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成り損ない勇者の異世界銃奏乱舞  作者: ディンキー
第五章
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第三十四話 視界ゼロ、ドラゴンとの戦い

ども、皆様お久しぶりです。かれこれ最後に投稿してから半年近くが経ってしまいました。お待たせしてしまい申し訳ありません。言い訳をするならば仕事のスケジュールが絶望的に詰まっていた上に軽いスランプに陥っていました。今話もスランプからのリハビリで書いたので生暖かい野獣の眼光で見てやってください。

「しかし、まったくもって吹雪がやむ気配がねぇな……着陸地点を選定すらできんぞ・・・」


 現在、ヨシヒサが操縦するヘリは山頂付近を飛んでいるのだが、猛烈な吹雪で視界が遮られ着陸をできないでいた。


 「レーダーもノイズまみれ、か。これじゃドラゴン探しどころじゃないな」

 「ヨシヒサ、この光る板についたり消えたりする点があるのですけど……」


 光点?渡り鳥でもとらえたか?そう思いつつリースが指をさすレーダーの画面を見ると確かに明滅しながらこっちに近づいてくる光点があった。ん?近づいてる……?まさか!


 ピー!ピー!ピー!と突然甲高い電子音が鳴り始めた。すぐさま確認をするとなんとミサイル接近警報装置が作動していた。こんな山の中でミサイル接近警報装置が作動するような熱源を発射する奴は……いた。


 ドラゴン、それも飛びっきり凶悪な魔獣化したドラゴン。恐らくそいつがブレスで作り上げた火の玉でも飛ばしてきたのだろう。


 「チィッ!お客さんだ!みんな何かにつかまっとけよ!回避機動をとるぞ!」


 ヨシヒサはそう叫びながら操縦かんとラダーペダルを思いっきり左に踏みつけ操縦桿を左へ倒しこみ視界の悪い斜面に沿うような形で左へ急旋回を行う。さらに不幸なことに高熱源の接近を探知をした防御システムが自動的にご丁寧にもかなり目立つフレアを何発も放出する。


 ディスプレイに表示された高度や速度を示す数字はどんどんその数を減らしてゆく。


 WARNING!(警告)WARNING!(警告)


 地面に接近しすぎてることを警告する音声が鳴り始めてもヨシヒサは右へ左へ上へ下へと機体をひねり何とかかわそうとするが件のドラゴンはぴっちりとヘリの少し後方に張り付いていて振り切れそうになかった。


 「チィイ! しつこい! そんな緑の変なもの飛ばすんじゃねぇ!」


 「ねぇヨシヒサ! 一体! こんなのが! いつまで! 続くの! かしら!」


 隣に座っているリースが青い顔をしながら抗議をしてくる。後ろに座っているラシエルやエレノアやメルダは気持ち悪そうにしながらエチケット袋……もといゲロ袋を握りしめてうずくまっている。一方、アリシア縦横無尽に揺れるヘリの中でもしっかりと立って後方を飛ぶドラゴンを無言で睨み付けていた。


 因みにドラゴンが放ってくる火炎球は普通の紅い炎ではなくこれまた某幽霊バスターズとかに出てきそうな緑のオバケに似た色合いの塊を飛ばしてくるので気持ち悪いことこの上ないのだ。


 突然、後方に張り付いていたドラゴンが翼を大きく開き減速しさらに後方へ消えていった。ヨシヒサは機体を水平に戻し機器をチェックする


 「ふぅ……機器に異常はなし。何とかしのいだか……」


 「……ヨシヒサさん。ちょっとあのドラゴンンとお話しをしてきますね」


 突然アリシアはそういうとキャビンのドアを開けて飛び出してしまった。


 「ちょっ、おい! アリシア待て! ああもう!」


 あのドアホめ! 後で無事に合流したらお仕置きしてやる! 


 「うっぷ……ヨシヒサ、これ大丈夫なんですか?」


 ラシエルが指さしたディスプレイを見るととんでもない速さで近づいてくる光点があった。


 「だ、大丈夫じゃない! 全員何かしっかりつかまれ! 衝撃に備えろ!」


 しかし、ヨシヒサの回避機動も防御装置から打ち出されたフレアの妨害も叶わず緑色の火炎球がヘリの尾部、正確にはテールローターに直撃してしまう。


 ズン! ガガガガガキィン!と何かが爆発する音と金属がひしゃげ捻じ曲がるような音が機内に響いた。


 ピィー!ピィー!ピィー!ピィー!と機体が損傷したことを知らせるアラートが鳴り響き警告ランプが点滅し始める。


 「チッ! 被弾した! オートローテーションに入る! しっかり何かをつかんどけ!!」


 テールローターを失ったためにトルクが偏りヘリは右回転を始めてしまう。それでも何とか機体を安定させようヨシヒサは 操縦桿やラダーペダル、出力を調整するコレクティブレバーを操作するが機体はどんどん墜ちてゆく。


 後ろではメルダ、エレノア、ラシエルが目を閉じて神様か何かへお祈りをしている。


 「墜落する! 衝撃に備え——」


 ヘリは山頂付近の氷河に墜落、大破した。しかし、UH-60ブラックホークシリーズの特徴である優れた耐クラッシュ性のおかげで乗っていた者たちが死ぬことはなかった。ただ、吹雪の雪山の中でバラバラにはぐれてしまったことを除けば。

改めて、大変お待たせしてしまいすいませんでした!今回は内容もそこまで濃くなく薄いく短いですがどうだったでしょうか?これからまた超鈍足亀更新になることがあるかもしれませんがよろしくお願いします。

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