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レベル上げ


「これより、第一回ダンジョン会議を行いたいと思う。拍手!」


「……何そのノリ」


 エフィドスが温泉から去った次の日、俺は玲奈を呼んで話し合いの場を設けていた。玲奈は俺のノリにはのってくれなかったが。


「いやね、これからも色々問題とか起こると思うんですけどね玲奈さん。その時は会議を開いて問題の対策をしようと思うんですよ。それで今回が記念すべき第一回ということなので、盛り上げていこうかなぁと」


「まあそれは分かったけど、雷のその喋り方いらつくからやめてくれない」


「……そうかい」


 俺の媚へつらうような敬語を冷たい声音に一蹴する玲奈。

 まあその反応は予想通りっちゃあ予想通りだし、場を和ませるジョークだからいい。


「それじゃあまず今回問題になったことを説明するぞ」


 玲奈は俺が昨日、エフィドスと会った時のことを知らない。なので俺は昨日エフィドスが温泉に入ってきたところから説明を始めた。


 数分後。


「まあ雷のステータスが強すぎるな、とは私も思っていたわ。エフィドスも同じことを思って雷のその反則クラスの強さを封印したんでしょうね。別にそのことに不思議はないわ。それよりもこれからどうするかよ」


 玲奈は思ったより怒ってなかったな。それに切り替えも早い。


「それじゃあ現状の確認をするぞ」


 俺はそう言ってステータスを表示する。


 =========


 種族:人間

 名前:ライ・カザマ

 性別:男性

 Lv:3

 HP:416

 MP:416

 STR:104

 GRD:94

 AGI:156

 DEX:125

 INT:109

 MPR:94


 スキル


 暗殺術

 達人

 短刀術

 ダンジョンマスター

 エフィドスの呪い

 幻惑

 鑑定

 言語理解


 称号


 暗殺者

 ダンジョンマスター

 異界より召喚されし者


 =========


 暗殺術


 隠密、気配察知、夜目、軽業、無音の一撃、の統合スキル。


 =========


 ダンジョンマスター


 迷宮創造、迷宮改造、を使用できるようになる。

 また、ダンジョン内において、侵入者に最上位鑑定を仕掛けることができる。

 ダンジョンに入った者を認識、追跡することができる。(ただし、魔法などによる妨害がなければという条件もつく)

 上位鑑定以下の鑑定スキルを無効化する。

 作られたダンジョンは、スキル使用者が死ぬと共に攻略されたとみなされる。


 =========


 ちなみにステータスは玲奈にも見えるようにしてある。


「これが俺のエフィドスの呪いが発動している時のステータスとスキルだ」


「へぇ、雷ってやっぱりエフィドスの力がなくても強いのね。それにいつの間にレベルなんて上げたの?」


 俺のステータスを見た玲奈がそう言う。

 まあ前世の経験から、暗殺術、戦闘術、短刀術、っていうスキルが今の俺にはあるからな。


「昨日夜中にある実験をしてたんだけどその副産物さ」


 多少レベルが上がったが、今の状態でそこそこ強い奴がこのダンジョンに来たら詰みだ。


「そこで、俺が考えた今後の対策を言うぞ。玲奈も何か良い案があればどんどん言ってくれ」


「分かったわ」


「それじゃあまず一つ目に、俺達自身の実力の強化だ。これは最重要課題だ。幸い俺達は勇者として召喚されただけあって他よりもスペックが高くチートスキルも持っている」


「レベル上げってことね。それに関しては異議はないわ。それでその方法は?」


 玲奈が訊ねてくる。だがそれについても問題ない。


「まあ、見てろよ」


 俺はそう言って一体のモンスターを目の前に呼び出す。


 =========


 種族:エクスペリエンス・スライム

 性別:なし

 Lv:50

 HP:75

 MP:45

 STR:15

 GRD:15

 AGI:300

 DEX:15

 INT:15

 MPR:15


 スキル


 擬態

 経験値増加


 称号


 ダンジョンの魔物


 =========


 経験値増加


 得られる経験値が100倍になる。

 代わりに成長率が100分の1になる。


 =========


「このスライムは何なの?」


「こいつはエクスペリエンス・スライム。説明めんどいから端折るけど、こいつはスキル経験値増加を持っていてレベルがくそ上がりやすい。だから適当に色んなモンスターを俺が倒してこいつがとどめをさすことでレベルを上げて、そのレベルが上がったスライムを」


 俺はそこで言葉を切り、手に持っていたナイフをスライムに突き刺し殺す。

 殺されたスライムは光となって消える。


「殺してレベルを上げるっていう戦法だ」


 それを見た玲奈を少し目を丸くして、こう言った。


「確かにこの作戦ならレベルは簡単に上がるわね。……なるほど、さっき言ってた実験ってこいつのレベル上げをやっていたのね」


「ああ、とどめを刺したら殺した奴の経験値次第でとどめの刺した奴の経験値が増える。あと修行などの自己鍛錬でも経験値は貰えるみたいだ。だから俺が魔物と戦った過程でも経験値が入ったらしい」


「なるほど。もしそれが本当なら、どうして魔物と戦ったことがないようなメイドの人達が少しとはいえレベルが上がっている説明がつくわね」


「ああ、恐らくだが一般の人達は日々の生活で体を動かすことが微々たる経験値となってレベルが多少上がっているのだと思う。………おっと脱線したな。まあこいつに経験値くわせて俺達はおいしくなったころに倒す。取りあえずはそれでいこう。……何か質問とかあるか?」


 俺がそう聞くと玲奈は少し考え込みこう口にする。


「いいえ、問題ないと思うわ。……ただ、DPは大丈夫なの?」


「うーん、ここまでエクスペリエンス・スライムを一体作るには大体100Pってところか。後一体作るのに一時間ちょっとかかる。まあ作れるのはダンジョンの繁栄も考えて一日二体位かなぁ」


「そう……一体倒すとどれくらいレベルが上がるの?」


「レベル3から一体倒しただけでレベル13には上がったな。恐らくレベルが上がるごとにどんどん上がりにくくなるだろうが、とりあえずはこれでレベルを上げよう」


「分かったわ」


 こうして、俺達のレベル上げ方法は決まったのだった。

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