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アドベンチャー・アイランド  作者: 只野御夜市
[二人目]三浦悠馬
7/23

パーティー結成。

「あったあった!良かったぁ、無くしたら大変なところだったよ。」

見たところその女性の武器はアイランドからのレンタル品のようだ。

アトラクションの中で紛失する可能性はかなり低いが、紛失時は結構な金額が請求される。

ハイテク技術の塊なのだ。


そんな彼女を悠馬が眺めていると。

「ほら、先に進んでいくよ。結構時間もたっちゃったし、このまま一緒に進もうか。

貴方は前衛だよね?私は後衛の火力だしサポートも得意だから問題ないよね?

むしろ、バランス取れてるしそのまま行こうよ!」

悠馬の話を全く聞かず、女性はパーティーへの勧誘を送るのだった。


「あ…あぁ…。」

うまく断る言葉が浮かばず、悠馬は流されてパーティーへの加入に決定を押す。

「へー、ハルマって言うんだ…。

確か前衛剣士職のSSSがその名前だったよね!まさか、同一人物?」

マシンガンのように飛び込む会話に悠馬は「あぁ。」としか返せない。

「わっ、凄い凄い!メッチャテンション上がる!最強の一人と知り合えるなんて超ラッキー!フレンド送るから、何かあったら連絡してね!あ、私から連絡する方が多いかな?まぁ、気にしないでおこう!さ、行くよ!」


なし崩し的にフレンドまで登録してしまうことになった。

初めてのフレンドに喜ぶべきか、押しが強そうで振り回される未来に悲しむべきか…。

悠馬の表情は後者の表情をしていた。

「私はハナビ、よろしくね。さぁ遅れを取り戻そう!」

悠馬を置いて先へと進んでいくハナビを見やり、深い溜め息をつこうと息を…。

「ほら、何してんの、前衛なんだから前を行ってくれないと困るじゃない!それとも、私が守ってあげようか?」

溜め息をつく暇も与えてくれないようだ。


そのまま彼等は進んでいく。

「でね、よくアトラクションが被る友達がなんだけどね?」

ハナビの話は延々と止まることがない。

このままだと索敵に支障が出ると判断した悠馬は、勇気を出して口を開こうとした。

「あ…あのさ…。」

「待って、二時の方向だ…。」

真剣な目に変わったハナビの言葉に、口をパクパクする悠馬。

その意味をようやく脳が認識した途端、悠馬の目も鋭いものへと切り替わった。

「行ってくる…。」

「援護は?」

「ん…、いい。」


普段通りに一人で駆け出した悠馬は、ハナビの事を少し考えていた。

「フレンド…。初めてだな…。今まで一人だったからな…。」

考えながら、ものの数秒とかからない距離を音を立てずに駆けていく。

すぐ目の前には焚き火を囲む龍人六体の姿が見えた。

姿を確認した悠馬は近くの樹へスルスルと登り、ボックスから閃光弾を取り出し焚き火へと投げ入れた。


「グルァ?グギャァァ!」

カッと眩い閃光が周囲を照らし出し、龍人達を光の中に飲み込む。

光が収まった瞬間、悠馬は飛び降りて中央に着地…する前に体を一回転させ「抜刀術、三の型…。」スキルにより周囲を凪ぎ払った。


十秒に満たぬ間に龍人を叩き伏せ、刀を納める悠馬の背中から拍手が聞こえてきた。

「凄い凄い!流石はSSS。あっという間の早業!次があったら私がやるからね。私の実力も見てもらわなきゃ、パーティー組んでるんだしね!」

そう言いながら進んでいくハナビの隣に並びながら悠馬は問いかけた。

「待って!あの…。さっき何でコイツらが居るって解ったの?」

少々とはいえ、同行しているから慣れたのだろう。悠馬の口ごもる癖が少しだけ消えていた。

「ん?あぁ、火が燃えていたでしょ?それの照り返しが樹に映っていたのと、照り返しを塞いだ影が見えたのよ?あとは、光の放射による拡散と反射を考えれば方向も予想が立つしね。」


その一言は悠馬にとって衝撃であった。

彼が普段しているのは、Glassから反映される音が基本だ。

洞窟の中で火が焚かれ、その反射ならまだわかる。

それなのに、日が高い昼間に焚き火の弱い光を把握したとハナビは言っているのだ。

「へぇ、そんなこと出来るんだ…。」

「まぁ、普段は音が基本だけどねー。そりゃ火使ってなかったら出来ないから。ん?この方法ってあまり知られてない?でも使える状況ってほぼ無いからなー。まぁ行こうか。」

はじめてまともに交わされた会話だった。


そうして、再び二人が進んでいると。

「居るな…。」

「ん、どっち?」

会話を聞き流しながらの索敵にも悠馬は出来るようになってきた。

「じゃ、行ってくるね。」

「あぁ。」

ハナビは身を低くして、バフを重ねながら進んでいく。


少し進んだハナビは立ち止まり、両手を光らせ始めた。

「凍れ、世界よ凍れ。此処は命の芽吹かぬ世界、水が凍り、生物が凍り、原子が凍り、時まで凍る…。」

ハナビが唱えるのは氷系の最上級魔法。

発動した瞬間、ハナビの指定した範囲はすべて真っ白に凍りついていた。

「やっぱ、不意打ちは余裕だね。一瞬で終わっちゃうし、実力を見せられないねー。」

それでも十分なパフォーマンスであった。


しばらく進むと森を抜けて山岳地帯へと入っていく。

「さっ、これからはボスまで一直線。隠れる場所もないから不意討ちできないからね。コンビネーションの練習もしながら進んでいこう。詠唱時間稼いでちょうだいね!まぁ私くらいになると一秒もかからないんだけど!」

巻き込む前提ならば、先程の最上級魔法でもいいのだが、そうはいかない。

今回はパーティーで来ているのだ。

「あぁ、わかっている。」

ハナビが人一倍喋る分、悠馬が喋る必要性がほぼ無くなっている。

相槌をうつだけだ。

「よっし、さっくり終わらせちゃいましょう!」

昔のように、午前0時投稿にしようっと!

出来た端から上げまくれば、1日5000文字(2話くらい)できるが…余裕が無さすぎる

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