✒ 不眠の呪いを掛けた妖魔 2
依頼主や式神のアシュカには、使役者である主のマオが眠り込んで意識を失った事で、消えたように見えていた。
然し、セロフィートは古代魔法を発動させて姿を見えなくしているだけだった。
セロフィートは依頼主の式神アシュカの後ろを歩いていた。
セロフィート
「( ふぅん……。
やっぱり黒だったね。
ボクのキノコン達は優秀だね~~。
後で、たんまりと御褒美を与えるとしよう。
それにしても、捕らわれている妖魔が、怪物のセイレーンとはねぇ…。
≪ 島国 ≫へ迷い込んだ所を漁師にでも捕まえられたのかな?
セイレーンなら、幻惑,幻聴,幻覚を見せる技を使えるからねぇ。
呪いの類いではないね。
セイレーンは睡眠魔法を使えた筈だけど、無眠魔法なんて使えたかな? )」
セロフィートが考えながら歩いていると式神アシュカが壁に隠されていた秘密通路を使い、地下室へ下りて行く。
セロフィート
「( キノコンの描いた屋敷の間取りは完璧だねぇ。
秘密通路の在処もバッチリじゃないか )」
キノコンが描いた屋敷の間取りを見ながらセロフィートが感心していると、式神アシュカは地下室へ到着したようだ。
──*──*──*── 地下室
式神:アシュカ
「 …………可哀想にな。
未だ若いのに、あの異形──化け物の犠牲になるのか…… 」
暫く歩いた式神アシュカは、牢屋の前で足を止める。
爆睡しているマオを空の牢屋の中へ入れると、牢屋に鍵を掛けて出て行った。
牢屋は他にもあり、不眠で苦しんでいる集落民達,退魔師達が入れられている。
中には発狂して騒いでいる集落民や死んだようにピクリとも動かず、放心状態の集落民も居る。
辛うじて死者は出ていないが、死者が出るのも時間の問題だろう。
セロフィート
「( ふぅん…。
此処に放置されてる訳だね。
状態異常を治してあげようか。
これで不眠も解消されるかもね )」
セロフィートは古代魔法を発動させると、牢屋の中で放置されている全ての人間を苦しめていた状態異常を治した。
セロフィート
「 何時でも逃げれるよう牢屋は〈 テフ 〉へ変換しておこうかな 」
全
──*──*──*── 拷問部屋
セロフィート
「 ──へぇ!
一
此
使うのが楽しみだねぇ~~ 」
セロフィートは嬉しそうに拷問部屋に有る全
スッカラカンとなった拷問部屋の奥には、左右の翼に太い釘が刺さり、尾びれを鎖で繋がれた状態のセイレーンが居
セイレーンの身体
翼の羽根は赤紫色の血で汚れており、所
上半身は肉が削
下半身は美しい鱗も剥がされている。
セイレーンは光
セロフィート
「 ──随分と酷い目に遭わされているようだね、迷子のセイレーン。
君
今のボクは気分が良
その前に身体
セロフィートは古代
セロフィート
「 君
好奇心も程
2度は無いからね 」
セイレーンはセロフィートの言葉に涙を流す。
生きて仲間の元へ帰れるのが余程嬉
セロフィートは転移魔法を発動させると、捕
セロフィート
「 さてと──、一芝居でも打って、マオで遊ぶとしようかな♪ 」
セロフィートは傷だらけの痛
セロフィート
「 こんな感じだったかな~?
折角だし、もっと痛め付けられてる感を出してみようかな?
マオが思わず顔を背けてしまうぐらいにはね── 」
セロフィートは実
セイレーンの姿を見て、驚いたマオが激しいショックを受けてくれる事を期待してだ。




