⭕ マッチ売りの妖かし 3
◎ 訂正しました。
かいほうされるか ─→ 解放されるか
──*──*──*── 木の下
セロ:式神
「 ──お嬢さん、寒くないです? 」
お嬢さん
「 だいじょうぶです…。
…………おにいさん……すてきですね… 」
セロ:式神
「 ふふふ。
有り難う。
お嬢さんも可愛いですよ 」
お嬢さん
「 …………おにいさん……あの…………しませんか? 」
セロ:式神
「 はい?
雨宿りならしてますよ 」
お嬢さん
「 …………おにいさんも……すきでしょう?
……おとこのひとは……みんなよろこんでくれる…… 」
セロ:式神
「 はい? 」
どうやら “ お嬢さん ” とやらは、オレのセロを誘惑しようとしているらしい??
なんて厭らしい “ お嬢さん ” なんだ!!
お嬢さん
「 …………あの……みても…いいです……。
わたしの━━━をみてください。
━━━をみたら……おにいさんの━━━をください…… 」
な゛っ──?!
何を言いやがるんだよ!
オっ…オレのセロに━━━を見ろだと?!
それだけじゃ飽き足らず、セロの━━━をくれだとぉぉぉぉ!!!!
厚かましいにも程がある!!
セロの━━━はオレのだ!!
オレ、専用なんだぞ!!
いや、抑、人形のセロには━━━なんて付いてないけどなっ!!
“ お嬢さん ” とやらは、両頬を赤く染めながら、上目遣いに熱っぽい視線を向けてセロを見詰めている。
両手は着物の裾を握っていて、膝上まで捲り上げている。
オレのセロに対して、「 影になって見えない部分を屈んで除き見ろ 」って言ってるように見える!
オレのセロは、子供の秘部を見る為に屈んだりしないんだよ!!
苛々して来た!
引っ張たいてやりてぇぇぇぇぇぇ!!!!
セロ:式神
「 お嬢さん、そんな事はお止めなさい。
自分で自分を傷物にしてはいけません。
どの様な事情があろうとも自分だけは自分自身を裏切ってはいけません。
自分の尊厳を守り、自身を大切にしてください。
お嬢さん、誰にも見せなくて良いのです 」
セロは優しくて心地良い声色で、“ お嬢さん ” とやらの少女を諭している。
まるで取り返しの付かない間違いを犯した子供に言い聞かせる母親のように見える。
優しい言葉なんて掛ける必要ないんじゃないかな!
お嬢さん
「 ──わたしがこどもだから……みたくないのね!
おとこはよろこんでのぞいてくれるのに!!
わたしをおしたおして……ほしがってくれるのに!! 」
セロ:式神
「 ワタシにはマオが居てくれます。
お嬢さんは要りません 」
お嬢さん
「 ──なんでぇ!
なんで、ことわるのぉ!!
わたしの━━━をみせてあげるっていってるのにぃ!! 」
セロ:式神
「 ──ワタシのマオを誘惑しなかったお嬢さんの賢明さに免じて、ワタシの可愛い〈 合成獣 〉達の玩具にするのは止めるとしましょう。
お嬢さんには情操教育とやらを身体に叩き込む必要がありそうですね? 」
お嬢さん
「 じょうそうきょういく??
なにをいってるの?
そんなのひつようない!! 」
セロ:式神
「 おや、必要あると思いますよ。
“ マッチ売りの妖かし ” さん。
お嬢さんが “ マッチ売りの妖かし ” さんである事は初めから分かってました。
お嬢さんから接触してくれてラッキーでした。
ですね、マオ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ──お、おぅ。
……その通りだな!
オレも初めから “ 怪しい ” って思ってたよ!! 」
お嬢さん
「 ………………なにものだぁ!!
わたしをどうするきなんだぁ!! 」
セロ:式神
「 マオは陰陽師です。
ワタシはマオの式神です。
蔕久保街道へ何をしに来たのか──、言わずとも分かるでしょう? 」
お嬢さん
「 …………たいじにきたのか? 」
セロ:式神
「 退治をされるような事をして来た自覚は有るようですね。
さて、どうします? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何でオレに聞くんだよ? 」
セロ:式神
「 ワタシはマオの式神です。
式神は使役者の命令に従うものです。
〈 テフ 〉へ変換します?
ワタシの実験台
マオ:厳蒔磨絽
「 2択かよ!
