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成り損ない勇者の異世界銃奏乱舞  作者: ディンキー
第一章
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第六話 最後の守護者と伝家の宝刀と謎の人物

遂にまともな戦闘回になります。

 マップでは第20層が最終層で層一つが大きな部屋となっている。


 ダンジョンの全体的な形は逆さに向けた少し細長いピラミッドと言った感じだ。


 MAPとソナー、センサーを駆使して罠やモンスターを解除したり排除して第20層手前の門まで来た。


 因みに19層の守護モンスターは無駄にデカく10m程で20本足の蜘蛛だった。人によっては失神するだろうなぁ……。


 リースは笑顔でナパームファイアという粘着性のある超高温の炎を出す魔法で丸焼きにしていた。


 彼女を怒らせると自分も同じ末路をたどっていたかもしれないと考えるとゾッとする。


「さて、最終関門の第20層の扉の前に来たわけだが、守護者に関する情報は全く無し、ただ、部屋の広さはバカみたいに広いからかなりの大型のモンスターの可能性がある。というわけで、消耗した装備の補充と補給等をしよう」


 状況にあった装備の選択は大事。命に関わるしね。


「そうですね。私はポーションを飲んで魔力を回復させておきます。必要なら戦術級広域殲滅魔法を撃てるようにしないと……フフッ」


 今、目の前の美少女からとんでもない単語が出てきた気がするが気のせいだろう。そう信じたい。


 という訳で、念の為に召喚するのはM72LAW2本とAT4対戦車ロケット砲1本だ。大げさかもしれないけど念には念を……が大事。


「それじゃあ、準備はいいか? 行くぞ!」


 全員が準備が終わったことを確認して10m位ある石の扉を開ける。部屋の中は薄暗く生憎奥まで見通せない。かと言ってナイトビジョンの類も明るすぎて逆に見えにくいという嫌がらせみたいな光量だ。


 2分ほどして奥からドスンドスンドスンと地響きを立てながら近づいてくる影が見えた。


 俺はSCAR-Hを、リースはオリハルコン製の片手剣を、近衛騎士の人達は槍や両手剣、クロスボウを構え始める。


そして薄暗い部屋がいきなり明るくなり、見えてきたのは


「クソでかいゴーレムじゃねえかああああああ!」


 そう、MAPでは分からなかったが、ドーム状になっている部屋の真ん中に立つ16~20メートルぐらいあるデカイ岩で出来た人形……ゴーレムだった。


 そこからは全員必死で飛んでくる岩の塊やゴーレムの腕や足を避けて頭にある魔鉱石を狙うもなかなか攻撃が届かない。リースの魔法も太い腕と時々飛んでくる石つぶてで思うように当たらない。


 部屋の中に高級サプレッサーで減音されたくぐもった銃声が響く。


 俺もゴーレムに銃弾を浴びせるものの腕でガードされて弾かれるか軽く表面を削る程度しかダメージを与えられない。削り切る頃にはこっちが弾切れを起こすだろう。


 だが、こんな時こそ頼れる味方がいる。


 そう、念の為に用意していた伝家の宝刀、対戦車ロケットだ!


「リース! それと近衛兵の皆さん! これから強力な魔法を使うのでとにかく魔法などで遠距離から集中攻撃をして足を止めさせてください!それとゴーレムには近づかず俺の後ろには絶対に立たないように!」


 そう告げて俺は背中のザックに固定していたM72LAWを取り出してチューブを伸ばし、照準器を起こし安全装置を外していつでも撃てるようにした。そして頭の魔鉱石をかばっている腕に照準し発射した。


 ファシュッ!という空気が抜けるような音とともにロケット弾は腕に吸い込まれるように命中した。


 空気を震わす轟音と爆炎が部屋の中を照らし響かせたが爆炎が晴れるとゴーレムは左腕を吹き飛ばされただけで残った右腕で頭を守りつつこっちを見ていた。どうやら本気で怒らせたようだ。


「チッ! 流石に腕の破壊が限界か……リース! 悪いが同じことを後二回はするから援護頼む!」


 大声で叫びながら次のM72を用意する。これともう一本で勝負がつかなかったらこちらに被害が確実に出るだろう。



 私、リースはヨシヒサの指示通りゴーレムに遠距離系の魔法を連射して動きを止めてさせていました。


 ヨシヒサは鞄にくくりつけていたねずみ色の筒を取り出してそれを伸ばしたりして何かの用意をしています。


 彼は筒を突然構え何かを押し込むと突然筒から何かがファシュッ!という音共に飛び出し、ゴーレム当たり大爆発を起こしました。


 本当にあの人はジュウというものを駆使して戦い、あまつさえこんな大爆発を起こす魔法を使えるなんて思ってもいませんでした。もしかしたら勇者様たちより強いのかもしれません。


 ただ、大きな音がすることが難点ですね……。煙が晴れるとゴーレムの左腕が肘から下が綺麗に吹き飛んでなくなっていました。これだけでも大きな戦果です。でも彼は後同じことを2回も繰り返すと言っていたので私たちは指示通りするしかありません。


 あくまでこの場の主役は彼なのですから。



 さて、順当に右腕も吹き飛ばし、最後の一手である現在手持ちの武器で最大火力を誇るAT-4先生を取り出し、安全装置を外す。

 

ゴーレムはリースの弾幕攻撃で動きを止めていて絶好のチャンスと言えるだろう。


 これを逃す手はない。


 ホコリまみれになりながらもなんとか狙える位置に移動した俺はランチャーを構えて照準、発射ボタンを押し込む。


「ぶっ飛べ!」


 M72と同じく圧縮された空気が抜けるような音をだしロケット弾がゴーレムの顔面に進んでいく。


 次の瞬間には固い物が砕けるような音が響き、ゴーレムの影はふらふらと前後不覚になり仰向けになって倒れた。


 立ち位置が少々悪かったらしく危うく衝撃波で自分の鼓膜を吹き飛ばしかけた。


 煙が晴れると首なしゴーレム君が仰向けで横たわる隣に迷彩服を着込んで銃を構える少年と白銀の剣を携える鎧姿の王女様というなんともクスッと笑いたくなるような光景がそこにあった。


「なんとかなったか……」


 正直、それが今言える一番の感想だろう。リースや近衛騎士の人達もかなり消耗している。


 みんな息も絶え絶えなので一息つくためにお茶を出すためにタブレットを出そうとすると突然奥の壁が開き中から人が出てきた。


初の1話丸々使用した戦闘回、いかがだったでしょうか?ヨシヒサ君の火力のゴリ押しにゴーレム君も大分ひどい目にあったようですね。ご愁傷さまです。

さて、次回は第一章最終話となります。どうやらヨシヒサ君は新たなトラブルに巻き込まれるようですよ?ご期待ください!

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