1話〜フレンド無しの運命〜
僕は都立池波高等学校に通う1年の陽真ソラ。
中学では特に友達を作ることは無く。
勉強一筋のまま進学した。
入学当初は誰にも話しかけれることもなく、
そのまま3週間くらい過ぎ友達が出来る事は無かった。
ただ唯一良かったと思うのが、
入学説明会で見た可愛く優しそうな2人組の女の子。
桃園しおりさんと青森りほさん。
この2人と同じクラスになれたのは不幸中の幸い。
声をかけたくても声がかけられない。
今まで友達がいなかった代償だなと思う事にした。
ある日の4月下旬。
みんなはGWの計画をしていたが、僕は何も予定を入れれることは無く。
休み時間に外をぼーっと眺めていた。
すると後ろの方からかクスクスと笑う声が聞こえた。
???「ねぇ陽真くん。背中に虫ついてるよ?プフッッ」
???「そう…なんの虫か分からないけど意外と大きいかも…フフッ」
と2人の女の子の声がした。
僕「え!?嘘っ!?どこどこ!?」
と身体中払い落としポロッと塊が落ちてきた。
僕はそれを拾いよく見た。
僕「なんだこれ、消しカス?」
恐らくだが消しカスだと思われる。
???「ごめーん陽真くん、虫かと思った。許して?」
???「誰にだって見間違えがある…からね?」
と2人の女子の方を見る。桃園さんと青森さんだった。
2人して何やら企んでる顔をしていた。
けど、可愛いからその辺は気にしてなかった。
僕「えぇ、大丈夫ですよ。
驚きましたが、消しカスで良かったです。」
と微笑み彼女達の見間違えを許した。
僕は立ち上がり、消しカスをゴミ箱に入れると何やら周りがザワザワしていた。
なんだろうと思い周りを見渡すと、クラスメイトは僕の方を見ていた。
桃園「ぷっはははは!陽真くんまだ気づいてないの?鈍いねー」
青森「しおり、ダメだよ…ふっ…笑っちゃ…ふっ」
僕は唖然とし呆然とした。
こういうパターンはいじめのお決まりだった。
僕は引きつった顔をし、2人に向かって言った。
僕「えっと…なんの事でしょうか…」
正直なところ分かってた。
僕はいじめの対象になったのだと。
けど、信じたくなかった。優しそうな人なのに…。
桃園「はぁ…本当に鈍いね。腹たってきた。」
青森「本当にどうしようか」
と2人は呆れ顔だった。
すると桃園さんが僕に向かいニヤリと笑い、右足で腹部を蹴って来た。
ドムッ!
僕「…!?」
僕は勢いよく蹴られた為、
声は出ず後ろに飛ばされ、新しい制服も汚れてしまった。
僕は始まるんだなと決心しこの高校に入ったことを後悔した。
僕「いった…何するんですか!」
と軽く睨みつける。
彼女達が怯むかと思っていたが逆だった。反感を買ってしまった。
今度は青森さんがこちらに向かってきた。
僕「こ、来ないで下さい。うぅ…」
髪の毛を捕まれ引っ張り上げらてしまった。
青森「私たちを睨みつけるとか…最低。」
青森さんはニヤリと笑い、
僕の髪を持ったまま髪を持ったまま横にずれ桃園さんの方を向いた。
青森「しおり…やっちゃって」
桃園「そうねっ」
と桃園さんは2発目の蹴りを入れた。
ドムッッ!!
僕「!?………クハッ…」
と蹴られ倒れそうになったが髪を掴まれてる為、倒れられない。
お腹がすごく…痛い…。
なんで、なんで僕が………。許さない…。
キーンコーンカーンコーン…
授業の予鈴がなった。助かった…。
桃園「チッ…運が良かったな。」
青森「今日はまだ夕方まで時間がある。逃げないでね…。」
と二人は自分の席に戻った。
先生が教室に入ってきた。
先生「ほらー席に座れー。って陽真、どうした?」
僕は蹴られた所が痛く、うずくまっていた。
けど蹴られたなんていえる訳でもなく。
僕「すみません…。
お腹が痛くなったので…保健室行ってもいいですか?…」
とりあえず今はこの場から逃げたい。
先生「そうか…。わかった、行ってこい。」
先生も本気のやつかと思ってくれたから、許しが得られた。
僕「ありがとう…ございます。」
僕はゆっくり立ち上がり、そのまま教室を出た。
僕は2人の方を伺うようにちらっと見た。
彼女達は睨んではいたが、口元が笑っていた。
僕はその顔に恐怖を覚え、そそくさと保健室へ向かった。
ガラガラ…
僕「失礼します。すみません。
お腹痛いので…休ませてもらってもいいですか?」
と机で書類をまとめていた先生がこちらを見た。
保健室の先生「いらっしゃい。
かなり痛そうだけど大丈夫?
ベッド空いてるから横になって休んで。痛み止めはいる?」
優しい先生だ。
高校に来て初めて優しさに触れた気がする。
泣きそうだけど、泣いたらダメだ。
ここでなにか言えばあの2人は必ず僕を捕まえていじめるだろ。
僕「ありがとう…ございます。
お言葉に甘えて痛み止め頂けますか?」
とベッドの方まで歩き、腰掛けた。
保健室の先生「わかったわ。」
と薬箱から痛み止めを1回分取り出し、コップに水を入れた。
保健室の先生「あなた、1年生よね。
入学して早々お腹壊すって余程緊張してるのね。」
先生は僕が緊張してお腹を壊したのだとそう思ってる。
それが平和なのかと思った。
僕「はい、やっぱまだ慣れないみたいで…。
ゴクッ…ふぅ…薬と水ありがとうございます。」
僕はコップを先生に返した。本当にこれでいいのだろうか。
保健室の先生「そう、慣れるまでは大変だろうけど学校生活楽しんでね。
寝てていから休んでなさい」
シャーッとカーテンを先生は閉める。
僕は横になりなんで、いじめられたのか考えてみた。
僕が独りだから?僕がオタクだから?
