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7話〜崩壊と可能性〜

僕はたくまにやられた。

屋上で3人に一方的に殴られ、耐え、たくまにやられた。

やられた直後に聞いた4人の笑い声は、

僕にとってはノイズでしかなかった。

2人を怖がらせた。ターゲットに僕を選んだことを後悔させたる。

僕は意識のない真っ暗な世界でもそう思ってた。


???「お…き…。」

聴こえる、呼んでいる声が…。

???「おき…て…」

泣いている…声…。


桃園・青森「「起きて!」」


ハッと目が覚める。

空は夕焼けに染まり、薄暗い空に染まろうとしていた。

目が覚めると2人が泣いて、僕の顔を覗いていた。


僕「2人共…来てくれたんですね….。」

僕は何故か安心してた。

2人には害が無かったんだと安心した。


桃園「起きた…やっと…グスッ」

青森「グスッ…陽真…陽真…」

あぁ泣かないで欲しい。

すごく悔しい。けど、あいつは殴った。

多分僕が耐えたり、他の3人が使えなかったからイライラしてたんだろ。

助けを求めたり。やめてくれと懇願したり。

言う事聞くようになったり。お金を渡してきたり。

無抵抗のままあいつに向かって笑ってやった。

効いたんだろうな。


僕「2人…心配かけてすみません。

お願いしていた事、やってくれましたか?」


桃園「うん…グスッ…

言われた通りやったよ…けどこれだけじゃ…」

青山「たくまは…グスッ…多分やらされたって…」


分かってるあいつ…たくまを見た時から頭の切れる男だと思った。

賢く立ち回り、自分の手を汚さず他人を使う。

悪手なやつだと…。


僕「人間観察…なめんなよ」

とつい口にしてしまった。あいつは罠を張った。

だから僕も罠を利用してやった。


時間を遡ること4限授業中。

僕は水をかけられたことには対して怒りは覚えず、

昔、この2人を利用していじめをエスカレートさせた事に腹ただしかった。

けど、この授業の間の50分間で、準備は出来る。


僕は先生に聞こえないくらい小さな声で、

隣の席のクラスメイトにお願いをした。


僕「D子さん、お願いがあって。

この購買の半額券あげるから、この紙を桃園さんに渡して欲しい。」

D子さんは僕に驚いていたが、頷いてくれて、

さらに隣の桃園さんに折りたたんだ紙を渡してくれた。

受け取った桃園さんはD子さんの方見たがすぐに僕の物だと理解してくれた。

そして、手紙を読んでくれた。


手紙の内容。

『桃園さん恐らくこの4限が終わったらたくまは仕掛けてきます。

1度見た限り待ての出来ない犬だと思ってます。

2人にはお願いがあります。

僕が連れていかれたら、気づかれないようにこっそりついて行き、現場をスマホで録画して下さい。

僕が倒れたりしたら、すぐに隠れて下さい。

お願いします。終わったら3人で出かけましょう。

これを青山さんにも渡して下さい。

陽真より』


桃園さんは驚愕して、けど泣かないでくれた。

そして青山さんにも渡してもらい、

同じように驚愕はしてたが僕の考えがあるのだろうと、

そう感じ取ってくれた。


4限が終わり、HRが終わると思ってた通り刺客はやってきた。

目で合図して、計画を実行してもらった。


そして、事が終わりこうやって屋上でのびていた。

僕は上体を起こし、2人に向かって言った。


僕「それじゃ、逆転サヨナラしますか。

2人共僕に付き添って、職員室に連れてって下さい。」

桃園「その体で!?今日はもう帰ろうよ…」

青山「明日にしようよ…ね?」

僕はボコボコになった顔で微笑んだ。


僕「今日これで帰ったら、上手く証拠が出せなくなります。

今じゃなきゃ思う壷なんです。

だから、お願いします。」

桃園「分かった。」

青山「うん。」


2人は僕に肩を貸してくれて、1回の職員室まで付き添ってもらった。


ガラガラ


僕「失礼します。1年2組の陽真です。

田中先生おられますか?」

職員室に入るとみんな驚いていた。

そりゃそうか、ボコボコな顔で女子に支えて貰ってるから。

何事かと思うよな。


担任・田中先生「陽真!どうしたその姿!?」

僕「田中先生、とりあえ座って話せるところで話せませんか?

