2話~逆転劇?〜
翌朝、僕は夜更かししていた為シャワーを浴びることにした。
たった数時間しか寝れていなく、頭が回っていない。
どうにもこうにも、シャキッとしなければならない。
いじめなんてダメだ。絶対阻止出来るように調べ尽くしたんだ。
僕「上手くいくといいけど…。
あっ、アザになってる…。」
昨日蹴られたところが綺麗に靴の形にアザができていた。
でもたった1日でこうもやり返していいのだろうか…。
いや、やり返さなかったら悪化する。
僕はシャワーを止め、体を拭き制服に着替えた。
朝はいつも通り父さんのご飯を食べる。
父さんは専業主夫だ。料理とアニメ好き。
母さんは会社の役員。
僕らを養えるほどかなり稼いでるって聞く。
ゲームと映画が好き。
僕はアニメもゲームも好きだからこの辺は親譲りなんだろうなって思ってる。
僕「ご馳走様!」
僕は登校する準備を始める。
カバンを持ってきているため、中身を確認。
よし大丈夫。
父さん「ソラ、はい弁当。
昨日ソラ頑張ってたから今日は少し豪華にしたから、
楽しみにね」
母さん「やったじゃんソラ、お父さんの弁当美味しいもんね!」
両親からそう言ってもらうのは全然悪くない。
凄く嬉しい。
僕「ありがとう!父さん、母さん!それじゃ行ってきます。」
僕はカバンを持ち、学校へ向かう。
あの2人は基本ギリギリに教室へ入って来るため、
特に通学中は気にしなくてもいい。
問題は昼休みだ。何とか自分のことは自分で守らなきゃな。
僕は教室に着く。
なにも思わず、席へ向かう。
机の上をふと見ると酷い落書きがしてあった。
多分、シャーペンやらペンやらで
『みんな変態!』『気持ち悪い』『仮病』など
僕に対する悪口が書かれている。
すごく悔しい…相手が女子ってのもあり反抗しずらい…。
僕は机の上の落書きを消しゴムで消していった。
涙がポロポロ出てきた。
どうして、あの説明会の時に少し見ただけで、
こんな仕打ち?…もう、許せない。
ある程度消し終わると桃園さんと青森さんが教室に入ってきた。
桃園「でさ、あの店員がこっちばっか見ててさー」
青森「まじ?めっちゃ不快じゃん」
だか、こっちを見向きしないで自分の席に座った。
なんだよ…なんだよ…笑いたけりゃ笑えよ……。
悔しくてずっと机の上を消しゴムで消していた。
ペンは仕方なく、消せなかったからまた後日消す道具を持ってくる。
キーンコーンカーンコーン。
朝のHRのチャイムがなった。
今日は特に先生からの話はなく、1時限に入った。
本当に反省してるのか?今の今まで何もしてこないぞ?
僕はちょいちょい、2人を観察していた。
休み時間、桃園さんは青森さんと話すことはあまりなかった。
窓際ってのもあって、ぼーっとどこか寂しそうにしていた。
青森さんも特に自分の席にいて、何か退屈そうだった。
何かあるのか?喧嘩?でも、2人は今朝一緒だった…。
なんだ?この違和感…。
その後も特に昼休みまでは2人は自分の席にいた。
昼休み、僕は父さんの作った弁当を食べていた。
桃園さんは弁当持ってどこかへ消え、
青森さんはコンビニの弁当だった。
やっぱ喧嘩したのかな…
僕はご飯を食べ終わったくらいに青森さんが声をかけた。
青森さん「陽真くん、手紙読んだよね?それじゃ行こ」
かなり冷たい声色…謝るきゼロの人だろ…
僕「わかった、行きましょうか」
僕は青森さんについて行き、校舎裏に来た。
既に桃園さんがいて、待ち構えている様子だった。
すると…桃園さんは僕の方へ走ってきた。
そして、ジャンプし僕にドロップキックをくらわせた。
ドフッ…
かなり鈍い音がなり僕は今日の痛みと合わせかなり痛くなってた。
桃園「来んのおせーんだよ。
陽真!昨日はずっと保健室にいやがってよ!!」
と溜まった鬱憤を晴らすかのように僕に暴言吐く。
桃園「きめーんだよ!その目がよ!!何様だよ!」
ドフッドフッドフッっと3回も腹を蹴られた。
痛い…声が出ない…。
そして僕はまた、髪を持ち上げられる。
青森「ご飯食べるの遅すぎ、女子かよ。
本当にその顔、目が…ウザイ!」
ゴンッっと思いっきり地面に叩きつけられた。
この2人本気だ…じゃこっちも本気でやらなきゃ。
桃園「りほ、やっちまおうか。」
青森「私は蹴るの弱いからしおりに任せる。」
桃園さんが僕の腹に向かい、思いっきり蹴ろうとした。
その時に
僕「や、や、やめてくれぇぇぇ」
と僕は声が出た。今年1番と言ってもいいくらい大きい声だった。
その時に少し桃園さんが怯み、蹴ることをやめた。
桃園「なーんだ。
今更?昨日のうちに普通はやめてーっていうのに…だるっ」
青森「けど、そんな言われてももう辞めない。
私たちは君をおもちゃにするって決めてるの。」
桃園「じゃぁ気が済んだか?陽真!」
と足を振りかぶったと同時に僕は、計画の実行を開始した。
僕「君たちも言うことはそれくらい?」
僕は痛みなど気にせず立ち上がり、服に着いた砂埃を叩き落とした。
桃園「はぁ?なに急に強気になってんの?キモ」
青森「私たちがこれで怯むと思う?」
と睨みつけてきた。
今だ!!
