⭕ マッチ売りの妖かし 2
セロが雨を降らせてから何れぐらい経っただろ。
人影が見えた。
誰かが雨の中、立っている。
マオ:厳蒔磨絽
「 ──セロ、何時の間にか人が立ってるよ! 」
セロ:式神
「 人の気配ではないですね。
“ マッチ売りの妖かし ” ではないです? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 あれが??
人間だよな?
子供じゃん? 」
セロ:式神
「 子供の姿を装い、獲物を待っているのかも知れません 」
マオ:厳蒔磨絽
「 獲物……ねぇ? 」
セロ:式神
「 マオ、行ってください 」
マオ:厳蒔磨絽
「 は? 」
セロ:式神
「 “ マッチ売りの妖かし ” の目的を探ってください 」
マオ:厳蒔磨絽
「 オレは “ 手蹴手蹴 ” で頑張っただろぉ!
次はセロが言ってくれよ!! 」
セロ:式神
「 マオ!
ワタシに浮気をさせる気です? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何でそうなるんだよ!
オレは1人で頑張ったんだから、セロも1人で頑張ってくれたら良いだろ! 」
セロ:式神
「 ワタシは雨を降らせるのに頑張りましたけど? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 どう頑張ったって?
古代魔法を発動させただけだろぉ~~! 」
セロ:式神
「 マオ…… 」
マオ:厳蒔磨絽
「 兎に角、次はセロの番だからな!
セロが襲われそうになったら、直ぐ助けるから!! 」
セロ:式神
「 …………はいはい。
仕方無いですね。
今夜は朝まで寝かせませんから、覚悟してください 」
マオ:厳蒔磨絽
「 な゛っ……(////)」
セロ:式神
「 嫌です? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 …………い、嫌な訳ないだろ!(////)
……弓弦さんも居ないし(////)」
そうだ。
弓弦さんの前では、オレはセロとイチャイチャしたい気持ちを抑えて控えているんだ。
だって、弓弦さんに悪いからだ。
弓弦さんは女装してるオレを好いてくれている。
そんな弓弦さんの前でセロとイチャイチャは出来ない。
弓弦さんはオレがセロを好いてる事を察してくれてるんだと思う。
オレはセロに対してだけは、独占欲が意外に強いんだ!
だって、セロはオレだけのセロだし、誰にも渡したくないんだから!!
例え弓弦さんがオレの恩人だとしても、弓弦さんがセロを好きになったら、敵と見なして敵視しちゃうよ!!
心の狭いオレは、ライバルになった弓弦さんと仲良くなんて出来ない。
だけど、弓弦さんはセロじゃなくて、オレを好いてくれている。
弓弦さんは親切で頼りになって良い人だから──、セロを取り合うライバル関係にならなくて良かったと素直に思ってるくらいだ!
オレはセロを愛しちゃってるから、弓弦さんの想いには応えられないから、罪悪感がある。
だから、せめてもの償いって訳じゃないけど……、弓弦さんの前では出来る限りセロとは一定の距離感を保って接してるつもりだ。
セロもグイグイ来ないしな~~。
だけど、今夜のセロはグイグイ来てくれるかも知れない??
期待して良いのかな?
別行動をしてる弓弦さんを気遣って遠慮する必要もない!!
セロ:式神
「 はて?
何故弓弦さんが出て来ます? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 え゛っ?!
そ…それは~~…………恥ずかしい…だろ!
声とか……聞かれちゃったらさ…(////)」
セロ:式神
「 声…です?
…………確かにマオの寝言は面白いですけど、弓弦さんもマオの寝言は聞き慣れてますし、気にする事ないです 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ちっげぇよ!
寝言じゃ──、ね…寝言ぉ!?
オレ、寝言とか言ってんのか?? 」
セロ:式神
「 おや、言ってはいけなかった事でした。
聞かなかった事にしてください♪ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 出来るかよっ!!(////)
寝言…………寝言を聞かれてた……(////)」
セロ:式神
「 安心してください、マオ。
睡眠を必要としない玄武さんもミカトさんもマオの寝言は聞いてます。
弓弦さんだけではないですし、大丈夫です 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何処が大丈夫なんだよぉぉぉぉ!!
全然、大丈夫じゃねぇだろぉぉぉぉぉ!!(////)」
ふわぁぁぁぁぁぁあああ!!!!
恥ずかし過ぎるカミングアウトされたぁぁぁぁぁ!!!!
穴があったら入りてぇぇぇぇぇぇ!!!!
セロ:式神
「 ──おや、どうしましたか。
ずぶ濡れですよ、お嬢さん 」
マオ:厳蒔磨絽
「 はぁ!?
誰が──、“ お嬢さん ” だよっ!! 」
セロ:式神
「 マオに言ってません。
──風邪を引いてしまいますよ。
木の下へどうぞ、お嬢さん 」
お嬢さん
「 ──ありがとう… 」
セロ:式神
「 マオ、もう少しズレてください。
お嬢さんが雨宿り出来ません 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ズレたらオレが代わりに濡れちゃうんだけどな! 」
セロ:式神
「 マオは濡れても風邪引かないでしょうに 」
マオ:厳蒔磨絽
「 根に持ってんのかよ?
オレがセロに “ マッチ売りの妖かし ” の相手を任せようとした事を── 」
セロ:式神
「 マオ── 」
オレが思わず口走るとセロの柔らかい唇が、オレの口を塞いだ。
塞いだ──って言うより、塞がれた??
セロが大胆っ!!
セロ:式神
「 マオの妬きもちさん。
落ち付いてください。
ワタシはマオだけのセロフィートです。
静かに出来ますね? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ………………こ、今夜──、続きをしてくれるなら許す!(////)」
セロ:式神
「 はいはい。
有り難う、マオ 」
セロは嬉しそうに微笑むと、オレの頭を優しく撫でてくれる。
口チューの続き──したい(////)
なんてオレが期待をしていると、セロはオレを木の下から押し出して、“ お嬢さん ” とやらを木の下へ招き入れた。
酷ぇぇぇぇぇぇ!!!!
木の下から押し出されたオレは、セロが降らせた雨に打たれてズブ濡れだぁぁぁぁぁぁ!!
口チューの意味ぃぃぃぃぃぃ!!
セロに騙されたぁぁぁぁぁぁ!!!!
取り敢えず、先ずは雨を止ませろぉ!!
◎ 訂正しました。
思ってるくだいだ!─→ 思ってるくらいだ!




