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☀「 セロ 」もしも、マオとセロフィートが退魔師になったら……。  作者: 雪*苺
一二〇日目 【 続・試験候補依頼の依頼 】
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✒ 怪奇! 下半身を狙うテケテケさん 1


──*──*──*── 駘鼎街道


マオ:厳蒔磨絽

だいてい街道か──。

  に “ ” が出るのか…… 」


 だいてい街道のきんぺんにある≪ 村落 ≫の退魔仲介所へ立ち寄って、受付人に4枚目の依頼書へスタンプを押してもらった。

 退魔仲介所の受付人からは、「 死人が出ている依頼だから無理して受けなくてい 」って言われたけど、死人が出てる依頼を放っとくなんて出来る訳ない!


 オレはセロがてくれるし、〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉もキノコンもてくれる!

 オレ達が【 事件 】を解決させないで、誰に解決を任せられるってんだ!

 誰でもない “ オレ達 ” が 【 事件 】を解決させるんだ!!


セロ:式神

「 マオ──、が下半身を失った原因は妖魔に襲われたからです 」


マオ:厳蒔磨絽

「 妖魔に襲われた?

  なにして妖魔に襲われたんだ? 」


セロ:式神

「 妖魔に襲われた時、おとりにされて置きりにされた男性です 」


マオ:厳蒔磨絽

「 うん?

  女子学生じゃないんだ? 」


セロ:式神

は≪ にっぽんこく ≫ではないですよ。

  線路もなければ、電車も走ってません 」


マオ:厳蒔磨絽

「 そりゃそうだけど…… 」


セロ:式神

おとりとして置きりにされた男性は、妖魔に襲われて下半身を失いました。

  上半身だけを残した状態で助けを求めてだいてい街道をいずっていたようです。

  懸命に≪ 村落 ≫を目指していたのかも知れません 」


マオ:厳蒔磨絽

「 それで……男は助かったのか? 」


セロ:式神

「 キノコンの資料では “ 助からなかった ” と書かれてます。

  ≪ 村落 ≫へ向かっている途中、男性をおとりにして逃げた仲間達が、生きていた男性を見付けて殺害したようです 」


マオ:厳蒔磨絽

「 は?

  殺害した??

  助けるんじゃなくて?

  殺したのか?? 」


セロ:式神

「 そのようです。

  上半身となりながらも生き残った男性に対して、各自で農具を持ち寄った男達は──、寄ってたかり、容赦なく息の根をめました。

  殺害された男性の死体は野犬の群れにべられた──と書かれています 」


マオ:厳蒔磨絽

「 死んだんだ…。

  もしかして、自分をおとりにして殺しやがったかつての仲間達に復讐する為に男は “ ” に姿を変えてだいてい街道に出没してるのか? 」


セロ:式神

「 そうでもないです。

  なにせ、男性が殺害されてから100年以上は経ってます。

  生物は死を迎えると肉体からたましいが抜け、輪廻の流れへ還ります。

  稀に欠片が残こされる事もありますけど、残留思念体に生前の記憶は無いです 」


マオ:厳蒔磨絽

「 えぇと……≪ にっぽんこく ≫では “ 地縛霊 ” って言われてる幽霊──霊体の事だよな? 」


セロ:式神

「 そうですね。

  残留思念体にはなにかをするちからは無いです。

  ただたたずんでいるだけです 」


マオ:厳蒔磨絽

「 あっ──、もしかして!

  男が死んだ場所に色んな人が “ かれと思って ” 花をけたり、お供えしたりするから──、周囲の空気がよどんで怪奇現象が起きるようになった?? 」


セロ:式神

く覚えてましたね。

  空気がよどむと怪異や異形が集まり易い場所となります。

  あやかし,ものたぐいも集まるようになります。

  か分かります? 」


マオ:厳蒔磨絽

「 正しいとむらい方じゃないからだよな?

  心から死者をとむらいたいなら、死者の遺骨が納骨されてるいえはかへ足を運んで、花をけたり、手を合わせて冥福を祈った方がいんだったよな? 」


セロ:式神

「 そうです。

  事件現場や事故現場で手を合わせて合掌するぐらいならいですけど、花や物品を供えたまま置き去るのはくない行為です。

  いえはかへ御供えをして、手を合わせ冥福を祈ったあとは、責任を持って持ち帰るようにしましょう。

  いえはかで参れば、事件現場や事故現場の空気もよどみませんし、怪異,異形,あやかし,ものたぐいも集まりにくくなります。

  残留思念体もよどみにけがされにくくなり、地縛霊にはなりません 」


マオ:厳蒔磨絽

「 じゃあ──、男の残留思念体はよどみにけがされて…… 」


セロ:式神

「 100年も経ってますし、周囲の空気がよどまなくても、残留思念体はけがれます。

  この≪ しまぐに ≫には妖魔が存在してます。

  陰陽師はじゅじゅつを扱いますし、残留思念体を悪用する者も存在します。

  残留思念体が悪影響を受ける原因は()あります 」


マオ:厳蒔磨絽

とどのつまり、100年前に下半身を失って、無惨にも殺害された男の残留思念体は、なんかの原因で、“ ” に変貌して、だいてい街道をとおる男だけを見境なく襲っては、下半身をって殺しまくってる──って事だな? 」


セロ:式神

「 そういう事です。

  妖魔でなければ実体がありますし、マオにも倒せます。

  楽しみですね♪ 」


マオ:厳蒔磨絽

「 オレは “ ” と『 こんにちは 』したくないんだけどな…… 」


セロ:式神

「 “ ” が出没するまで待つよりそう(そう)に出没させるとしましょう。

  “ ” をおびき出します 」


マオ:厳蒔磨絽

「 ど、どうやってだよ…… 」


セロ:式神

「 辺りを暗くし、温度を下げ、霧を発生させます。

  “ ” が出没し易いようよどみを漂わせます 」


マオ:厳蒔磨絽

「 じゃあ、オレは…… 」


セロ:式神

「 マオは刀を構えて待機してください。

  勇猛果敢なマオの勇姿をワタシに見せてください 」


マオ:厳蒔磨絽

「 手伝わない気じゃないよな? 」


セロ:式神

「 心配しなくても、マオなら倒せます。

  ワタシに剣術を習っているのです。

  倒せなくて、どうします 」


マオ:厳蒔磨絽

「 …………分かったよ。

  努力はするよ 」


 オレはあいとうを鞘から抜いたら、構えて待機する事にした。

◎ 訂正しました。

  置き去りとされた男性は ─→ 置き去りにされた男性は

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