及木聖:'You can't think how glad I am to see you again, you dear old thing!'
苧干原本家に入るなり、瑞月は「で?あれで良いわけ?」と聞いて来た。
「座敷童のことは聞かないの?」
「鋭い…。んー、実はね、『質問に気をつけないと、出て来ない話』だと思ってるもんだから」
「えっと、あの翻訳文に出てくる、『ツネ』と『冊緒』の像の話は、聞けていると思うけど。『家に入れてほしがる子ども』、つまり、『座敷童』の伝承?のことは、聞いていないじゃない?それは、質問の仕方に気を遣ってるから、っていうこと?」
「そうそう」
おお、理解、早い。
「多分、降籏本家の蔵の前に置いてある、『つねちゃんふみちゃん』って呼ばれてる像は、小さい子の供養で作られたのかも、っていうのは、大体聞けてる通りだと思うんだ。で、フィールドワークで、もうちょっと上の世代に聞ければ、多少、そういう伝承が残っている可能性もゼロじゃないんだけど。『家に入れてほしがる子ども』という話が、この像に繋げられそう、というのも、現時点で、俺の予想でしか無くて。しかも『座敷童』っていう単語で聞いたら、出て来ない話なんだよ」
「と、言うと?」
「通常、この地域には『座敷童』っていう伝承は、無いはずなんだ。実際は東北に多い伝承で、今の俺達は、テレビなんかの御蔭で、全国何処にいても、、今は、その名前を知ってる、っていうだけなんだよね」
「ああ、『お倉坊主』って呼ぶ地域もある、って、書いてあったわね、翻訳文に」
「そう、しかも、仮に、だけど、『座敷童』を、『座敷または倉に住む』『童形の』『神』若しくは『妖怪』という定義にしてみると、どう?」
「また定義…。ああ、でも、そうね、『座敷童を知っていますか?』っていう聞き方をしても、『家に入れてほしがる子ども』の話を知っているか、という意味で聞いたことにはならないのね?」
「そう、俺が勝手に定義を広げて、これも『座敷童』と呼んでるだけだから。逆に、『家に入れてほしがる子ども』こそがO地区の『座敷童』伝承の独自性として取れないかな、と考えているだけ、というわけであって。現像する石像の造られた経緯や、実際に起きた出来事から波及して出来た伝承なのではないか、という、仮説を立ててるだけの状態なんだよ」
「だから、一、『つねちゃんふみちゃん』という言葉を聞いたことがあるか、ある場合、どういう時に使うか。二、降籏本家の蔵の前の像について、何か知っているか。三、降籏本家の蔵の中に、何か珍しい物があると聞いたことは無いか。と、いう、質問事項なのね?」
「そういうこと。これを丁寧に聞けないと、いきなり『座敷童を知っていますか』とか『家に入れてほしがる子どもの話を知っていますか』と聞いても、出て来ないか、誤解した話が出てくるか、創作が出てくるか、にならない?」
「創作?」
「俺が『こういう話があるかも』って、道筋を作っちゃって、そこから、知っている似た様な話を、『ある話』だと思い込んで話させてしまったら、創作になっちゃうんだよ、話者さんの。都市伝説とかって、そうじゃん?何処かで亡くなった、似たような子どもの話が出て来たらどうする?平成初期の事故とかで子供が二人亡くなって、時代とか全然違う話だけど、ハッキリしないけど『多分』明治の頃の事故だ、そうに違いあるまい、とか、ならない?お年寄りに限らず」
