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☀「 セロ 」もしも、マオとセロフィートが退魔師になったら……。  作者: 雪*苺
一二〇日目 【 続・試験候補依頼の依頼 】
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✒ 不眠の呪いを掛けた妖魔 2


 依頼主や式神のアシュカには、使役者であるあるじのマオが眠り込んで意識を失った事で、消えたように見えていた。

 しかし、セロフィートは古代エンシェント魔法マジックを発動させて姿を見えなくしているだけだった。

 セロフィートは依頼主の式神アシュカの後ろを歩いていた。


セロフィート

「( ふぅん……。

   やっぱり黒だったね。

   ボクのキノコン達は優秀だね~~。

   あとで、たんまりと御褒美を与えるとしよう。

   それにしても、らわれている妖魔が、怪物モンスターのセイレーンとはねぇ…。

   ≪ しまぐに ≫へ迷い込んだ所を漁師にでもつかまえられたのかな?

   セイレーンなら、幻惑,幻聴,幻覚を見せる技を使えるからねぇ。

   のろいのたぐいではないね。

   セイレーンは睡眠スリープ魔法マジックを使えた筈だけど、無眠ノンスリプ魔法マジックなんて使えたかな? )」


 セロフィートが考えながら歩いていると式神アシュカが壁に隠されていた秘密通路を使い、地下室へ下りて行く。


セロフィート

「( キノコンのいた屋敷の間取りは完璧だねぇ。

   秘密通路の在処ありかもバッチリじゃないか )」


 キノコンがえがいた屋敷の間取りを見ながらセロフィートが感心していると、式神アシュカは地下室へ到着したようだ。


──*──*──*── 地下室


式神:アシュカ

「 …………可哀想にな。

  だ若いのに、あの異形──ものの犠牲になるのか…… 」


 暫く歩いた式神アシュカは、牢屋の前で足をめる。

 爆睡しているマオをカラの牢屋の中へ入れると、牢屋に鍵を掛けて出て行った。


 牢屋はほかにもあり、不眠で苦しんでいる集落民達,退魔師達が入れられている。

 中には発狂して騒いでいる集落民や死んだようにピクリとも動かず、放心状態の集落民もる。

 かろうじて死者は出ていないが、死者が出るのも時間の問題だろう。


セロフィート

「( ふぅん…。

   に放置されてる訳だね。

   状態異常をなおしてあげようか。

   これで不眠も解消されるかもね )」


 セロフィートは古代エンシェント魔法マジックを発動させると、牢屋の中で放置されているすべての人間を苦しめていた状態異常をなおした。


セロフィート

でも逃げれるよう牢屋は〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換しておこうかな 」


 すべての牢屋を〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換したセロフィートは、マオの回収を後回しにすると、らわれているセイレーンがいる場所へ向かった。


──*──*──*── 拷問部屋


セロフィート

「 ──へぇ!

  いっまえに拷問部屋なんてあるんだねぇ!

  に有る拷問器具は拷問コレクションに加えよう!

  使うのが楽しみだねぇ~~ 」


 セロフィートは嬉しそうに拷問部屋に有るすべての拷問器具を〈 創造主ゴディオールの館 〉の中にある拷問コレクションルームへ転送させた。

 スッカラカンとなった拷問部屋の奥には、左右の翼に太い釘が刺さり、尾びれを鎖で繋がれた状態のセイレーンがた。


 セイレーンの身体からだは傷だらけで、血塗れだ。

 翼の羽根は赤紫色の血で汚れており、ところ(どころ)羽根が乱暴にいる。

 上半身は肉ががれており、血も滲んでいる。

 下半身は美しい鱗も剥がされている。


 セイレーンはひかりを失ったかのようにうつろな瞳をしていて、小さな声でなにか呪文めいた言葉をつぶやいているようだ。


セロフィート

「 ──随分と酷い目に遭わされているようだね、迷子のセイレーン。

  きまは運がいね。

  今のボクは気分がいからね、から逃がしてあげるよ。

  その前に身体からだを元に戻さないとね 」


 セロフィートは古代エンシェント魔法マジックを発動させて、セイレーンの身体からだを傷付けられる前の状態に戻した。


セロフィート

きみを探している仲間の元へ帰してあげよう。

  好奇心もほど(ほど)にするんだよ?

  2度は無いからね 」


 セイレーンはセロフィートの言葉に涙を流す。

 生きて仲間の元へ帰れるのが余程うれしいらしい。

 セロフィートは転移魔法を発動させると、らわれていたセイレーンを仲間の元へ転移させた。


セロフィート

「 さてと──、一芝居でも打って、マオで遊ぶとしようかな♪ 」


 セロフィートは傷だらけのいた(いた)しい状態のセイレーンの抜け殻を〈 (原質)(みなもと) 〉で構成すると、らわれていた状態を再現した。


セロフィート

「 こんな感じだったかな~?

  折角だし、もっと痛め付けられてる感を出してみようかな?

  マオが思わず顔を背けてしまうぐらいにはね── 」


 セロフィートはじつに楽しそうに、セイレーンの抜け殻を傷付け始めた。

 セイレーンの姿を見て、驚いたマオが激しいショックを受けてくれる事を期待してだ。

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