僕「1ヶ月前『説明会で男子がこっち見てるきもーい』
3週間前『買い物で新しい服、スカート、下着を購入。
全部で3万円した』
2週間前『カラオケで二人で入店。
二人でも食べられないご飯を選び、
男性店員に食べてもらったんだけど、
本当に食べてたきもー』
1週間前『生物の授業で先生がこっち見てニヤニヤしてた本当鳥肌。』
昨日、『クラスの男子キモかったから蹴っちゃった。
あースッキリ。』
『睨みつけられたから髪掴んだ。念入りに手洗った。』」
俺はこの1ヶ月分の2人のSNSの投稿を言った。
本来だったら本当にキモがられるが、そんな事は一切どうだっていい。
桃園「なんで…その事を…」
青森「いつ…知ったの?ストーカーしてた?」
僕は2人が青ざめて、本当に引いてることをこの目で確認した。
僕「気づかないの?これ全部君たちのSNSに投稿してたやつだよ?
『Y』、『アウトスタグラム』、『ハンドブック』とかね。
ダメじゃん。誰が見てるか分からないものを投稿したら。」
と2人を睨みつける。
桃園「本当にキモイ…警察に電話…」
青森「待ってしおり、多分陽真はスクショ撮ってると思う。
そしたら私たち親にも先生にも…」
桃園「チッ…何が望みだ…」
青森「私たちにできることはなんでもする…。
だからこの事は誰にも…」
僕はその言葉を待っていた。
僕「今、『なんでも』って言ったね?」
僕はとてつもなく悪い顔をしてると思う。
自分でもわかるくらい、いけない顔をしてると思う。
桃園「んな!?…」
青森「やばい…私…」
自分たちが発言した内容がとてつもなく重要だと今知った。
怯えるような顔でこっちを見てた。
桃園「なんだよ…早く言えよ!
いじめか?いじめを辞めればいいのか?!」
青森「私たちだってプライドがある。
だから無理なのはやめて。」
僕「君たちが僕にそんな事言える立場なの?
消しカスを付け、蹴り、髪の毛を引っ張り、
机を落書きし、罠まではった。
そんな君たちが僕に?」
マジギレだ…こんなにキレたのははじめてだ。
桃園「じゃぁなんだよ!早く言え!」
僕「はぁ…せっかちだな…。じゃぁこれはどうだ?
『1週間ノーブラ・ノーパン生活』だ。」
2人の顔がさらに青くなる。
桃園「はぁ?まじでこいつやばい!やっぱり警察呼ぶよ。」
青森「だめ!しおり…多分こいつ警察に言ったら来るまでにバラスと思う。」
青森さんは見た目通りやっぱり冷静だ。
そして少し2人は考え込み、少し頬を染める。
桃園「本当に…しなきゃダメか?」
青森「この後体育だよね?…着けてなかったらバレるし恥ずかしい…他になんか無いの?」
その言葉を待っていた。
僕は2人がこれに受け入れる訳もなく、
違う選択肢を欲しがることをわかっていた。
僕「はぁしょうがないな…じゃぁ僕と友達になってよ。」
そう、夢であった高校生活の友達。これが僕の1番の望み。
2人は呆気を取られ、こちらを見ていた。
桃園「友達?それは…表だけのか?それとも本当の?」
青森「さっきのノーブラ・ノーパンよりかはマシ…だけど」
と少し困った様子で僕の方を見ている。
よし、かかった。
僕「もちろん、本当の友達に決まってる。
互いに好きなことを話したり、ご飯食べたり、遊んだり、
一緒に帰ったり、先生の愚痴を言い合ったり。
そういう普通の本当の友達だよ。
あっもちろんいじめの件はちゃらね。」
と真面目な僕は答えた。これで断ることは無いと思う。
心理作戦だったからな。
桃園「わかった…友達になったらこの事は誰にも話さないのね?」
青森「いじめはもうやらない、だから言わないで?」
やはりまだ信じられないからこうやって聞くんだろうな。
当たり前だと思うけど。
僕「あぁもちろん言わないし、秘密にしておく。
スクショも消すしね」
そう聞くと2人は安心した顔をした。
信じてはくれたんだろうな。
桃園「それで?まずは何するの?」
桃園さんはこちらの様子を伺っている。
青森さんはスマホを取り出して、こう言った。
青森「RAINの追加?」
僕はRAINの追加にすごく心を奪われた。
僕「RAINの追加!いいですね!やりましょう!」
と目を輝かせスマホを取り出した。
自分のQRコードを取り出し、2人に追加してもらった。
桃園「はい、これでいいわね。
んじゃ改めて桃園しおり。
好きなのはクレーンゲームとアニメね」
と自己紹介してくれた。
青森「私は青森りほ。好きなのはカラオケとアニメ。」
桃園「りほもアニメ好きなの!?カラオケも!?
