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☀「 セロ 」もしも、マオとセロフィートが退魔師になったら……。  作者: 雪*苺
一二〇日目 【 続・試験候補依頼の依頼 】
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✒ 怪奇! 下半身を狙うテケテケさん 2


 セロが “ ” をおびき出すに、古代エンシェント魔法マジックを発動させる。

 セロの後ろに隠れてだいてい街道を見ていると、なにかをいずるような音が聞こえてた。


 ズリズリ……ズリズリ……ズリズリ……と “ なにか ” が “ なにか ” を引き摺りながらやってる。


マオ:厳蒔磨絽

「{ セロ──、もしかして…… }」


セロ:式神

「{ 現れたようですね。

   マオ、行ってください }」


マオ:厳蒔磨絽

「{ 行くって──、だ姿も見えてないんだけど! }」


セロ:式神

「 マオが出れば、さんも喜んで姿を現せてくれます 」


マオ:厳蒔磨絽

に敬称なんて付けんな! 」


セロ:式神

「 マオ、ファイト♪ 」


 そう笑顔で言ったセロは、オレの背中を押しやがった。

 オレは刀を構えた状態でだいてい街道に出る形になった。






手蹴手蹴

「 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛──。

  下半身──ぐわ゛ぜぇろ゛ぉ゛ーーーーーっっっ!!!! 」


マオ:厳蒔磨絽

「 ぎぇやぁぁぁぁぁぁ~~~~~~っっっ!!! 」


 霧の中から現れたのは、太くて長い舌だった!

 舌には涎が大量にベッタリと付いていて気持ち悪い!!


 オレは悲鳴を上げつつも、咄嗟に刀を振り下ろして太くて長い舌を斬った!!

 オレが舌を斬り落とすと、悲鳴を上げる。

 斬り落とした舌は地面に落ちても、魚みたいにビクビクと動いていて気持ち悪い!!


 霧の中から黒い髪が伸びてる!

 オレに目掛けてぐに伸びてる髪を刀で斬る!!

 ザシュ──って音を出しながら斬った黒髪は白髪に変色して動かなくなる。

 髪が斬られたと気付いたのか、今度はウネウネと複雑に動きながら黒髪が伸びてる!!

 オレは黒髪の攻撃を避けながら、つぎ(つぎ)にバッサバッサと斬り続けた。


 黒髪が霧の中へ入って見えなくなると、今度は真っ白い手が見えてた!

 真っ白い手はいくつもあって、複数の腕が見える。

 複数の腕はれも長くて器用に動いている。

 どうやら、オレをつかまえようとしているみたいだ。


 そうやす(やす)つかまる訳にはいかないから、刀を振り下ろしては容赦なく腕も斬り落とす。

 切り落とした白い腕はからびてシワシワになると勝手に朽ち果てていく。


 太くて長い舌で攻撃されたり、大量の黒髪で攻撃されたり、無数の手で攻撃されたり──、その繰り返しに少し飽きてた。

 視界を隠している霧が邪魔でいら(いら)イライラして来た!


マオ:厳蒔磨絽

「 ──セロ、霧を消してくれ!

  これじゃあ、の姿が見えないし、戦いにくいよ! 」


セロ:式神

「 はいはい 」


 セロが霧を消してくれる。

 の姿があらわになった!


マオ:厳蒔磨絽

「 どげげぇ~~~~っっっ!!!! 」


 の姿を見て、オレは不覚にも叫び声を上げてしまった。

 の姿はオレが知ってる姿とは全然違っていた。

 当たり前だけど!


 は上半身が3つあった。

 黒髪は長くて、腕は左右で合わせて8本ある。

 上半身が3つあるから腕は全部で24本だ。

 道理で手が多い筈だよ!

 しかも、たしかに斬り落とした筈なのに生えてるしぃ~~!!

 再生するとか有り得ないだろぉ!!


 どの上半身も色白で半裸だ。

 デカそうに豊満な胸は垂れている。

 胸の下になる腹部には大きな口があって、太くて長くて涎でベトベトな舌が不気味に動いている。

 脇腹の当たりから真っ白い赤子が無数にうごめいていて気持ち悪い!!

 しかも、赤子は両目から血を流している。

 なにかを掴もうとしているのか、小さな両手をと動かしている。

 赤子だから泣き声が煩い。


 下半身が無いのに、ほふく前進していないみたいだ。

 一体どうやって移動をしているんだよ……。

 オレが距離を取ると、は左右にある身体からだ──上半身を倒すと、左右から生えている8本──合計16本の腕を動かしてオレに近付いてたぁぁぁぁぁぁ!!!!


 まさに手を蹴るようにして巨体を巧みに動かして、オレに目掛けて突進してるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!

 悪夢に出てる奴だぁぁぁぁぁぁ!!!!


 真ん中の上半身から生えている8本の白い腕が奇妙に伸びて、オレをつかまえようとしてる!

 あの腕につかまったら最後、下半身がられるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!


 セロは見ているだけで、オレを助ける気はさら(さら)なさそうだ!

 セロと目が合っても、セロは笑顔で手を振るだけだ。

 肝心な時になにもしてくれないのは相変わらずだな!!

 ピンチなオレを見ても助ける素振りさえ見せないセロはもブレない。


マオ:厳蒔磨絽

「 ──オレ1人で倒せって言うのかよ!!

  どうやって倒せばいんだよぉ!! 」


 には3つの顔があるけど、どの顔も崩れていて人の顔には見えない。

 下半身を妖魔にわれて、仲間に殺害された男じゃないのかよ!!

 女になってんじゃん!

 なんでだよ!

 男の残留思念体は、どうしたってんだ!?


 こんな気持ち悪いの怪物モンスターにもないよ!!

 コイツを倒さないと、依頼は解決させられない。

 コイツに下半身をられて、死人だって出てるんだ!

 維持でも倒さないとだ!


 オレはそうとうで戦う事にした。

 実体があるんだから、魔法マジックだって効く筈だ!

 アミュレットの魔鉱石に記録されている強力な魔法マジックを出し惜しみしないで、ふんだんに使ってやる!!

 オレは1人でとの戦闘に挑んだ!!

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