「なりそー…。記憶って、案外いい加減だものね…」
「だから、丁寧に、先ず、『つねちゃんふみちゃん』という言葉があるのか。あるとしたら、『つねちゃんふみちゃん』という言葉を、どういう意味で使っているのか。そして、話者さんが、降籏本家の蔵の前の像と『つねちゃんふみちゃん』という言葉に関連があると思っているか、そう思っているなら、それは、何故なのか、そう思わせるような話を聞いたのか、と、じっくり聞いていかないと、出て来ないか、出て来ても、聞きたい、同じものを示していることにはならない。『預かり物』も、そう。先ず、『降籏本家の蔵』の特異性から聞かないと。もっと良い質問の仕方が、あるのかもしれないけど、…『座敷童を知っていますか』とか『家に入れてほしがる子どもの話を知っていますか』っていう質問をしてくる、って俺が、この集落で噂になってから話を聞いた話者さんの話ってさ、そっちに寄っちゃう可能性も無い?」
「あー、バイアスね。相手に『先入観』が出てしまう、と」
だから、アンケート形式だけだと、出て来ない場合があるんだよね。
答える側も、質問のせいで無意識に答えを狭めてしまったり、整え過ぎてしまったりするから。
対面で、ちゃんとコミュニケーションを取りながら、少しずつ聞き出していかないと。
…そんな技術が自分にあるとも思えませんが。
「そうか、例えば『近親相姦』について、いきなり『この地域で近親相姦がありましたか』とか、聞かないものね、聞いたところで、教えてくれなさそうだし」
ドストレート。
「…ぶっこんでくるなぁ。そう、先ず『近親の範囲』を聞き出さないといけない。従兄妹婚は有りましたか、とか、ゆっくり聞かないと。そうすると、従兄妹婚は嫌がられた、と言われたら、『従兄妹』は、その地域では『近親』。普通に行われていたようなら、婚姻可能で、その地域では『近親』ではない、となる。さっきも言ったけど、時代や地域で変わってしまうものなんだ。例えば、従兄妹婚は、その地域では禁止されているのに、話者さんが、その事例を見たことがある場合、それは『近親婚が行われていた』となる」
「…そうか。テクニックが必要なのね、『聞き取り』にも」
「あら、瑞月ちゃん、来たのねー、こんにちはー」
「綾さん、こんにちは、宜しく御願いします。つーくんも、こんにちは」
「こーにちゃー」
「どうも、降籏高良です、宜しく御願いします」
「こちら、大叔父の長男のお嫁さんの、苧干原綾さん」
「初めまして。こっちは、姉の孫の翼。姪っ子が夕飯の買い物に出たから、預かってるの。おじいちゃんは、ちょっと、用事で、夕方、戻ってくるから、夕飯を一緒に食べましょ」
「二泊三日、御世話になります。これ、御土産のゼリーです」
翼、という名前らしい、二歳くらいの男の子が「んりー」と言った。ゼリーのことだと思う。
おしめをしているのか、臍まで隠れているズボンのお尻がでっかいが、フワフワの、ひよこみたいな、淡い色の髪の毛をしていて、愛らしかった。
…綾さん。…五十前?でも、痩せてて、髪が黒くて、長くて真っ直ぐなのを、一つ結びにしてて、若く見えるけど。
…眉頭が、滅茶苦茶気になる…。
それは、自眉なの?化粧が下手なの?化粧が古いの…?