長くいるのにしらなかった。何系歌うの?」
青森さんは桃園さんの質問に答えるようにそちらを向いた。
青森「基本はアニソンとボカロ。ちょっと恥ずかしいけど」
桃園「恥ずかしくないよ!私もアニソン歌うよ!」
と2人の仲は深まってきたようだ。
僕「陽真ソラです。僕も好きなのはアニメやゲームですね。
やっぱ気が合いますね!僕ら!
友達になってよかった!」
と2人に微笑みかけた。
2人の顔が少し赤くなる。照れてるのかもしれない。
桃園「よくそんな事普通に言えるよな…てかさっきのノーブラ・ノーパンは何だったんだ?本当にやらなくていいよな?」
青森「これもやるってなら本当に警察呼びたくなる」
僕「それに関してはやらなくていいですよ!
実際本当に望んでたのは、友達になりたかった事なので!
ほら!先にハードル高いのを出しておいて、あとから低いのを出す。
そうすると低い方を必然にやらざるおえなくなる。
そういう心理戦を使いました!
2人は普通に『友達になって欲しい』と言ってもなってくれなかったでしょ?」
2人は呆れた顔して見合わせていた。
桃園「まぁ確かに、ストレートに言われてたら断ってたな。」
青森「同意。けどリスク高いし、なんなら普通いじめてる人と友達になりたいと思わないし、怒るよね?」
当然の疑問だ。
だけど何故か、2人とは仲良くなれそう。そんな気がしてた。
僕「僕はもう怒ったじゃないですか。
SNSの事調べて、脅したじゃないですか。」
2人は納得の顔をした。
桃園「確かに、キレてたな。」
僕はそのまま続けた。今日見た事。感じたこと。
僕「それに僕は2人が寂しがって見えてたので…。
桃園さんは何か探してるかのようにぼーっと外を見ていた。
青森さんは多分家庭の事情だとは思うので深くは聞きませんが、コンビニ弁当で独りで食べてました。
だからこそ、お2人も同じ人で寂しいんだなって、
友達になって笑っていたいななーんて…ね?」
そう…僕は今日の2人を見て、もっと知りたい友達になりたいと強く感じた。
説明会の時に感じた仲良くなれそうってのは当たってたのかな。
桃園「陽真…。あたしらのこと見てたのかよ…。
確かに寂しかった。
中学の頃から周りが避けてるように感じて、
中学の時もそれでいじめやってた。」
青森「私はお父さんが居て、お母さんは離婚して居ないんだけど、お父さんが転勤族だから今は私一人暮らし。
時々仕送りくれるけど、料理できなくてそれでコンビニ弁当。」
僕「これでお互いに色んなこと知れましたね。」
そう、こうやって悩みとか心情を話し合える。
親友までは遠いかもしれないけど。
いい友達関係になるはず…。
桃園「そういえば、先生の愚痴って誰かあんの?」
意外とそう言うのに食らいつくのか。
僕は眼鏡をスチャッと直し続けて言った。
僕「ありますよ。
例えば担任の田中先生なんですけど…委員長にめっちゃ甘いじゃないですか。
理由は委員長って人気があるじゃないですか、
だからかなり甘々らしいですよ。」
2人は食いつきそして驚いた。
桃園「え!?まじ!?あたしなんて、1回忘れただけで怒られたのに…」
青森「初めて知った。陽真って結構情報通?」
とかなり話が盛り上がった、
僕は校庭にある時計を見た。
もう昼休みが終わりそうになっている。
女子は更衣室に移動しなければならないのだ。
僕「2人とも!時間!時間!体育遅れますよ!」
2人はハッとし時計を見る
桃園「あっまじだ!陽真せんきゅー!また後でな!」
青森「ありがとう。陽真!後で会おう」
2人は駆け足で教室へ帰っていった。
その2人を見つつ僕は
僕「はい!また後で!」と手を振った。