いくら考えても分からなかった。
僕はさっきの事で一気に疲れが出たのかすぐに寝てしまった。
どのくらい寝てたか分からないが、うっすらと目が覚めた。
薬のおかげか痛みは引いていた。
先生が誰かと話してる声がする。
保健室の先生「彼、まだ寝てると思うわよ。
気になるなら少し覗くだけならいいけど。」
???「私たち彼がお腹痛いって聞いて心配なんです!」
???「そう、だから様子見に来たんです。」
聞き覚えのある声がする。
けどまだ眠いから…もう少し…寝よ…。
僕は浅く眠り始めた。
シャーッっとカーテンが開く音がしたが、気にならなかった。
???「よく寝てるわね…逃がさないよ…」
???「聞こえてるか分からないけど、
このこと誰かに言ったらどうなるか分かってるでしょうね」
脅しの声が聞こえる…まさかっ桃園さんと青森さん!?
なんで!?2人が…。
さっき先生と話してたのってこの2人!?
保健室の先生「ほら、2人ともまだ寝てるみたいだから、
もういいでしょ?」
シャーッとカーテンが閉まる音がした。
嘘でしょ…なんで2人が…。
桃園「先生ありがとうございました。
よく寝てるので痛み引いてるみたいですね。」
青森「もう少し様子見たかったけど…邪魔したら悪いし教室帰ります。」
ガラガラと2人が出ていく音を感じた。
僕は本当にいじめのターゲットにされたんだと痛感した。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
どうにかして2人を見返してやりたい。
僕は復讐…というよりあの2人どうにか見返すために、
策を考える事にした。
結局放課後まで休ませてもらい、担任の先生が保健室へ入ってきた。
担任「陽真、大丈夫か?
あれからずっと保健室って聞いてたから心配だったが…。
これ、お前の荷物。
もう放課後だからもう帰って休みなさい。」
僕「ありがとうございます。先生。」
僕は担任からカバンを受け取り。保健室を後にした。
流石にもう帰ってる頃だろと思い、
下駄箱を開けたら1枚の紙が落ちてきた。
紙の内容『陽真くん、今日はごめんね。
私たち今日君にしたこと反省してるの。だから謝りたくて。
明日の昼休みご飯食べた後でいいから、
校舎裏の方に来てくれないかな。
教室だと…恥ずかしくて。』
これは多分罠だ…。
謝るから校舎裏だと?
絶対これは今日の続きで、いじめられる!
だが、行かなかったら…嫌な予感する。
どうにか、あの2人を…。
ブブーッ
僕のポケットのスマホが振動した。
恐らくこの時間だとゲーム仲間からのDMだ…DM?
そうか!SNSだ!
あの2人のSNSを虱潰しに探し出そう!なにかいい手があるかも…。
僕は急いで家に向かって帰った。
僕「ただいまー」
ドタドタドタと自室へ向かう
帰宅後、いつもなら父さんが居るキッチンへ行き今日の晩御飯やら出来事を話すが、そんな時間の余裕は無い。
僕は自室のPCの電源を入れる。
この前貯めてたお小遣いでようやく買った最新のゲーミングPCだ。
だから処理速度は早いから、調べ事にも使える。
父さん「ソラー!おかえりー!
もうすぐご飯できるけど降りてこないのー?」
僕「今日は宿題が多いからその調べ物するー!」
父さん「わかったー!一応用意して置くから後で食べに来なさい。」
父さんごめん、嘘ついた。
僕は自衛の為にやらなくちゃいけないんだ。
いじめられたのは今日だけ。
けど、平穏な学校生活が待ってるんだ。
許しちゃいけない。
僕はひたすらにみんながやってそうな
『Y』、『アウトスタグラム』、『ハンドブック』
を徹底的に調べた。
僕「あった、これだ。けど…2人とも鍵垢…よし!」
僕は使用していないメールアドレスで、
クラスメイトのサブ垢ぽく作りフォローした。
すると2人から承認の通知が来た。
多分クラスメイトだからと思って、
DMまではしてこないだろうと思う。
そして僕は深夜になっても2人の投稿を見ていた。
途中父さんが晩御飯を持ってきてくれた。
珍しく困った顔してたが、今は自分の事だけだ。
僕「この投稿…使える。これも、これも…これなんかも…」
僕は使えそうな投稿を全てメモし、できるだけ覚える事にした。
僕「この投稿…僕のことか?」
そこにはこう書いてあった。
桃園の投稿
『今日高校の説明会で、めっちゃ見てきた男子キモかったー』
青森の投稿
『じろじろ見てきた男子いて、本当鳥肌』
僕は唇を噛み締めるほど、悔しかった。
こんな事だけで、いじめるのか…。
本当に訳が分からない…。
僕はPCの電源を落とし、ベッドで横になった。
僕「朝早く起きて、シャワー浴びるか…」
と独り言言って眠りについた。