眉頭だけ、こう、不思議な感じで…。しかも、眉の高さが右と左で、極端に違うから、何か、…気になるなぁ。
そして、あの柄のカットソーに、極端に色の抜けた、前は水色だったのかもしれないジーンズ。
…皆、同じ店で買ってるのかなぁ、あのカットソー。
色は、本当に多種多様だけど…。
…伊原嬢とかって、化粧、巧かったんだろうな、って、離れてから、何となく、思ってみたり。
いや、女子高生に比べたら、化粧が古いも新しいもないだろうけどね。
ただ、疎い俺でも気になるってことは、あの眉頭に、何かがあるんだと思う。
「おじいちゃん、迎え盆だから、盆棚用に野菜配ってるんだけど、捕まってるのかもねー、話し相手に。若手だから」
…やっぱり七十代は若手なんだー。
集落の平均年齢聞くの、怖いなー。
「あ、ちょっと、これから、伯父の家に行かないといけなくて、これから」
「あら、千代子さんに会う?胡瓜と獅子唐、持って行ってくれない?」
「あっ、はい…」
「助かるわぁ、採れ過ぎちゃって」
「綾さんも、良い人そうじゃん」
「あー、食事作りに来てくれてるだけなんだけど、確かに、良い人よ。あんまり、喋ったことなかったんだけど。銑二叔父さんにも意見しないし、大人しい方の人なの」
連れ立って歩きながら、瑞月は「確かに」と言った。
「親戚全員が嫌な人、みたいな纏め方も、…公平じゃなかったかもね。法事で会う程度の付き合いなのに。自分だって、一纏めにされたら、良い気分じゃないだろうし」
「こっそり国籍変えて黙ってるって手法を取らなかったのは、偉いと思うけど」
「あー、それこそ公平じゃないし、バレるわよ。土地の名義書き換えの時とかに。戸籍から何から用意しないといけないのに。あそこは、元々、祖父の兟の物なのを、大叔父の銑二さんが、うちが海外出張とかに行きがちだから、代わりに管理してくれてるだけで、行く行くは、私の名義になる予定の土地だから」
「大変だね…」
これから向かう及木家も、多分、遺産の話、ありそうだから、何処も大変だねぇ、としか、言ってあげられないけど。
「住みもしない土地を持ってても、税金が掛かるだけだから、銑二さんが取ってくれて構わないんだけどね。…それこそ、蔵もあるのよ。管理の仕方が分からないし。もっと困るのは、御墓よね…」
瑞月は「自分の時は、本気で散骨されたいわ…」と言った。
今からエンディングノートの内容書いてるみたいな発言、怖いんだけど…。
相続が面倒な気持ちは分かるけども。
俺もねぇ、一人っ子だから…。
長野に、父方と母方の墓があるのか…。
…やめよう、『高校生らしい』高二の夏が遠ざかる一方だから。
優将さんは正しい。
人生観とか遺産の管理に疑問を持つのは、三十路前とかでもいいかも。
ただでさえ、フィールドワークに高二の夏を使ってるんだから。
御盆には相応しい話題な気がしないでもないけどね。
見慣れた、有り触れた、古民家でも新築でもない一軒家が見える。
家の規模の割に庭が広いのは、大昔、牛小屋があったのを壊して、近くの畑は売って離農したかららしいが、とっくに鶏がいなくなった鶏小屋は納屋状態になって残っていて、錆びた鍬やら何やらの農具が入っている。
庭は綺麗なんだが、この鶏小屋は、なぁ…。
相続して解体するなら、業者入れないといけないのか…?
いやいや、まだ、相続するって決まったわけじゃないんだから、勝手に、存命の伯父夫婦が住んでる土地の鶏小屋の行く末の心配をするな、俺。
この、スーパーのビニール袋にパンッパンに入れて持たされた獅子唐と胡瓜を先ずは、千代子伯母に手渡さないと、ちょっと破れてて、獅子唐、はみ出そうで、俺、ヘンゼルとグレーテルの歩いた後みたいに、獅子唐落としながら歩きそうだからさ。
玄関で出迎えてくれた千代子伯母は、いつもよりテンションが高かった。
「あらー。ほら、聖さんっ。高良君が、彼女と来てくれたわよ」
うおぉおぉ、もう、その設定、やめてぇ?千代子伯母さーん。
しかし、眼鏡で痩せ型長身の聖伯父は、そっと、リビングから顔を出すと、珍しく、何も言わずに、ションボリと、中に入ってしまった。
何何何、どうしたの。
瑞月が「同担拒否ね…」と言った。
な、何?
