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☀「 セロ 」もしも、マオとセロフィートが退魔師になったら……。  作者: 雪*苺
一三一日目 【 アナタは信じますか? 】
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⭕ この橋、渡るべからず! 2


──*──*──*── 妖魔の領域


マオ:厳蒔磨絽

「 セロ──、キノコンを最前列で戦わせてくれよ! 」


 だ妖魔が現れないから、オレはセロがる後方へ移動した。

 

セロ:式神

「 マオ、なにごともキノコンに頼るのはくないです 」


マオ:厳蒔磨絽

「 キノコンにキノコンほうを使ってもらったら妖魔なんて一撃だろ!

  オレがおとりになる必要なんてないだろが! 」


セロ:式神

「 マオ… 」


マオ:厳蒔磨絽

「 キノコン──、戦闘に参加してくれるだろ! 」


 オレはげんさんの左肩に乗っている手乗りサイズのキノコンへ声を掛けた。


手乗りキノコン

「 マオ様……御免なさいエリ。

  ボクは諜報担当のキノコンですエリ。

  キノコンほうは使えませんエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 へ?

  諜報担当??

  じゃあ、非戦闘要員って事か? 」


手乗りキノコン

「 勿論、戦えますエリ。

  実体のある相手ならワンパンで瞬殺ですエリ★

  実体の無い相手への攻撃は出来ませんエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 ………………うん、だよな。

  キノコンはオレより強いもんな… 」


手乗りキノコン

「 実体の無い妖魔を相手にする戦闘では、ボクは役立たずですエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そ、そんな事は……ないよ! 」


手乗りキノコン

「 妖魔の戦闘でボクに出来る事は、マオ様の応援を全身全霊でさせていただく事ですエリ。

  ボク、頑張って応援しますエリ!! 」


マオ:厳蒔磨絽

「 ………………うん……。

  がとな…… 」


セロ:式神

「 マオ、そろそろ前方へ戻ってください 」


マオ:厳蒔磨絽

「 …………分かったよ… 」


 とんだぬかよろこびだった。

 キノコンほうを使えないキノコンがるなんてぇ!!


手乗りキノコン

「 マオ様、お側で応援しますエリ! 」


マオ:厳蒔磨絽

「 ははは…… 」


 オレより強いキノコンがそばるのに頼れないなんて、トホホだぁ~~~~!!


 げんさんの左肩から降りた手乗りキノコンは、普通サイズの姿になると、からだを上下に動かしながら分裂した。

 分裂したキノコン達は両手にピカピカ光るライトペンだかペンライトだかを持っている。

 久し振りに見るから名前を忘れちゃったよ…。


本体:キノコン

「 マオ様、実体のある敵が現れた時は、ボク達にお任せくださいませエリ。

  ボク達がワンパンで瞬殺しちゃいますエリ★

  安心しておとりに専念してくださいませエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 うん……がとな~~ 」


 ウインクしてる気まん(まん)なキノコン達なのに、妙に可愛い。

 オレはキノコンの可愛さに毒されてる!!

 前方へ戻ったオレはあいとうを構えて、妖魔の出現を待つ。


マオ:厳蒔磨絽

「 なぁ、キノコン 」


本体:キノコン

「 どうされましたエリ? 」


マオ:厳蒔磨絽

「 実体のない妖魔にはさ、胞子も効果ないのか? 」


本体:キノコン

「 ありませんエリ。

  胞子も実体のある相手にしか通用しませんエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 キノコンほうってさ、体内の中で大量の胞子をキノコンじると混ぜ合わせて出来た謎の液体にだよ、〈 (原質)(みなもと) 〉でコーティングさせてみたら、たま(たま)粒子のかたまりに変化しんだよな?

