ドウドウ」
「誰が馬だ!」
魔王って神と仲良くしてなかったっけ?いったい何があったし
「魔王の進行方向から予想する進軍場所は?」
「ここです」
は?なんて?聞こえなかった
「ここです。って言うか片っ端から国を滅ぼしてて最後がこの大陸のアカワラを含む5ヵ国です」
夜逃げしていいよね?ね?ダメですか
。そうですかそうですか
「…メンバーを召集しろ。会議を行う」
「ダルそう」
「当たり前体操」
「デンデン」
イエラスって意外にもノリいいな
~先の大戦の時にも使った会議室~
「全員揃ったな?前置きはなしで本題に入る。さっきラミウリからイエラス陸軍中将へ電文らしき物が届いた。内容は魔王の復活と迎撃だ」
あれ?意外にもザワつかない。てっきり『ザワザワ…ザワザワ…』的な事になるんかと思ってた
「早速だがヨーク率いる技術部は戦闘用具の点検。イム率いる海軍は海上包囲網と航空戦隊を編成。イエラス率いる陸軍は新型戦車や重火器の使用を許可、歩兵銃や拳銃等の兵器にはGPS的なやつの装着を確認した上で出撃。アルファは今回は陸軍航空隊へ隊長として参加して貰う。次に使用兵器について。陸軍はT1とS44Cシリーズ。海軍はイムに任せる。陸軍航空隊は爆撃機と護衛戦闘機と偵察機の使用を許可する。今回の作戦は陸軍が主役になるため、海軍及び海軍航空隊は陸軍をカバーするように。情報は常に共有を行う。海軍を除く全軍はドクトリン等はなしで各隊の判断で行動して貰う。作戦決行は魔王が見つかり次第。配備開始は今日の午後から。あと今後は魔王を『目標』と称す。以上。質問は?………ないな。では出撃だ!」
「「「「「「「「は!」」」」」」」」
相変わらずうるせぇ…。もうちょっと静かにして欲しい。いい加減、鼓膜が破れる
あれから2日後。誤報も疑われる程に何も無く『これは訓練か?』と思わせる様な雰囲気を漂わせていた。勿論、俺も誤報を疑った。マジで何もない
「指揮官殿!陸偵隊より入電!『目標ヲ見ユ。半々ニ分ケ片方ヲ撤退、片方ヲ戦闘ニシテ交戦ス』」
「了解!陸航隊に連絡!爆撃機と戦闘機を要請!海航隊にも艦爆を要請しろ!」
「了解しました!こちら指令部。こちら指令…」
果たして勝てるんだろう。途中で神が乱入して来て欲しい。ちなみに今回は俺は指令部で指揮をしている。なぜ今回は前線じゃないか?今までが例外過ぎた
そこからが地獄だった。陸軍から連絡が来たと思ったら海軍からも同じ連絡が来るわ陸軍に指示を出したら海軍が動くわ昼ご飯の時間にカレーが出てこないわで散々だ。統率が取れなさすぎドリフターズか(意味不明)
「指揮官殿!陸から連絡で…その…」
「ん?なんだ?」
「こちらに向かってるそうです…」
FU○K。マジかよ
「逃げまし…」
「おっじゃまっしまーす!」
試しに書き方を変えて見ました。読みやすいか読みづらいかのご意見お待ちしております