2人に支えてもらったままでだと格好がつかないので。」

担任・田中先生「分かった、奥に来なさい。」

僕たちは職員室奥の談話室に入らせてもらった。

ソファに座り、すぐに話しを始めた。


僕「隣のクラスのA、B、C。そして児玉たくまってご存知ですか?」

担任・田中先生「あぁ、説明会にも来ず、入学式や授業を放棄するやつらだからな。

先生達もみんな知ってる…まさか…。」

僕は先生には全て話すつもりだった。


僕「はい、今日体操着に着替えてましたよね?4限の数学前に。

その前の休み時間にトイレの個室で、用を足してました。

突然上から水をかけられ、バケツが落下する音が聞こえすぐに飛び出しましたが、誰もいませんでした。

それで濡れて体操着に。

その後HRが終わったあと、僕らのクラスにA、B、Cが来ました。

僕に用があるからという事で、着いていきました。

先生には悪いんですが授業中に手紙を渡し、

呼び出されるから録画して欲しいとお願いをしこっそり撮ってもらいました。

本当には止めてもらったり、先生に言って貰うのが正しいんですが、

噂によるとたくまは小癪な手を使って自分の手を汚さないと聞きました。

なので録画という手を使いました。

また、僕自身ですか、ポケットにスマホを仕込んでました。

今はヒビ入って電源切れてますが、直前までの音声は入ってます。

これが全ての証拠です。先生お願いします。

僕たちを助けてください!」

僕は痛い身体で深々と頭を下げた。

これで無理なら親や警察に言うしかない。そう思ってた。


桃園さんと青山さんは静かに僕の話を聞いて、

そして一緒に頭を下げてくれた。

桃園「お願いします先生!助けて下さい。」

青山「田中先生お願いします!」


担任・田中先生「本当に録画や録音してるのか?

もしそれが本当なら大問題だ…。

分かった、助けてやる。

スマホは電源着くか?充電必要なら俺の使え。

2人は録画した映像を一旦見せてくれ。」


桃園さん達は自分たちのスマホ取り出し、映像を見せた。

それは痛々しく、残酷で間違いのない暴力だった。


担任・田中先生「はぁ…まじか…。

陽真…お前体張りすぎだ…。

桃園と青山、この映像俺のPCに取り込みたいから着いてきて入れさせてくれ。

プライベートなのもあるから間違ってはいけないからな」


桃園・青山「「はい!」」

僕「先生、充電器借りれますか?今の状態で電源入らないので」

担任・田中先生「分かった、待ってろ」

と言い3人は田中先生のPCに向かった。

田中先生が理解のある人で本当に良かった。

こういうのは大袈裟にしたくなく、隠蔽を考える先生が多い。

田中先生が担任で良かった。

少し待ってると保健室の先生がやってきて応急処置だけして、帰っていった。

その後すぐ3人は談話室に帰ってきた。


先生から充電器を受け取り、スマホに差した。

プォンと充電中の画面が表示され、しばらく待ってると画面がついた。

僕はそのまま保存してあるフォルダを調べ、

音声が残ってることを確認した。

一応映像でも音声が入ってるが、聴き取りづらいところもあった。

録音した物もしっかり入っており、一応田中先生には聞いてもらった。


担任・田中先生「確認した。これは校長と学年主任と話す。

親御さんはこちらで呼ぶから、待っててくれ。

確か青山は一人暮らしだったな。

今日は見て見ぬふりするから出来れば陽真の傍についていて欲しい。

親御さんには私から伝える。桃園も一応連絡は入れとけな」といい、先生は談話室を出た。


僕「はぁ…何とか上手くいった…」

桃園「上手くいったじゃないよ!