どっちも何
セロ:式神
「 マオが倒してトドメを刺します? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ………………言葉は通
話
セロ:式神
「 事情です?
態
マオ:厳蒔磨絽
「 セロぉ~~!
オレに任せてくれるんだろ? 」
セロ:式神
「 はいはい… 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何
セロ:式神
「 マオ、お嬢さんをワタシにください。
実験台
マオ:厳蒔磨絽
「 事情次第だろ~~。
オレのセロを誘惑しやがった、“ マッチ売りの妖
事情を話せよ!!
秘部を見せて何
セロ:式神
「 マオ、怖がらせてはいけません。
落ち着いてください。
正直に話してくれるなら命
マオ:厳蒔磨絽
「 セロの方が怖い言い方してるけどな~~ 」
セロ:式神
「 気の所為です。
お嬢さん、逃げれませんよ。
着物の中に何
お嬢さん
「 …………なにも……なにも…かくしてない!!
ちかづくな!! 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何
オレのセロに卑猥な事しやがってぇ!!
正直に吐
セロ:式神
「 マオ、鞘から手を離してください。
死人は出ていないのです。
初めから命
マオ:厳蒔磨絽
「 ………………むぅ… 」
セロ:式神
「 正直に事情を話して解放されるか、ワタシの玩具
マオ:厳蒔磨絽
「 セロぉ~~ 」
セロ:式神
「 浮気ではないですよ? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何
どうやらセロは、このや
何
だって、「 ワタシの玩具
「 実験台
あ
お嬢さん
「 ……………………くっ…… 」
セロ:式神
「 おや?
随分と反抗的な目をしてくれますね?
お嬢さんは自分の立場を分かっていないようです 」
そう言ったセロは、“ マッチ売りの妖
慈母神様みたいに相手を慈
セロ:式神
「 ワタシを其
この様
勿論、生物も実体の無い妖魔も消し去る事が出来ます。
これを見ても反抗的な態度を取ります? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 セロ……なるべく穏便にな?
脅えさせたら駄目だろ? 」
セロ:式神
「 脅えさせてません。
ワタシにしか出来ない得意技を披露しただけです 」
マオ:厳蒔磨絽
「 物は良
お嬢さん
「 ………………ごめんなさい……。
いきるためにはしかたなかったんだ…。
おいら…………にいちゃんだから……きょうだいをやしなうためには……にんげんをだまして…………きんぴんをまきあげるしか…… 」
マオ:厳蒔磨絽
「 金品を巻き上げる為?
その為に少女の姿になって秘部を見せようとしてたのかよ?
然
お嬢さん
「 おいらたちのは……とうちゃんもかあちゃんも……にんげんにつかまってくわれちまった……。
だから……おいら……ばけるちからをつかって……にんげんをだますことにしたんだ……。
にんげんがもってるかねをうばって……きょうだいたちにうまいもんを……たべさせてやってたんだ…… 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ………………生きる為にか…。
ん?
化
化
お嬢さん
「 おいらたちは…にんげんから……ばけだぬきっていわれてる 」
マオ:厳蒔磨絽
「 化
居
セロ:式神
「 両親の仇
精気を吸い取っていたのは何
化け狸
「 …………金品を奪った事に気付かれないように……精気を吸い取って弱らせてたんだ。
死なない程度には精気を残してたぞ 」
急に流
セロ:式神
「 マオ、蔕
マオ:厳蒔磨絽
「 そ、そうだな……。
妖
だけどさ、このまま放置しとく訳にもいかないだろ? 」
セロ:式神
「 依頼を解決させた証
化け狸
「 ひぃっ!!
オイラを退治する気なのか?!
話
セロ:式神
「 君
君
化け狸
「 …………本
セロ:式神
「 事情が事情です。
君
君
死人を出さなかったのが幸
化け狸
「 …………見逃してくれるのか…。
有
オイラの弟
案内するぞ! 」
セロ:式神
「 マオ、行きましょう 」
マオ:厳蒔磨絽
「 分かったよ 」
オレはセロと一緒に化
セロは化
◎ 絵が可愛い「 キツネとタヌキ 」という漫画が好きで、どっちにしようか悩んでいました。
化け狸にしたのは、「 ラブリーぽんぽこ 」に登場する主人公のタヌキが可愛かったからです。
「 幽々白書 」にも化け狸が登場していましたね。
じ~~~んとして泣けた話なので好きでした。
タヌキにして良かった気がします。