瑞月は、俺を諭すように、「強火には、よくあることよ…」と言った。
「な、何、強火?肉でも焼くの?これから」
「餅は焼かれるかもしれないけど…」
「何なの…」
炭化しそうね、その餅は…。
「ほら、上がって、二人共。ほらー、聖さん、あたしの言うこと信じて、切って冷蔵庫で冷やしておいて良かったでしょ、西瓜ぁ」
…そうね、抱いて温めてる御盆の西瓜は、腐りそうよね。主婦の言うことは聞きましょう、聖伯父さん。
しかし聖伯父は、ちょこん、と、リビングの、電源の入っていないテレビの前に座って膝を抱えて、動かなくなってしまった。
…ええー?
しかし、千代子伯母と瑞月は、首を振って「時間をあげましょう」と、声を揃えて言った。
「何なの…」
千代子伯母は「娘が初めて彼氏を連れて来た家の父親よ、あれは」と、小声で言った。
「…?俺は甥なんですが…」
瑞月も、『彼氏』ではないのですが…。
まぁ、実際は『彼女』でもないんですけども。
しかし、千代子伯母と瑞月は再び、首を振って「時間をあげましょう」と、声を揃えて言った。
…じゃあもう、俺の指とビニール袋の強度が限界だから、野菜渡しますねぇ?時間が掛かるようであれば、もう良いでしょう、ええ。もうビニール袋の破れ目から獅子唐が生まれる寸前ですよ。
「…あー、あの、伯母さん、綾さんから、胡瓜と獅子唐です」
「あらー。じゃ、トマト持って行ってくれない?残ったら西瓜も持って行って良いわよ」
ビニール袋を受け取ってくれた千代子伯母は、『西瓜』に力を入れて言った。
それは、わざとだったようで、聖伯父は、ピクリ、と動いた。
「んまぁー、千疋屋さんのゼリー」
千代子伯母さん、声、デカ。
聖伯父は、再び、ピクリ、と動いた。
千代子伯母は「いけるわね…」と小声で言ってから「ほら、上がって上がってー」と、大声で言った。
俺と瑞月は、「お邪魔します」と言って、上がった。
聖伯父は動かない。
千代子伯母は、舌打ちをしてから「書斎に荷物、置くと良いわよぉ、今、一番片付いてるからぁ」と、大声で言った。
聖伯父が、目を見開いて、顔を上げて、こちらを見た。
…あ、こうして見ると、ちょっとだけ、俺と顔が似てないことも無いか。
「あらー、高良君、眼鏡とったのねぇー。知らなかったわぁー」
声、デッカ。
白々しい、さっき会ったじゃん。
聖伯父は、こちらを見詰めたまま、フリーズした。
瑞月が小声で、「相手がカメラを出し始めたら、機嫌が直るわよ。もう少し待ってあげて?」と言った。
「何で、そんなことが分かるの…」
「推しの新規画像が欲しくない強火がいるもんですか…。まぁ、見てなさい」
何なの、ホント。
千代子伯母は「こっちが書斎よぉー」と、大声で言った。
知らない客が来た時の猫と客の距離感で、四人で、リビングのフローリングに座って、西瓜を食べた。
伯父だけ、テーブルから遠い。
…書斎、凄かった。
俺の知らない『高良君の初めて』がギャラリーになってた。
…道理でいつも、通されないと思った…。
結構、湿度の高い愛され方をしてたんだな…知りたくはなかったけど。
『高良君が初めて紙のお皿で工作したカタツムリ』、ここにあったんだな…。入手経路は知らないけど…。
勿論、ストライプケーキの写真もあったよ。
…帰ったら駄目かなぁ、苧干原本家に。
千代子伯母が、「ほーら、農協で一番大きくて甘い西瓜よぉ」と、大声で言った。
聖伯父は、再び、ピクリ、と動いた。
愛、重。
千代子伯母は「農協で一番大きくて甘い西瓜を食べてる、高校生になって、一人で御盆にうちに来た、眼鏡をとった高良君ねぇ」と、大き目の声で言った。
再び聖伯父は、ピクリ、と動いた。
千代子伯母が、小声で、「いけるいける」と言った。
帰りてぇー。
西瓜、味がしなくなってきた。
「あ、そうだ、伯母さん、御仏壇に御線香、あげていいですか?せっかく、迎え盆に来たし」
千代子伯母は、聖伯父の方を見ながら「あらー、高良君、有難う」と言って、うんうん、と頷いた。
…ん?