本当にあたしたち…心配したんだから…。」

青山「お願いだから…もう無茶はやめて…」

2人は僕が痛がらないように抱きついたりせず、手だけを握ってくれた。


しばらくして、他の先生か来て僕と桃園さんの両親には電話したと連絡くれた。

桃園さんの両親は一応来てくれるが、

僕の傍に付いていてくれる事を了承してくれたと聞いた。

僕の両親は初めはパニックになってたが、

事情をちゃんと聞いてくれたみたい。桃園さんと青山さんのことも了承してくれた。


その後、校長先生と学年主任、田中先生が来て僕のことを褒めてた。

無茶な事はしたけど、証拠もしっかりあって

学校でしっかり対処すると言ってくれた。


この学校に来てよかった。

けど、僕のスクールライフはたった1ヶ月ちょっとでかなり濃くないか?

こんな感じなのが続いたら身が持たないぞ…。


そうこう考えるうちに、僕の両親と桃園さんの両親が来た。

僕の父さんと桃園さんのお母さんは同級生らしく、

今日の泊まりの事も少し話して、互いにOKしたと言っていた。

僕の怪我は保健室の先生曰く病院で見に行った方がいいと言っていた。

と田中先生が言ったが、僕の父さんが『相手からの謝罪を聞いてから行かせます。』と言った。

その件は来るまでに母さんと話し合ったのだろうと思ってる。


その後、僕らは僕の両親の車に乗り家に帰った。


僕「こんな感じで招く事になったんですけど、いらっしゃい。」

と玄関を開けて歓迎した。

2人ははしゃぎたかったけど、そんな気になれなくて僕の傍を離れずに居た。


桃園「お邪魔します。」

青山「失礼します。」

きちんと挨拶するあたり、本当にいい子なんだなと思う。

リビングへ向かい、両親にきちんと説明した。

心当たりもなく、勝手にターゲットにされ、一方的に殴られた事。

僕が2人にお願いして、録画して貰ってたこと。


母さんは泣いた…

多分可愛い息子がボコボコにされたのもあるし、

すぐに言わなかったのもあると思う。

父さんは泣きそうになってたが、堪えてた。

息子が泣かずに立ち向かったことを誇りに思いながら、

俺が泣いたらダメだと我慢してるんだろう。


僕「母さん、父さん。ごめん。

今日1日で起きた事だし、水かけられた時点で連絡してればよかったけど、そしたらそのたくまってやつの思うつぼだと思ったから

ごめんなさい。」

頭を下げ素直に謝った。

桃園さんと青山さんは僕の両隣に座ってくれて、

足りない部分をフォローしてくれた。本当に助かった。


その後風呂に入ったが、傷がかなり染みる。

けど、殴られたり、叩きつけられた後の方がまだ痛かった。

僕が風呂を終えたあと、2人もお風呂に入ってもらった。

女の子だし、体育があって汗もかいていた為

遠慮はしてたけど無理やり入ってもらった。


服は姉さんの使ってもらうことになり、

母さんが脱衣場に置いてくれた。

制服は洗ってくれて、下着は2人からサイズを聞いて

母さんがコンビニまで行ってくれたと後から聞いた。

僕は自分の部屋に布団を2枚敷いて、2人が上がって来るのを待っていた。


コンコン…ガチャ


桃園「陽真?」

2人のお風呂が終わり上がってきたようだ。


僕「入ってきて良いですよ。」

そう言うと2人は恐る恐る入ってきた。

姉さんの服だから大きさ大丈夫かなと思ったけど…

なんか2人共小さい?


僕「え!?あっごめん、姉さんの小さかった?」

桃園「あ!大丈夫…ちょっときついけど、

今日だけなら大丈夫。」

青山「うん、それに貸してもらってるのに文句は言えない。」

なんか姉さんの着ると2人共、ムチムチに見えるな…

あーいかんいかん。


僕「明日には制服も乾いてるだろうし、朝になったら着替えてよ」

僕は自分の言葉に違和感があった。


青山「陽真、敬語じゃなくなってる。

今のタメ口の方がしっくりくる。」

桃園「そーねー。敬語だと他人行儀ぽかったもんね」

と2人はくすくす笑ってくれた。


僕「じゃぁもうタメ口で話すよ。僕も楽だし!」

こうやってタメ口で話せれる、それは本当に心開けた証だと思った。


桃園「それで?明日はどうするの?