  偶然の産物とも言える粒子のかたまり光線をくみたいに口から放出する技なんだよな? 」


本体:キノコン

「 そのように聞いてますエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 手順は分かってるのに、なんで出来ないんだ? 」


本体:キノコン

「 それはボク達が改良されて日の経つキノコンだからですエリ。

  キノコンほうを生み出す事の出来たキノコン達は改良されて日が浅いですエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 日が浅いって分かるのか? 」


本体:キノコン

「 キノコンは見た目の区別は付きませんエリ。

  区別の付くのはセロ様とキノコンだけですエリ。

  性別が別れているのは、キノコンの始祖──王様と王妃様だけですエリ。

  王様と王妃様は胞子を混ぜ合わせて飛ばしますエリ。

  根付いた胞子が育つとキノコンが生まれますエリ。

  生まれたキノコンには性別がないですエリ。

  ボク達が胞子を飛ばしても胞子は根付きませんエリ。

  ボク達には子孫を増やせませんエリ。

  ボク達に出来るのは、分裂して分身体を増やす事ですエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 じゃあ、新しいキノコンが生まれるのは、キノコンの王様とキノコンの王妃様が胞子を混ぜ合わせて飛ばしたときだけか… 」


本体:キノコン

「 はいですエリ。

  生まれたキノコンはセロ様が転移魔法で回収されますエリ 」


 キノコンの王様は多分、ヒストリスさんだろう。

 キノコンの王妃様は、ヒストリスさんの婚約者──エレトリアさんだっけ?


マオ:厳蒔磨絽

「 ヒストリスさんとエレトリアさんの子供達をセロが回収したあと、改良して新種のキノコンを誕生させまくってるんだな。

  キノコンほうを使えるのは改良されて日の浅い新種のキノコン達だけか…。

  これから生まれる新種のキノコン達は、キノコンほうを使えるのかな? 」


本体:キノコン

「 あり得ると思いますエリ。

  キノコンほうは強力ですエリ。

  使えるキノコンは増えると思いますエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 キノコンほうを使えるキノコンをに転移させれないのかな? 」


本体:キノコン

は妖魔の領域テリトリーですエリ。

  セロ様でもむずかしいと思いますエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そっか……。

  結局、オレがおとりをしないといけないんだな…… 」


 オレは両肩を落として、ガックリと項垂れる。

 オレばっかり損な役回りをしてる気がする。


本体:キノコン

「 マオ様はセロ様に信頼されてますエリ。

  自信を持って胸を張ってくださいませエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 キノコン…… 」


本体:キノコン

「 ──マオ様、お喋りは中断ですエリ。

  領域テリトリー展開している妖魔が現れましたエリ! 」


マオ:厳蒔磨絽

「 セロが餌を撒いてから結構遅かったな。

  妖魔はなにしてたんだ? 」


本体:キノコン

「 マオ様──、あれはしかばねの群れですエリ!

  妖魔はしかばねを自在に操れるみたいですエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 は?

  しかばねを操る??

  どゆことだよ?

  そんな妖魔は今までなかったじゃないか! 」


本体:キノコン

まが(まが)しいの邪気を感じますエリ!

  しかばねは邪悪な妖力で操られてますエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 邪悪なようりょくぅ?

  ようりょくに邪悪とかあるのかよ…… 」


本体:キノコン

みな様──、実体のあるしかばねの群れは、ボク達が撃退しますエリ!

  しかばねを操る本体を引き摺り出しますエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 キノコン…。

  気を付けてな?

  分裂したら強さも分散されるんだろ?

  無理するなよ! 」


本体:キノコン

「 本体のボクはを動きませんエリ。

  指示を出したり、分身体を増やすだけですエリ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そっか。

  本体のキノコン自身が先頭に経って戦いに参戦する必要はないんだよな 」


本体:キノコン

「 胞子を飛ばしてしかばねの動きを鈍らせますエリ。

  鈍ったしかばねをワンパンで撃退しますエリ★ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 計画的犯行だな~~ 」


本体:キノコン

みんな~~、セロ様とマオ様にあだなすしかばねの群れをほふるエリーーーー!! 」


分身体:キノコンA

「 蹂躙するエリ~~!! 」


分身体:キノコンB

「 蹂躙のうたげエリ~~~~!! 」


 キノコンの分身体達は、キャッキャッウフウフと楽しそうにしかばねの群れへ向かって大量の胞子を飛ばし始める。

 怪しい胞子が領域テリトリーに飛散していく。

 どんな効果を持つ胞子なのか分からないけど、物騒な胞子には変わりない。


 キノ()コン()は両手に光るペンライトを持って元気く振っている。

 ペンライトのひかりは7しょくに変わって綺麗だ。

 ペンライトって超絶場違いなアイテムだと思う。


 名前分からないし──もう、ペンライトでいよな?

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