瑞月も、うんうん、と、頷いた。
…えっと、俺だけ仏間に移動しろ、ってこと?
「…じゃあ、西瓜で、手ぇ、ベットベトだから、先に水道、借りますね」
おお、茄子の馬。
そう、この地域は、精霊馬、牛も馬も茄子で作るんだった。
割り箸の足と、トウモロコシの毛で出来た尻尾。
この辺だと、送り盆の日には、手打ち饂飩を茹でて茄子の馬に手綱を模して掛ける、と、資料にはあるんだけども、実際見たことないな。
背中に饂飩を三筋乗せる牛もいる、とか書いてあったけど、見てない。
盆の時期に来てない証拠だな。
…墓参りくらい、行くか?迎え火焚きに。
せっかく来たんだし。
因みに、背中に饂飩を三筋乗せる牛は、御先祖様を善光寺に御連れしてくれるそうです。信仰が垣間見える伝承ですね。
そして、仏壇とは別に作られた盆の時期用の祭壇を、この地域では盆棚と呼ぶ。
そう、丁度、今日、八月十三日に作るのだ。
昔、蚕を飼っていた棚が残してあって、中段に板をのせて、毎年新しい御座を用意して敷いて、一番奥に位牌を置いて、その前に写真、一番前に御供え物を置くのが、この辺りの主流である。
ちょっと特徴的だと思えるのは、青胡椒二つを紐で結んだものを飾る点と、棚の上部に、葛の蔓を左右に吊るす点である。
青胡椒、鬼灯、大角豆を紐で結わえて吊るす場合もあるので、この、盆棚の上に、何か結わえて吊るす、というのが、この辺りの盆棚の特徴、と言えると思う。
こういうのも、精霊馬として、胡瓜の馬と茄子の牛、というのがある、というのを、知識として知っておかないと、何が他所と違って、何がこの地域の特徴なのか、分からないんだよな。勿論、胡瓜の馬と茄子の牛を作らない地域もあって、これは、その知識を基にすると、『胡瓜の馬と茄子の牛を作らないのが特徴』という言い方が出来る、というわけで。
これが比較研究、ですね。
「…御座、片側だけ、垂らして敷くでしょう」
「はい」
「…こうしておくとね、御先祖様が、盆棚に、自分で登って来れるんだって」
「そうだったんですね。…聖伯父さん、後で一緒に、御墓に、迎え火を焚きに行っても良いですか?せっかく来たから」
いつの間にか隣に座っていた、痩せた、自分と同じくらいの背丈の伯父に、そう言うと、小さな声で、「うん」と返ってきた。
「…俺、伯父さんに聞きたいことがあるんですけど、お時間いただいても、良いですか?」
そう言って、聖伯父の方を見ると、聖伯父は、何とも言えない、薔薇色の頬で、『良い』微笑みを浮かべていて、頷いてくれた。
…。
えっと。
「有難うございます、伯父さん、助かります、どぉーしても、知りたいことがあって、俺だけじゃ、全っ然、分かんなくってぇ…」
聖伯父の笑顔が輝いた。
…おお、リアクションの正解、分かったぞ。
…緊張感が凄いな。『甘える』というコマンドを使われるのを、喜ぶ人だったのか…。気づかなかった…。ただの、大人しい、口数の少ない人なんだと思ってた。甘え下手な甥で申し訳なかった。
うん、でもまぁ、アレだ。『拗ねる』が出来る、って、千代子伯母に甘えてる証拠だろうからさ。
夫婦仲は良いのかもな、と思った。
いつもは、こういう人じゃないから。
…いやぁ、ホント、知りたくなかった一面だけど、対面してみないと分らないことってあるよね。