多分先生達から呼び出されてから、たくま達から謝罪あるよね?」

青山「陽真、お願いだから隠れて考えるのはやめて。

私達…友達なんだからこういうのは話し合って実行したい。」

そうだよな、今回の件は何も相談できなかったからな。、


僕「そうだね、2人共今回は時間なくて相談出来なくてごめんなさい。

けど、協力してくれたのはすごく嬉しかった。

ありがとう。」

と2人に微笑む。

2人は少し驚いたけど、微笑み返してくれた。


僕「それと、もうひとつ。

2人の事名前で呼んでいい…かな?

なんか苗字でもさん付けでも他人行儀なるからと思ってるから。」

桃園「そんなの大歓迎よ!ぜひ呼んで!」

青山「陽真、私達も名前で呼びたい!」

なんか嬉しかった。

これが友情なのだろうかと思うと、本当に嬉しい。


僕「それじゃ、しおり、りほ。

本当に今日はありがとう!」


しおり・りほ「「どういたしまして!ソラ!」」


僕らは心身共に疲れてる事もあり、すぐに就寝した。


次の日、僕らは両親と共に学校に来た。

学校側すぐに、該当する4人を呼びつけた。

4人が僕の姿を見ると、一瞬たくまだけがニヤっと笑った気がした。


田中先生「君たち呼ばれた理由はわかってるね?

昨日陽真に対して暴行をくわえたね?」


隣のクラスA「チッ…証拠は無いですよね?

俺らがやった証拠。」


田中先生「証拠ならある」

田中先生はノートパソコンを開き、映像を再生させた。

昨日の映像だ。


隣のクラスB「なっ!?なんで!?」

隣のクラスC「チッ…あいつらか…つけてたのか…」

たくまは少し驚いていたが、音声が途切れてる事もあり

はっきりと声は聞こえなかった。


たくま「先生!俺、こいつらに指示されてやったんです。

言う事聞かないと殴るぞって…」

と俯き、またニヤッと笑った気がした。

でも田中先生は否定するように言った。


田中先生「これもあるぞ」

と音声を再生させた。

昨日の一部始終をしっかり声の入ってる証拠だ。


たくま「な…なんで…なんでだよ!

お前に目をつけたのこの日の朝だぞ!

なんで録音できるんだよ!!言えよ!!」


僕「たくま、君の事はしおりとりほから話を聞いてたんだ。

君はターゲットにした相手に一切手を汚さず他の人に実行させると。

そして昨日の朝、僕に目をつけた。

実行するなら今日か明日だとね。

予定通りバケツに水を入れさせ、

君はこの3人にバケツで水をかけていじめの快楽を味あわせた。

それで、今日仕掛けてくるなと感じ、

呼びに来た時点で録音を再生、2人にお願いして録画をしてもらったんだ。

僕が耐え抜いたのも、君が僕に手を出したのも…

僕の計算、予測が上手くいったって訳だ。」

僕はたくまを睨みつけた。

彼は怯んだ。恐らく自分の考え以上に僕が上回ってたと感じたんだろ。


その後、彼らは謝罪した。彼らの親が来て謝罪した。

治療費に関しては必ず払ってもらう事にして、

警察は呼ばなかった。

きちんと謝罪し、治療費も払うと言われたうえに、

退学処分になるからだ。

本当は警察に言って然るべき対処しなきゃだけど、

これ以上は望まなかった。


あとは大人達だけで、

話し合うことになり僕は母さんと共に病院へ行った。

しおりとりほは大人しく授業受けるということになり、

少し寂しそうに教室へに行った。


病院診察してもらったが運の良さもあったのか、

打撲と切り傷のみだった。

一応痛み止めと塗り薬を貰い、今日学校は休む事にした。

昨日の2人の匂いが若干あるのか分からないが、

近くに居る感じがして僕は眠った。


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